毎月のお金
32分09秒この話の舞台
毎月27日の振替、402号室の滞納、ロ方式の口座
ひだまり船橋マンション(分譲マンション)|船橋市、駅徒歩12分|築45年(旧耐震)・RC造6階建て・24戸
到達目標と条件
目標1管理費が住人の口座を出てから業者に払われるまでの「お金の通り道」を、口座名と期限つきで言える。
| 日付 | やること | 根拠 |
|---|---|---|
| 27日 | 口座振替で引き落とし | 規約60条1項 |
| 翌月5日 | 入金消込・滞納者一覧作成 | |
| 10日 | 業者へ支払い | |
| 翌月末日(残高) | 残額を保管口座へ移す | 施行規則87条2項 |
| 翌月末日(書面) | 月次書面を管理者等へ交付 | 施行規則87条5項 |
くわしく(5項目)
- 毎月27日に口座振替(標準管理規約60条1項)で住人の口座から引き落とされる。
- 翌月5日に入金消込・滞納者一覧を作成する。
- 10日に業者(清掃・EV保守・電気等)へ支払う。
- 月末に収納口座の残額(当月の管理事務費用を控除)を保管口座へ移し換える。期限は翌月末日まで(施行規則87条2項1号イ・ロ)。
- 月次の会計書面(その月の収入及び支出の状況に関する書面)も翌月末日までに管理者等へ交付する(施行規則87条5項)。
目標2分別管理のイ・ロ・ハ方式の違いと、共通ルール(保管口座は組合名義、印鑑は管理会社が持てない)を理由から言える。
| 方式 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| イ | 収納口座に集め、翌月末日までに保管口座へ | 施行規則87条 |
| ロ | 修繕積立金は最初から保管口座へ | |
| ハ | 収納・保管一体、組合名義必須 | |
| 共通 | 保管口座等の印鑑は管理業者は持てない | 施行規則87条4項 |
| 保証契約 | イ・ロで印鑑を持つ場合1か月分以上 | 施行規則87条3項 |
| 例外 | 2026年4月施行、管理者兼任の5要件 |
くわしく(6項目)
- イ方式:管理費・修繕積立金とも収納口座へ。残額を翌月末日までに保管口座へ移す。収納口座は管理会社名義でもよい。
- ロ方式:修繕積立金は最初から保管口座へ。管理費だけ収納口座を経由。
- ハ方式:収納・保管口座1つ(必ず管理組合等名義)。移し換えなし・保証契約なし。
- 組合名義が必須なのは保管口座と収納・保管口座の2つだけ(施行規則87条6項)。収納口座に名義の制限はない。
- イ・ロ方式で管理業者が収納口座の印鑑等を保管するときは、1か月分以上の保証契約が必要(施行規則87条3項)。
- 保管口座・収納保管口座の印鑑等は、どの方式でも管理業者は保管してはならない(施行規則87条4項)。例外は2つ(管理者等選任までの短期間、2026年4月施行の管理業者=管理者等の5要件)。
目標3滞納が出たとき、何か月目に何をし、法律上どこまでできるか(時効5年・先取特権・遅延損害金)を言える。
| 時期/項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1〜5か月目 | 電話→催告書→訪問→内容証明郵便 | 別添3 |
| 半年前後 | 理事会決議で法的措置を追行 | 規約60条4項 |
| 先取特権 | 登記不要だが登記済み抵当権に劣後 | 区分所有法7条 |
| 遅延損害金 | 規約に定めなくても法定利率で請求可 | 規約60条2項 |
| 時効 | 5年で消滅。催告で6か月猶予 | 民法166条 |
| 特定承継人 | 買主にも滞納債権を行使可 | 区分所有法8条 |
くわしく(6項目)
- 1〜5か月目は標準管理規約 別添3の督促手順(電話・書面→催告書→自宅訪問→配達証明付内容証明郵便)。
- 半年前後で理事長が理事会の決議により訴訟その他法的措置を追行できる(標準管理規約60条4項)。
- 先取特権(区分所有法7条):登記不要だが登記済み抵当権には劣後する。
- 遅延損害金(標準管理規約60条2項):規約に定めがなくても民法の法定利率で請求できる。
- 時効(民法166条):5年で消滅。催告で6か月完成猶予(150条)、承認で更新(152条)、確定判決で10年(169条)。
- 特定承継人(区分所有法8条):買主・競売の買受人にも滞納債権を行使でき、売主の債務も消えない。
覚える数字と条文
| 数字・条文 | 内容 |
|---|---|
| 施行規則87条2項1号・5項 | 収納口座→保管口座の移し換えも、月次会計書面の交付も翌月末日まで。 |
| 施行規則87条3項 | 保証契約は1か月分以上(イ・ロのみ。2条件を満たせば不要)。 |
| 施行規則87条4項 | 保管口座・収納保管口座の印鑑等は管理業者が保管不可(例外2つ、うち1つは2026年4月新設)。 |
| 施行規則87条6項 | 組合名義が必須なのは保管口座・収納保管口座の2つだけ。 |
| 民法166条・150条・152条・169条 | 時効5年/催告で6か月猶予/承認で更新/確定判決で10年。 |
| 区分所有法7条 | 先取特権の登記は不要、ただし登記済み抵当権には劣後。 |
| 区分所有法8条 | 特定承継人(競売の買受人を含む)に滞納債権を行使できる。 |
| 標準管理規約60条4項 | 法的措置は理事会の決議で理事長が代表。 |
| 民事訴訟法368条(少額訴訟60万円)・裁判所法33条(簡裁140万円)。 | |
| 抵当権=住宅ローンの担保として銀行が部屋に付ける権利。登記されているので、登記のない組合の先取特権より優先して回収される(民法336条)。口座は「収納口座+保管口座」の2つに分けるのがイ・ロ方式、「収納・保管口座」1つで済ませるのがハ方式。 |
実務の流れ→ 横にスクロール
ひっかけ 10件
- ロ方式なのに「修繕積立金を収納口座に入れる」と書く取り違え(正しくは最初から保管口座)。
- ハ方式に「1か月分以上の保証契約が必要」と書く誤り(保証契約が要るのはイ・ロだけ)。
- 「収納口座も管理組合を名義人とする必要がある」という誤り(組合名義が必須なのは保管口座と収納・保管口座の2つだけ)。
- 「遅延損害金は規約に定めがなければ請求できない」という誤り(規約になくても法定利率で請求できる)。
- 「催告を繰り返せば時効はそのたびに止まる」という誤り(猶予期間中の再度の催告に効力なし)。
- 「催告は内容証明郵便でなければ効力が生じない」という誤り(普通郵便でも催告の効力は生じる)。
- 「規約で時効の援用を禁止すれば滞納者は援用できない」という誤り(時効利益の事前放棄は禁止)。
- 「先取特権を行使するには登記が必要」という誤り(登記不要。ただし登記済み抵当権には劣後)。
- 「競売の買受人は前の滞納債務を引き継がない」という誤り(買受人も特定承継人にあたり承継する)。
- 「訴額が大きければ少額訴訟でも地方裁判所に提起できる」という誤り(少額訴訟は常に簡易裁判所)。
到達目標(教科書)
目標1管理費が住人の口座を出てから業者に払われるまでの「お金の通り道」を、口座名と期限つきで言える。
| 日付 | やること | 根拠 |
|---|---|---|
| 27日 | 口座振替で引き落とし | 規約60条1項 |
| 翌月5日 | 入金消込・滞納者一覧作成 | |
| 10日 | 業者へ支払い | |
| 翌月末日(残高) | 残額を保管口座へ移す | 施行規則87条2項 |
| 翌月末日(書面) | 月次書面を管理者等へ交付 | 施行規則87条5項 |
- 毎月27日に口座振替(標準管理規約60条1項)で住人の口座から引き落とされる。
- 翌月5日に入金消込・滞納者一覧を作成する。
- 10日に業者(清掃・EV保守・電気等)へ支払う。
- 月末に収納口座の残額(当月の管理事務費用を控除)を保管口座へ移し換える。期限は翌月末日まで(施行規則87条2項1号イ・ロ)。
- 月次の会計書面(その月の収入及び支出の状況に関する書面)も翌月末日までに管理者等へ交付する(施行規則87条5項)。
目標2分別管理のイ・ロ・ハ方式の違いと、共通ルール(保管口座は組合名義、印鑑は管理会社が持てない)を理由から言える。
| 方式 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| イ | 収納口座に集め、翌月末日までに保管口座へ | 施行規則87条 |
| ロ | 修繕積立金は最初から保管口座へ | |
| ハ | 収納・保管一体、組合名義必須 | |
| 共通 | 保管口座等の印鑑は管理業者は持てない | 施行規則87条4項 |
| 保証契約 | イ・ロで印鑑を持つ場合1か月分以上 | 施行規則87条3項 |
| 例外 | 2026年4月施行、管理者兼任の5要件 |
- イ方式:管理費・修繕積立金とも収納口座へ。残額を翌月末日までに保管口座へ移す。収納口座は管理会社名義でもよい。
- ロ方式:修繕積立金は最初から保管口座へ。管理費だけ収納口座を経由。
- ハ方式:収納・保管口座1つ(必ず管理組合等名義)。移し換えなし・保証契約なし。
- 組合名義が必須なのは保管口座と収納・保管口座の2つだけ(施行規則87条6項)。収納口座に名義の制限はない。
- イ・ロ方式で管理業者が収納口座の印鑑等を保管するときは、1か月分以上の保証契約が必要(施行規則87条3項)。
- 保管口座・収納保管口座の印鑑等は、どの方式でも管理業者は保管してはならない(施行規則87条4項)。例外は2つ(管理者等選任までの短期間、2026年4月施行の管理業者=管理者等の5要件)。
目標3滞納が出たとき、何か月目に何をし、法律上どこまでできるか(時効5年・先取特権・遅延損害金)を言える。
| 時期/項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 1〜5か月目 | 電話→催告書→訪問→内容証明郵便 | 別添3 |
| 半年前後 | 理事会決議で法的措置を追行 | 規約60条4項 |
| 先取特権 | 登記不要だが登記済み抵当権に劣後 | 区分所有法7条 |
| 遅延損害金 | 規約に定めなくても法定利率で請求可 | 規約60条2項 |
| 時効 | 5年で消滅。催告で6か月猶予 | 民法166条 |
| 特定承継人 | 買主にも滞納債権を行使可 | 区分所有法8条 |
- 1〜5か月目は標準管理規約 別添3の督促手順(電話・書面→催告書→自宅訪問→配達証明付内容証明郵便)。
- 半年前後で理事長が理事会の決議により訴訟その他法的措置を追行できる(標準管理規約60条4項)。
- 先取特権(区分所有法7条):登記不要だが登記済み抵当権には劣後する。
- 遅延損害金(標準管理規約60条2項):規約に定めがなくても民法の法定利率で請求できる。
- 時効(民法166条):5年で消滅。催告で6か月完成猶予(150条)、承認で更新(152条)、確定判決で10年(169条)。
- 特定承継人(区分所有法8条):買主・競売の買受人にも滞納債権を行使でき、売主の債務も消えない。
マンション管理業者が、マンション管理適正化法施行規則第87条第2項第1号イに定める方法により、管理組合の修繕積立金等金銭を管理する場合において、次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、最も不適切なものはどれか。ただし、当該管理組合に管理者等は置かれているものとする。
正解: 2. 収納口座とは、マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を預入し、一時的に預貯金として管理するための口座であって、管理組合を名義人とする必要がある。
- ① ○ 正しい。保管口座に係る管理組合等の印鑑・カード等は管理業者が保管してはならない(施行規則87条4項)。
- ② × 誤り。「収納口座も管理組合名義が必要」は誤り。名義制限があるのは保管口座と収納・保管口座だけ(施行規則87条6項)。
- ③ ○ 正しい。管理業者から委託を受けた者が徴収する場合も、1月分の修繕積立金等金銭の合計額以上の保証契約が必要(施行規則87条3項)。
- ④ ○ 正しい。管理者等が置かれている場合、月次の会計書面は翌月末日までに管理者等へ交付する(施行規則87条5項)。
- 条文: 施行規則87条4項「保管口座又は収納・保管口座に係る管理組合等の印鑑等を保管してはならない。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない」
- 条文: 施行規則87条6項1号「マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭…を預入し、一時的に預貯金として管理するための口座をいう」
- 条文: 施行規則87条3項「前項第一号イ又はロに定める方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、…一月分の修繕積立金等金銭…の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない」
- 条文: 施行規則87条5項「会計の収入及び支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該書面を当該管理組合の管理者等に交付しなければならない」
- 引っかけ: 範囲の広げすぎ(収納口座にまで名義制限を及ぼす誤り)。
- まとめ: 組合名義が必須なのは保管口座と収納・保管口座だけで、収納口座には制限がない。
各区分所有者の管理費等の負担割合は、原則としてどのように決まるか。
正解: 2. 共用部分の共有持分に応じて
- ① × 誤り。選択肢では「世帯人数に応じて」だが、実際は共用部分の共有持分に応じる(区分所有法19条)。
- ② ○ 正しい。各共有者は規約に別段の定めがない限り持分に応じて共用部分の負担に任じる(区分所有法19条、標準管理規約25条2項)。
- ③ × 誤り。選択肢では「使用頻度に応じて」だが、使用頻度は原則の基準ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「全員均等」だが、原則は持分割合であり均等ではない。
- 条文: 区分所有法19条「各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する」
- 条文: 標準管理規約25条2項「管理費等の額については、各区分所有者の共用部分の共有持分に応じて算出するものとする」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(持分割合の原則を別基準にすり替え)。
- まとめ: 管理費等の負担割合は原則、共用部分の共有持分に応じる。
管理費の滞納に対する法的手続等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 管理組合は、管理費を滞納している区分所有者に対する訴訟の目的の価額が140万円を超えない場合は、簡易裁判所に訴えを提起することができる。
- ① × 誤り。選択肢では「不可抗力を抗弁とすることができる」だが、民法419条3項により金銭債務の不履行では不可抗力の抗弁が認められない。
- ② × 誤り。選択肢では買主は「遅延損害金の債務は承継しない」だが、区分所有法8条の特定承継人の責任は遅延損害金にも及ぶ。
- ③ ○ 正しい。裁判所法33条1項1号により、訴額140万円を超えない事件は簡易裁判所に訴えを提起できる。
- ④ × 誤り。「普通郵便では催告の効力なし」は誤り。民法150条の催告に書面の種類の指定はない。
- 条文: 民法419条3項「第一項の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない」
- 条文: 区分所有法8条「前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる」
- 条文: 裁判所法33条1項1号「訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求」(簡易裁判所が第一審の裁判権を有する)
- 条文: 民法150条1項「催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない」
- 引っかけ: 条文の混同(不可抗力の抗弁の可否、承継の範囲、催告の方式)。
- まとめ: 140万円以下は簡裁に提訴可。不可抗力の抗弁不可、承継・催告の効力は広く及ぶ。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 2. 管理組合が、管理費を滞納している区分所有者に対し書面で支払の催告を行う場合には、内容証明郵便でなく普通郵便であっても、時効の完成猶予としての効力が生じる。
- ① × 誤り。選択肢では確定判決で確定した権利の時効期間を「5年となる」とするが、民法169条1項により10年になる。
- ② ○ 正しい。民法150条1項の「催告」に書面の種類の指定はなく、普通郵便であっても時効の完成猶予としての効力が生じる。
- ※「普通郵便であっても」は民法150条1項に書面の種類の限定がないことによるので正しい。
- ③ × 誤り。選択肢では「相続開始で時効が更新される」とするが、相続開始は民法147条〜152条の更新事由にあたらない。
- ④ × 誤り。選択肢では「区分所有権の売却で時効が更新される」とするが、売却も更新事由にあたらない。
- 条文: 民法169条1項「確定判決…によって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とする」
- 条文: 民法150条1項「催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない」
- 引っかけ: 条文の混同(更新事由に当たらない出来事を更新事由と誤認)。
- まとめ: 普通郵便の催告でも完成猶予の効力あり。相続・売却は更新事由でない。
甲マンションの住戸301号室を所有するAが、債権者Bのために301号室の区分所有権にBの抵当権を設定及び登記した場合に関する次の記述のうち、民法、区分所有法、民事執行法及び判例によれば、最も適切なものはどれか。なお、301号室の区分所有権には、Bの抵当権以外に担保権は設定されていないものとする。
正解: 3. Aが、301号室をCに賃貸している場合に、Aが、管理組合及びBに対する債務について不履行を生じさせたときは、管理組合が先取特権に基づきAのCに対する賃料債権を差し押さえたとしても、Bが物上代位に基づき当該賃料債権を差し押さえた場合には、管理組合は、Bに優先することはできない。
- ① × 誤り。選択肢では先取特権行使に「登記が必要」とするが、民法336条本文により登記は不要である。
- ② × 誤り。「別段の定めで共有持分への効力を及ばなくできる」は誤り。分離処分禁止に反する特約は無効(区分所有法15条2項)。
- ③ ○ 正しい。先取特権は登記済み抵当権者Bに対抗できず、物上代位で差し押さえたBに管理組合は優先できない(民法336条ただし書)。
- ※「対抗できず劣後する」は民法336条ただし書の例外なので正しい。
- ④ × 誤り。「抵当権の効力が備え付け動産に及ぶ」は誤り。効力が及ぶのは付加一体物のみ(民法370条)。
- 条文: 民法336条「一般の先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができる。ただし、登記をした第三者に対しては、この限りでない」
- 条文: 民法370条「抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産…に付加して一体となっている物に及ぶ」
- 引っかけ: 条文の混同(先取特権の登記の要否、分離処分禁止、抵当権の効力範囲)。
- まとめ: 登記済み抵当権者には先取特権は劣後する(民法336条ただし書)。
3月分の管理費が住人の口座振替の都合で4月に入金された。管理組合の会計処理として適切な考え方はどれか。
正解: 2. 発生主義により3月分の収入として未収金を計上し、入金時に未収金を消し込む
- ① × 誤り。選択肢では「入金された4月の収入として計上する(現金主義)」だが、管理組合会計は発生主義が基本であり4月の収入とはしない。
- ② ○ 正しい。3月分の請求権は3月に発生しているため発生主義により3月分の収入として未収金を計上し、4月の入金でその未収金を消し込む。
- ③ × 誤り。選択肢では「どちらの月でも自由」だが、計上月は発生主義により3月分と定まり自由に選べるものではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「計上せず翌年度に繰り越す」だが、3月分の収入として計上せず放置することはできない。
- 引っかけ: 基準のすり替え(現金主義と発生主義の取り違え)。
- まとめ: 管理組合会計は発生主義が基本、入金月ではなく発生月(3月)に計上。
あなたは主任者。ある区分所有者が3か月連続で管理費を滞納している。標準管理規約 別添3の手順に従うと、今月すべきことはどれか。
正解: 1. 電話と催告書の送付
- ① ○ 正しい。3か月目は電話・書面(催告書)による督促の段階である(別添3)。
- ② × 誤り。選択肢では「いきなり訴訟を提起する」だが、3か月目でいきなり訴訟提起はせず、督促手順を踏む。
- ③ × 誤り。選択肢では「先取特権を直ちに実行する」だが、3か月目でいきなり先取特権を実行する段階ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「何もしなくてよい」だが、3か月目でも電話・催告書による督促を行う必要がある。
- 条文: 標準管理規約別添3解説「3ヶ月目 電話、書面(催告書)」
- 引っかけ: 期限の前後(督促手順の各段階を飛ばす、または省略する誤り)。
- まとめ: 3か月目は電話・催告書による督促の段階。
修繕積立金等が金銭である場合における財産の分別管理に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. マンション管理業者は、区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を収納・保管口座に預入し、当該口座において預貯金として管理する方法による場合、1月分の修繕積立金等金銭以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない。
- ① × 違反。「収納・保管口座に預入して管理する方法」とはハ方式のこと。「ハ方式でも1月分以上の保証契約が必要」は誤りで、保証契約が要るのはイ・ロ方式だけ(施行規則87条3項)。
- ② ○ 正しい。保管口座等の印鑑等は管理業者が保管できないのが原則で、管理者等選任までの短期間のみ例外(施行規則87条4項)。
- ※「管理者等選任までの短期間のみ」は施行規則87条4項1号の例外にあたるので正しい。
- ③ ○ 正しい。管理者等が置かれていない場合、月次書面は交付に代えて備置・閲覧(事業年度終了日から2月経過日まで)でよい(施行規則87条5項)。
- ※「交付に代えて備置・閲覧」は施行規則87条5項後段の例外的な代替方法なので正しい。
- ④ ○ 正しい。管理業者は修繕積立金等金銭を固有財産・他の管理組合の財産と分別して管理しなければならない。
- 条文: 施行規則87条3項「前項第一号イ又はロに定める方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、…一月分の修繕積立金等金銭…の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない」
- 条文: 施行規則87条4項1号「当該管理組合に管理者等が置かれていない場合において、管理者等が選任されるまでの比較的短い期間に限り保管する場合」
- 条文: 施行規則87条5項「当該管理組合に管理者等が置かれていないとき、又は当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときは、当該書面の交付に代えて、…その事務所ごとに備え置き…閲覧させなければならない」
- 引っかけ: 方式の混同(保証契約が必要な方式をハ方式にまで広げる誤り)。
- まとめ: 保証契約が要るのはイ・ロ方式のみ。ハ方式は口座一体化で不要。
補足: 本問の出題当時(令和4年度)には無かった施行規則87条4項2号(管理業者自身が管理者等である場合の印鑑保管の例外)は令和8年4月1日施行なので、選択肢2の「この限りでない」の例外は現在は2つに増えている(design参照)。
標準管理規約上、修繕積立金の経理はどのように扱うべきか。
正解: 2. 管理費とは区分して経理しなければならない
- ① × 誤り。選択肢では「合算して経理してよい」だが、実際は管理費と区分して経理しなければならない。
- ② ○ 正しい。修繕積立金は管理費とは区分して経理しなければならない(標準管理規約28条4項)。
- ③ × 誤り。選択肢では「区分所有者ごとに個別口座」だが、そのような個別管理は求められていない。
- ④ × 誤り。選択肢では「決算時にのみ区分すればよい」だが、実際は経理そのものを常時区分する。
- 条文: 標準管理規約28条4項「修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない」
- 引っかけ: 条文の混同(口座を分けることと経理を区分することの取り違え)。
- まとめ: 修繕積立金は管理費と常に区分経理(規約28条4項)。
管理組合Aが、区分所有者Bに対してマンションの滞納管理費を請求するために、民事訴訟法に定められている「少額訴訟」を利用する場合に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 30万円を超える少額訴訟の場合には、地方裁判所に提起しなければならない。
- ① ○ 正しい。少額訴訟によって訴えを提起する場合、その上限額は60万円である(民事訴訟法368条1項)。
- ② × 誤り。「30万円超は地裁に提起」は誤り。少額訴訟は金額を問わず常に簡易裁判所の手続。
- ③ ○ 正しい。同一の簡易裁判所で同一年に少額訴訟を利用できる回数には最高裁判所規則による制限がある(民事訴訟法368条1項ただし書)。
- ※回数制限は民事訴訟法368条1項ただし書の例外規定なので正しい。
- ④ ○ 正しい。口頭弁論続行の場合を除き、第1回期日前又は当日にすべての主張・証拠を提出する(民事訴訟法370条2項)。
- ※「続行の場合を除き」は民事訴訟法370条2項ただし書の例外なので正しい。
- 条文: 民事訴訟法368条1項「簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が六十万円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる」
- 条文: 民事訴訟法368条1項ただし書「同一の簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数を超えてこれを求めることができない」
- 条文: 民事訴訟法370条2項「当事者は、前項の期日前又はその期日において、すべての攻撃又は防御の方法を提出しなければならない。ただし、口頭弁論が続行されたときは、この限りでない」
- 引っかけ: 条文の混同(少額訴訟の手続と通常訴訟の管轄の取り違え)。
- まとめ: 少額訴訟は常に簡易裁判所、上限60万円、回数制限あり。
管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び民事訴訟法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 管理費の滞納者が、滞納額25万円の一部であることを明示し、管理組合に対し5万円を支払った場合には、残りの20万円については、時効の更新の効力を有する。
- ① × 誤り。「猶予期間中の再度の催告で改めて猶予が生じる」は誤り。再度の催告に効力はない(民法150条2項)。
- ② × 誤り。「遺産分割で相続した者のみ承継」は誤り。金銭債務は相続開始時に法定相続分で当然分割承継。
- ③ ○ 正しい。一部と明示した5万円の弁済は民法152条1項の「承認」にあたり、残り20万円も含め時効が更新される。
- ④ × 誤り。選択肢では「行方不明の滞納者に訴えを提起することができない」とするが、公示送達(民事訴訟法110条)により訴えを提起できる。
- 条文: 民法150条2項「催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない」
- 条文: 民法152条1項「時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める」
- 条文: 民事訴訟法110条1項「次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる」(住所不明等の場合)
- 引っかけ: 条文の混同(再度の催告・相続の承継・行方不明時の提訴可否)。
- まとめ: 一部弁済の明示は承認として時効更新の効力を持つ。
区分所有法7条の先取特権の対象となる財産はどれか。
正解: 1. 債務者の区分所有権(共用部分の共有持分・敷地利用権を含む)と建物に備え付けた動産
- ① ○ 正しい。区分所有法7条1項は、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利・敷地利用権を含む)と建物に備え付けた動産を先取特権の対象とする。
- ② × 誤り。選択肢では「債務者の預金全部」だが、預金は先取特権の対象として条文上定められていない。
- ③ × 誤り。選択肢では「債務者の給与債権」だが、給与債権もこの先取特権の対象ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「マンション全体の敷地のみ」だが、対象は債務者個人の区分所有権・敷地利用権と備え付け動産であり、敷地全体のみではない。
- 条文: 区分所有法7条1項「区分所有者は…他の区分所有者に対して有する債権について、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利及び敷地利用権を含む。)及び建物に備え付けた動産の上に先取特権を有する」
- 引っかけ: 範囲の広げすぎ(対象財産を預金・給与・敷地全体にまで広げる誤り)。
- まとめ: 対象は債務者の区分所有権(共用部分・敷地利用権を含む)と備え付け動産。
分別管理上の「収納口座に入った日」と、会計上の「収入として計上する月」は必ず一致するか。
正解: 2. 一致するとは限らない。分別管理は資金の保管方法の規律であり、会計の発生主義とは別の考え方である
- ① × 誤り。選択肢では「常に一致する」だが、実際は保管方法の規律(分別管理)と発生主義会計は別次元の考え方で一致するとは限らない。
- ② ○ 正しい。分別管理は資金の置き場所の規律、発生主義会計は記録する時期の考え方で、次元が異なる。
- ③ × 誤り。選択肢では「一致させなければ適正化法違反になる」だが、一致・不一致は適正化法(分別管理)違反の判断基準ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「一致させると分別管理違反になる」だが、そのような逆の関係もない。
- 引っかけ: 条文の混同(分別管理の規律と会計上の発生主義の取り違え)。
- まとめ: 分別管理と発生主義会計は別次元の考え方で、一致・不一致は問題にならない。
ある区分所有者の滞納が4か月に及んでいる。標準管理規約 別添3の手順で今月すべきことはどれか。
正解: 1. 電話・書面に加えて自宅訪問
- ① ○ 正しい。4か月目は電話・書面に加えて自宅訪問が加わる段階である(別添3)。
- ② × 誤り。選択肢では「配達証明付内容証明郵便の送付」だが、これは5か月目の段階。
- ③ × 誤り。選択肢では「理事会決議による訴訟提起」だが、これは半年前後が目安の段階。
- ④ × 誤り。選択肢では「先取特権の登記申請」だが、先取特権に登記は不要(区分所有法7条・民法336条)。
- 条文: 標準管理規約別添3解説「4ヶ月目 電話、書面、自宅訪問」
- 条文: 標準管理規約別添3解説「5ヶ月目 電話、書面(内容証明郵便(配達記録付)で督促)」
- 引っかけ: 期限の前後(各段階の月数の取り違え)。
- まとめ: 4か月目は自宅訪問が加わる段階。5か月目は内容証明、半年前後で法的措置。
あなたは主任者。管理組合はイ方式を採用し、収納口座は管理業者名義である。この場合に必要となる契約とその金額の基準はどれか。
正解: 1. 区分所有者等から徴収される1か月分の修繕積立金等金銭の合計額以上の保証契約
- ① ○ 正しい。イ・ロ方式で収納口座の印鑑等を管理業者が保管するときは1月分以上の保証契約が必要(施行規則87条3項)。
- ② × 誤り。選択肢では「3か月分以上」だが、実際は「1月分以上」で足りる(施行規則87条3項)。
- ③ × 誤り。選択肢では「保証契約は不要」だが、収納口座の印鑑等を管理業者が保管する以上、保証契約が必要。
- ④ × 誤り。選択肢の「火災保険」は分別管理の保証契約とは別物で、この場面の要件ではない。
- 条文: 施行規則87条3項「前項第一号イ又はロに定める方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、…一月分の修繕積立金等金銭…の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない」
- 引っかけ: 数字のずらし(1か月分↔3か月分)。
- まとめ: 収納口座の印鑑を管理業者が持つイ・ロ方式は1か月分以上の保証契約が必要。
管理組合Zはイ方式(施行規則87条2項1号イ)で修繕積立金等金銭を管理している。4月中に区分所有者等から徴収した管理費・修繕積立金は、まずどの口座に入れるか。
正解: 2. 収納口座
- ① × 誤り。選択肢では「まず保管口座」だが、実際はまず収納口座に入れる(施行規則87条2項1号イ)。
- ② ○ 正しい。イ方式は管理費・修繕積立金ともいったん収納口座に入れる(施行規則87条2項1号イ)。
- ③ × 誤り。選択肢の「収納・保管口座」はハ方式で使う一体型の口座で、イ方式では使わない。
- ④ × 誤り。選択肢の「管理業者の固有口座」だが、区分所有者等の金銭を管理業者の固有財産と混ぜてはならない。
- 条文: 施行規則87条2項1号イ「修繕積立金等金銭を収納口座に預入し、毎月、…当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法」
- 引っかけ: 方式の混同(イ方式とハ方式の口座構成の取り違え)。
- まとめ: イ方式はまず収納口座、残額は翌月末日までに保管口座へ。
ロ方式(施行規則87条2項1号ロ)で、修繕積立金は最初からどの口座に預入するか。
正解: 2. 保管口座
- ① × 誤り。選択肢では「収納口座」だが、実際は最初から保管口座に預入する(施行規則87条2項1号ロ)。
- ② ○ 正しい。ロ方式は修繕積立金を最初から保管口座に預入する(施行規則87条2項1号ロ)。
- ③ × 誤り。選択肢の「収納・保管口座」はハ方式で使う一体型の口座で、ロ方式では使わない。
- ④ × 誤り。選択肢の「管理業者の代表口座」という概念はなく、区分所有者等の金銭と混同できない。
- 条文: 施行規則87条2項1号ロ「修繕積立金…を保管口座に預入し、当該保管口座において預貯金として管理するとともに…翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法」
- 引っかけ: 方式の混同(ロ方式とハ方式・イ方式の口座構成の取り違え)。
- まとめ: ロ方式の修繕積立金は最初から保管口座、管理費だけ収納口座を経由。
8月分の会計の収入及び支出の状況に関する書面を管理者等に交付する期限はいつまでか。
正解: 3. 9月末日
- ① × 誤り。選択肢では「8月末日」だが、実際は翌月末日=9月末日までである。
- ② × 誤り。選択肢では「9月5日」だが、5日は入金消込の目安日で書面交付の期限ではない。
- ③ ○ 正しい。施行規則87条5項の「翌月末日まで」に該当し、8月分であれば9月末日までとなる。
- ④ × 誤り。選択肢では「10月末日」だが、それでは1か月遅すぎる。
- 条文: 施行規則87条5項「会計の収入及び支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該書面を当該管理組合の管理者等に交付しなければならない」
- 引っかけ: 数字のずらし(当月末日・翌々月末日と翌月末日の混同)。
- まとめ: 月次会計書面の交付期限は常に「翌月末日」。
管理組合に管理者等が置かれていない場合、月次の会計書面はどのように区分所有者等に示されるか。
正解: 2. 対象月の属する事業年度終了の日から2月を経過する日まで事務所に備え置き、求めに応じ閲覧させる
- ① × 誤り。選択肢では「交付を省略してよい」だが、実際は交付に代えて備置・閲覧という代替措置が必要(施行規則87条5項後段)。
- ② ○ 正しい。管理者等不在時は、事業年度終了日から2月を経過する日まで事務所に備え置き、求めに応じ閲覧させる(施行規則87条5項後段)。
- ※「交付に代えて」の備置・閲覧は施行規則87条5項後段の例外的措置なので正しい。
- ③ × 誤り。選択肢では「総会で一括報告すればよい」だが、実際は毎月の書面を備置・閲覧させる必要があり、総会報告への一本化は認められない。
- ④ × 誤り。選択肢では「翌月末日までに区分所有者全員に郵送する」だが、実際は郵送・全員交付は求められておらず、備置・閲覧でよい。
- 条文: 施行規則87条5項「当該管理組合に管理者等が置かれていないとき、又は当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときは、当該書面の交付に代えて、…その事務所ごとに備え置き…閲覧させなければならない」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(管理者等がいる場合の「交付」と、いない場合の「備置・閲覧」の取り違え)。
- まとめ: 管理者等不在時は交付に代えて備置・閲覧(2月経過日まで)。
「ロ方式では、修繕積立金も管理費もいったん収納口座に入れる」という記述は正しい。
正解: 2. 誤り
- ① × 誤り。選択肢を「正しい」とするのは誤り。実際はロ方式で修繕積立金は最初から保管口座に入り、収納口座を経由しない。
- ② ○ 正しい。ロ方式で収納口座を経由するのは管理費だけであり、修繕積立金は最初から保管口座(施行規則87条2項1号ロ)。
- 条文: 施行規則87条2項1号ロ「修繕積立金…を保管口座に預入し、当該保管口座において預貯金として管理するとともに…翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法」
- 引っかけ: 方式の混同(イ方式とロ方式の口座構成の取り違え)。
- まとめ: ロ方式は修繕積立金だけ先に保管口座、管理費は収納口座経由。
駐車場使用料は、標準管理規約上どのように扱われるか。
正解: 2. それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる
- ① × 誤り。選択肢では「均等分配」だが、実際は使用料をそのまま分配することはない。
- ② ○ 正しい。駐車場使用料等は、それらの管理に要する費用に充てるほか修繕積立金として積み立てる(標準管理規約29条)。
- ③ × 誤り。選択肢では「理事の報酬に充てる」だが、そのような使途は規約上定められていない。
- ④ × 誤り。選択肢では「管理費に全額繰り入れる」だが、実際は管理費への繰り入れではなく修繕積立金として積み立てる扱い。
- 条文: 標準管理規約29条「駐車場使用料その他の敷地及び共用部分等に係る使用料…は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる」
- 引っかけ: 条文の混同(管理費への充当と修繕積立金への積立の取り違え)。
- まとめ: 使用料は管理費用に充当後、残りを修繕積立金として積立(規約29条)。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 競売手続によってマンションの区分所有権を取得した場合には、買受人は、前区分所有者の滞納管理費の支払義務を承継しない。
- ① ○ 正しい。管理規約に遅延損害金の定めがなくても、民法419条1項により遅延損害金を請求できる。
- ② ○ 正しい。管理費の債務者は区分所有者であり、賃借人が滞納しても管理組合は賃貸人である区分所有者に請求できる。
- ③ ○ 正しい。滞納管理費の支払義務は買主にも承継されるが、区分所有法8条は「対しても」請求できる規定であり、売主自身の義務は消滅しない。
- ④ × 誤り。「買受人は承継しない」は誤り。買受人も特定承継人にあたり滞納管理費を承継する(区分所有法8条)。
- 条文: 民法419条1項「金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める」
- 条文: 区分所有法8条「前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(通常の売買の買主と、競売の買受人を別扱いする誤り)。
- まとめ: 特定承継人には競売の買受人も含まれ、滞納債務を承継する(区分所有法8条)。
督促及び徴収の諸費用として滞納者に請求できるものに含まれるのはどれか。
正解: 1. 配達証明付内容証明郵便の郵便代・事務手数料や支払督促申立ての印紙代等
- ① ○ 正しい。督促・徴収に要する実費(内容証明郵便代、支払督促の印紙代等)が請求できる諸費用にあたる(標準管理規約60条関係コメント⑤)。
- ② × 誤り。選択肢では「理事会の飲食費」だが、督促・徴収に直接要する実費ではなく、管理組合の一般運営費であり請求できない。
- ③ × 誤り。選択肢では「管理員の残業代」だが、これも督促・徴収の実費ではなく管理組合の人件費にあたる。
- ④ × 誤り。選択肢では「火災保険料」だが、督促・徴収とは無関係な一般運営費であり請求できない。
- 条文: 標準管理規約60条関係コメント⑤「配達証明付内容証明郵便による督促は、郵便代の実費及び事務手数料」(督促・徴収の諸費用の例)
- 引っかけ: 範囲の広げすぎ(督促・徴収の実費を組合の一般運営費にまで広げる誤り)。
- まとめ: 請求できる諸費用は督促・徴収に直接要した実費に限られる。
滞納から半年(6か月)前後で多く見られる動きとして、標準管理規約 別添3の注記が指摘するものはどれか。
正解: 2. 滞納者の住宅ローンも延滞していることが多く、銀行が競売等に動き出すことが多い
- ① × 誤り。選択肢では「自主的に全額を一括返済する」だが、別添3の注記が指摘するのはむしろ銀行側の動きである。
- ② ○ 正しい。6か月以内に、滞納者の住宅ローンの延滞を理由に銀行が債権回収のため競売等に動き出すことが多いとされる(別添3の注記)。
- ③ × 誤り。選択肢では「管理組合が滞納分を全額免除する」だが、免除は別添3の注記が指摘する動きではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「議決権が自動的に停止する」だが、滞納だけで議決権が自動停止する規定はない。
- 条文: 標準管理規約別添3解説「管理費の滞納者のほとんどは、ローン等の支払も滞納していることが多いため、6か月以内に銀行が債権回収のために競売等に動き出すことが多い」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(管理組合側の動きと、金融機関側の動きの取り違え)。
- まとめ: 6か月前後は銀行が競売等に動くことが多い時期。
未納の管理費等について訴訟その他法的措置を追行できるのは、誰の、どの決議に基づくか。
正解: 2. 理事長が理事会の決議により、管理組合を代表して
- ① × 誤り。選択肢では「理事長が単独の判断で」だが、実際は理事会の決議に基づく必要がある。
- ② ○ 正しい。理事長は理事会の決議により、管理組合を代表して訴訟その他法的措置を追行できる(標準管理規約60条4項)。
- ③ × 誤り。選択肢では「総会の特別決議が必ず必要」だが、実際は理事会の決議で足り、総会決議は要件ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「管理業者が管理組合の名において」だが、法的措置を追行するのは理事長であり管理業者ではない。
- 条文: 標準管理規約60条4項「理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(理事長↔管理業者、理事会↔総会の取り違え)。
- まとめ: 法的措置は理事会決議に基づき理事長が代表して行う。
「少額訴訟は、訴額が140万円を超えない限り何度でも同じ簡易裁判所で利用できる」という記述は正しい。
正解: 2. 誤り
- ① × 誤り。選択肢を「正しい」とするのは誤り。実際は少額訴訟の上限は60万円で、140万円は誤り。
- ② ○ 正しい。上限額は60万円で、同一簡裁での同一年の利用回数にも最高裁規則の制限がある(民事訴訟法368条1項)。
- ※回数制限は民事訴訟法368条1項ただし書の例外規定にあたるが条文どおりで正しい。
- 条文: 民事訴訟法368条1項「簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が六十万円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる」
- 条文: 民事訴訟法368条1項ただし書「同一の簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数を超えてこれを求めることができない」
- 引っかけ: 数字のずらし(少額訴訟60万円と簡裁の事物管轄140万円の混同)。
- まとめ: 少額訴訟の上限は60万円で、利用回数にも制限がある。
滞納管理費が一部弁済された場合の充当順序を判断する要素である次のア〜オについて、民法の規定によれば、優先順位の高い順に並べたものとして、最も適切なものはどれか。ア規約の定めによる充当順序イ管理組合が滞納組合員に対する意思表示により指定した充当順序(滞納組合員から直ちに異議を意思表示しなかった場合)ウ滞納組合員が管理組合に対する意思表示により指定した充当順序エ滞納組合員の利益の多い順序オ弁済期の先後充当順序第一順位第二順位第三順位第四順位第五順位
正解: 1. ア→ウ→イ→エ→オ
- ① ○ 正しい。ア(規約)→ウ(滞納者指定)→イ(組合指定・異議なし)→エ(利益の多寡)→オ(弁済期)の順(民法490条・488条)。
- ② × 誤り。選択肢では「イ→オ→ア→ウ→エ」だが、規約の定め(合意充当)が最優先で、次に滞納組合員自身の指定が優先するため順序が誤り。
- ③ × 誤り。選択肢では「ウ→イ→エ→ア→オ」だが、規約の定め(ア)が合意充当として最優先で先頭に来るべきであり、順序が誤り。
- ④ × 誤り。選択肢では「オ→ウ→ア→イ→エ」だが、弁済期の先後(オ)は法定充当の最後の基準であり、先頭には来ない。
- 条文: 民法490条「弁済をする者と弁済を受領する者との間に弁済の充当の順序に関する合意があるときは、その順序に従い、その弁済を充当する」
- 条文: 民法488条1項「弁済をする者は、給付の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる」
- 条文: 民法488条2項「弁済を受領する者は、その受領の時に、その弁済を充当すべき債務を指定することができる。ただし、弁済をする者がその充当に対して直ちに異議を述べたときは、この限りでない」
- 条文: 民法488条4項「二 全ての債務が弁済期にあるとき…は、弁済の利益が多いものに先に充当する。三 …弁済期が先に到来したもの…に先に充当する」
- 引っかけ: 基準のすり替え(合意充当・指定充当・法定充当の優先順位の取り違え)。
- まとめ: 充当順序は規約の定め>滞納組合員の指定>組合の指定(異議なし)>利益の多寡>弁済期の先後。
補足: この論点(弁済の充当順序)はpatterns.mdのA〜Gの分類には明示的に含まれていないが、標準管理規約60条5項(理事会決議による充当順序)と地続きの、この話の範囲に当たる公式過去問のため追加収録した。
管理費は毎月発生する債権である。時効の進行について正しいものはどれか。
正解: 2. 発生した月ごとに、権利を行使することができることを知った時からそれぞれ個別に5年で消滅していく
- ① × 誤り。選択肢では「最初の滞納月から一括して全額が同時に消滅する」だが、実際は月ごとに個別に時効が進行する。
- ② ○ 正しい。管理費債権は毎月発生する別個の債権であり、それぞれの弁済期到来時を起算点として個別に5年で時効消滅する。
- ③ × 誤り。選択肢では「管理組合が解散するまで進行しない」だが、そのような時効停止の規定はない。
- ④ × 誤り。選択肢では「総会決議がなければ進行しない」だが、時効は当事者の決議とは無関係に進行する。
- 条文: 民法166条1項1号「債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき」
- 引っかけ: 引っかけ無し(毎月発生する債権の性質を問う知識問題)。
- まとめ: 管理費債権は月ごとに個別の時効が進行する。
管理組合が滞納者に催告書を送った。時効はどうなるか。
正解: 2. 催告の時から6か月を経過するまで時効の完成が猶予される
- ① × 誤り。選択肢では「直ちに時効が更新される」だが、催告に更新の効力はなく、完成猶予の効力にとどまる。
- ② ○ 正しい。民法150条1項により、催告があったときはその時から6か月を経過するまで時効は完成しない。
- ③ × 誤り。選択肢では「何の効果も生じない」だが、実際は6か月の完成猶予の効力が生じる。
- ④ × 誤り。選択肢では「時効期間が2倍になる」だが、そのような効果はなく、猶予される期間は6か月である。
- 条文: 民法150条1項「催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない」
- 引っかけ: 条文の混同(更新と完成猶予の取り違え)。
- まとめ: 催告には更新でなく6か月の完成猶予の効力がある。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法、区分所有法、民事訴訟法及び破産法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 管理費の滞納者が行方不明の場合であっても、管理組合は、その者に対して、滞納管理費の支払請求についての訴えを提起することができる。
- ① × 誤り。選択肢では破産手続開始決定後は「支払義務を負わない」とするが、区分所有者であり続ける限り破産後も管理費支払義務を負う。
- ② × 誤り。選択肢では「知らなかった場合は支払義務を負わない」とするが、区分所有法8条の特定承継人の責任は善意・悪意を問わず生じる。
- ③ ○ 正しい。相手方の所在が不明でも、公示送達(民事訴訟法110条)により訴えを提起することができる。
- ④ × 誤り。選択肢では「消滅時効が完成しても援用できない」とするが、民法146条により時効利益の事前放棄は禁止され、完成後は援用できる。
- 条文: 民事訴訟法110条1項「次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる」(住所不明等の場合)
- 条文: 民法146条「時効の利益は、あらかじめ放棄することができない」
- 引っかけ: 条文の混同(破産・善意悪意・時効援用禁止の各論点の取り違え)。
- まとめ: 所在不明でも公示送達で提訴可能。
区分所有法7条の先取特権を行使するために、あらかじめ登記をしておく必要はあるか。
正解: 2. 不要である
- ① × 誤り。選択肢では「必要である」だが、実際は登記なしで成立する。
- ② ○ 正しい。先取特権は登記なしで特別担保のない債権者に対抗できる。ただし登記済み第三者には対抗できない(民法336条)。
- ※「ただし登記済み第三者には対抗できない」は民法336条ただし書どおりなので正しい。
- ③ × 誤り。選択肢では「建物の価額が一定額を超える場合のみ必要」だが、そのような価額基準による登記の要否の区別はない。
- ④ × 誤り。選択肢では「管理組合法人の場合のみ必要」だが、管理組合法人かどうかで登記の要否は変わらない。
- 条文: 民法336条「一般の先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができる。ただし、登記をした第三者に対しては、この限りでない」
- 引っかけ: 条文にない基準の創作(価額や法人格の有無で登記の要否が変わるかのような誤り)。
- まとめ: 先取特権の成立に登記は不要(ただし登記済み第三者には劣後)。
滞納者Aが自己の専有部分を買主Bに売却した。管理組合はAの滞納管理費をBに請求できるか。
正解: 2. できる、Bは区分所有法8条の特定承継人にあたる
- ① × 誤り。選択肢では「できない、滞納債務はAのみに帰属する」だが、実際はBにも請求できる。
- ② ○ 正しい。区分所有法8条により、先取特権の被担保債権は債務者たる区分所有者の特定承継人にも行使できる。
- ③ × 誤り。選択肢では「Bが悪意である場合に限りできる」だが、特定承継人の責任はBの善意・悪意を問わない。
- ④ × 誤り。選択肢では「総会の決議がある場合に限りできる」だが、総会決議の有無にかかわらず区分所有法8条により当然に請求できる。
- 条文: 区分所有法8条「前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる」
- 引っかけ: 条文にない要件の創作(悪意や総会決議を請求の条件にする誤り)。
- まとめ: 特定承継人には善意・悪意を問わず滞納債権を行使できる(区分所有法8条)。
競売手続によって区分所有権を取得した買受人は、前区分所有者の滞納管理費の支払義務を承継するか。
正解: 2. 承継する。買受人も区分所有法8条の特定承継人にあたる
- ① × 誤り。選択肢では「承継しない」だが、実際は承継する。
- ② ○ 正しい。競売手続による買受人も区分所有法8条の特定承継人にあたり、前区分所有者の滞納管理費の支払義務を承継する。
- ③ × 誤り。選択肢では「裁判所が特に命じた場合のみ」だが、裁判所の特別な命令は不要で、区分所有法8条により当然に承継する。
- ④ × 誤り。選択肢では「管理業者が同意した場合のみ」だが、管理業者の同意は承継の要件ではない。
- 条文: 区分所有法8条「前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる」
- 引っかけ: 条文にない要件の創作(裁判所の命令・管理業者の同意を承継の条件にする誤り)。
- まとめ: 競売の買受人も特定承継人として滞納管理費を承継する。
次の実務を、1か月のカレンダー順に並べたとき正しい順序はどれか。ア.業者への支払い イ.口座振替 ウ.収納口座から保管口座への移し換え エ.入金消込・滞納者一覧の作成
正解: 1. イ→エ→ア→ウ
- ① ○ 正しい。27日 口座振替(イ)→翌月5日 消込・滞納者一覧(エ)→10日 業者支払い(ア)→月末 移し換え(ウ)の順。
- ② × 誤り。選択肢では「イ→ア→エ→ウ」だが、消込・滞納者一覧(エ)は業者支払い(ア)より先に行う。
- ③ × 誤り。選択肢では「エ→イ→ア→ウ」だが、口座振替(イ)は消込(エ)より先に行われる(27日→翌月5日の順)。
- ④ × 誤り。選択肢では「イ→エ→ウ→ア」だが、業者支払い(ア、10日)は移し換え(ウ、月末)より先に行う。
- 引っかけ: 期限の前後(各作業の実施順の入れ替え)。
- まとめ: 27日振替→翌月5日消込→10日支払い→月末移し換えの順。
イ方式を採用し、管理業者が収納口座の印鑑等を保管している管理組合がある。この管理組合に追加で必要な契約は何か。
正解: 2. 1か月分以上の保証契約
- ① × 誤り。選択肢では「火災保険契約」だが、印鑑等を保管する場合に必要なのは保証契約である。
- ② ○ 正しい。イ・ロ方式で管理業者が収納口座の印鑑等を保管する場合は、1か月分以上の保証契約が必要(施行規則87条3項)。
- ③ × 誤り。選択肢では「管理業者賠償責任保険」だが、この場面で施行規則が求めるのは保証契約であり賠償責任保険ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「特に何も必要ない」だが、印鑑等を管理業者が保管する以上、保証契約が必要になる。
- 条文: 施行規則87条3項「前項第一号イ又はロに定める方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、…一月分の修繕積立金等金銭…の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない」
- 引っかけ: 条文の混同(保証契約と各種保険の取り違え)。
- まとめ: イ・ロ方式で印鑑を管理業者が持つなら1か月分以上の保証契約が必要。
ある滞納管理費について、時効の完成まで残り2か月しかない。管理組合が時効の完成を防ぐために直ちに取れる有効な手段はどれか。
正解: 2. 催告(内容証明郵便等)を行い、6か月の完成猶予を得た上で、その間に訴訟提起等の措置を取る
- ① × 誤り。選択肢では「電話で口頭で依頼するだけ」だが、それだけでは時効の完成猶予の効力は生じない。
- ② ○ 正しい。催告により6か月、時効の完成が猶予され、その間に訴訟提起等の措置を講じられる(民法150条1項)。
- ③ × 誤り。選択肢では「何もせず時効の完成を待つ」だが、それでは時効が完成してしまい滞納債権を失う。
- ④ × 誤り。選択肢では「滞納額を値引きして請求する」だが、値引きは時効の完成を防ぐ手段ではない。
- 条文: 民法150条1項「催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない」
- 引っかけ: 引っかけ無し(催告による完成猶予の効果を問う知識問題)。
- まとめ: 催告で6か月の完成猶予を得て、その間に訴訟提起等の措置を取る。
イ方式で、4月中に徴収した管理費等の残額について、収納口座から保管口座への移し換えの期限は「4月末日まで」である。
正解: 2. 誤り
- ① (「正しい」を選んだ場合)× 誤り。移し換えの期限を「4月末日」とするのは誤り。
- ② (「誤り」を選んだ場合)○ 正しい。期限は「翌月末日」=5月末日であり、4月末日ではない(施行規則87条2項1号イ)。
- 条文: 施行規則87条2項1号イ「修繕積立金等金銭を収納口座に預入し、毎月、…当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法」
- 引っかけ: 数字のずらし(当月末日↔翌月末日)。
- まとめ: 4月分の移し換え期限は5月末日(翌月末日)。
ロ方式において、管理費の残額を収納口座から保管口座へ移し換える期限は、イ方式の場合と異なる。
正解: 2. 誤り
- ① (「正しい」を選んだ場合)× 誤り。ロ方式の管理費残額の移し換え期限をイ方式と「異なる」とするのは誤り。
- ② (「誤り」を選んだ場合)○ 正しい。ロ方式の管理費残額もイ方式と同じ「翌月末日まで」(施行規則87条2項1号ロ)。
- 条文: 施行規則87条2項1号ロ「修繕積立金…を保管口座に預入し、当該保管口座において預貯金として管理するとともに…翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法」
- 引っかけ: 基準のすり替え(修繕積立金の扱いの違いを、期限の違いにすり替え)。
- まとめ: 異なるのは修繕積立金の預入先だけで、管理費の移し換え期限は共通。
ハ方式(施行規則87条2項1号ハ)で使用する「収納・保管口座」の名義は誰か。
正解: 2. 管理組合等
- ① × 誤り。選択肢では「管理業者」名義だが、実際は管理組合等を名義人とする(施行規則87条6項3号)。
- ② ○ 正しい。収納・保管口座は施行規則87条6項3号により管理組合等を名義人とする。
- ③ × 誤り。選択肢では「名義は自由」だが、実際は管理組合等名義に限定される。
- ④ × 誤り。選択肢では「共同名義」だが、実際は管理組合等の単独名義で管理業者との共同名義ではない。
- 条文: 施行規則87条6項3号「マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を預入し、預貯金として管理するための口座であって、管理組合等を名義人とするものをいう」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(名義人を管理業者側にすり替え)。
- まとめ: 収納・保管口座(ハ方式)は必ず管理組合等名義。
管理組合の毎月の管理費等合計額が240万円である。イ方式で収納口座の印鑑等を管理業者が保管する場合、必要な保証契約の額はいくらか。
正解: 2. 240万円以上
- ① × 誤り。選択肢では「120万円以上」だが、実際は月額と同額の240万円以上が必要(施行規則87条3項)。
- ② ○ 正しい。保証契約の額は「1月分の修繕積立金等金銭の合計額以上」なので、月額240万円なら240万円以上(施行規則87条3項)。
- ③ × 誤り。選択肢では「480万円以上」だが、2か月分ではなく1か月分以上でよい。
- ④ × 誤り。選択肢では「保証契約は不要」だが、印鑑等を管理業者が保管する以上、保証契約は必要。
- 条文: 施行規則87条3項「前項第一号イ又はロに定める方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、…一月分の修繕積立金等金銭…の合計額以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない」
- 引っかけ: 数字のずらし(1か月分↔0.5か月分・2か月分)。
- まとめ: 保証契約の額は月額の管理費等合計額以上(1か月分)。
イ方式において保証契約が不要となるのは、次のうちどの場合か。
正解: 1. 区分所有者等から徴収される金銭が管理組合等名義の収納口座に直接預入され、かつ管理業者が当該収納口座の印鑑等を保管しない場合
- ① ○ 正しい。組合等名義の収納口座に直接預入され、かつ管理業者が印鑑等を保管しない場合に限り保証契約は不要(施行規則87条3項ただし書)。
- ※「〜に限り」は施行規則87条3項ただし書の例外要件なので正しい。
- ② × 誤り。選択肢では「信用金庫の保証を受けている場合」だが、それは保証契約そのものであり、不要となる要件ではない。
- ③ × 誤り。選択肢では「年間合計額300万円未満」だが、金額の多寡で保証契約の要否は決まらない。
- ④ × 誤り。選択肢では「設立5年未満」だが、組合の設立年数は保証契約の要否と無関係。
- 条文: 施行規則87条3項ただし書「次のいずれにも該当する場合は、この限りでない」(要件は同項1号・2号)
- 条文: 施行規則87条3項2号「管理組合等を名義人とする収納口座に係る当該管理組合等の印鑑、預貯金の引出用のカードその他これらに類するもの…を保管しない場合」
- 引っかけ: 条文にない基準の創作(金額・年数で判断できるかのような誤り)。
- まとめ: 保証契約が不要なのは「直接預入」かつ「印鑑等を管理業者が保管しない」の両方を満たすときだけ。
施行規則87条6項の定義で、管理組合等を名義人としなければならない口座の組み合わせとして正しいものはどれか。
正解: 3. 保管口座と収納・保管口座
- ① × 誤り。選択肢では「収納口座のみ」だが、収納口座には名義の制限がない(施行規則87条6項)。
- ② × 誤り。選択肢では「保管口座のみ」だが、収納・保管口座(ハ方式)も組合等名義が必要。
- ③ ○ 正しい。名義が管理組合等に限定されるのは保管口座と収納・保管口座の2つだけ(施行規則87条6項)。
- ④ × 誤り。選択肢では「すべて」だが、収納口座には名義の制限がなく、管理業者名義でもよい。
- 条文: 施行規則87条6項1号「マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭…を預入し、一時的に預貯金として管理するための口座をいう」
- 条文: 施行規則87条6項2号「修繕積立金を預入し、又は…残額…を収納口座から移し換え、これらを預貯金として管理するための口座であって、管理組合等を名義人とするものをいう」
- 条文: 施行規則87条6項3号「マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を預入し、預貯金として管理するための口座であって、管理組合等を名義人とするものをいう」
- 引っかけ: 範囲の広げすぎ(収納口座にまで名義制限を及ぼす誤り)。
- まとめ: 組合名義が必須なのは保管口座と収納・保管口座の2つだけ。
2026年4月1日施行の改正で新設された、管理業者が保管口座等の印鑑を保管できる例外(施行規則87条4項2号)の要件に含まれ「ない」ものはどれか。
正解: 3. 区分所有者の過半数の書面同意のみで足りること
- ① ○ 正しい。管理業者自身が管理組合の管理者等であることは、この例外の要件の一つ。
- ※施行規則87条4項2号の例外(管理業者自身が管理者等である場合の要件)の一つなので正しい。
- ② ○ 正しい。他に印鑑等の保管を引き受ける者がいないことも要件の一つ。
- ※施行規則87条4項2号イの例外要件の一つなので正しい。
- ③ × 誤り。選択肢の「書面同意のみで足りる」は誤りで、実際は全要件を説明し書面交付のうえ集会の決議が必要。
- ④ ○ 正しい。口座残高以上の保証契約を締結していることも要件の一つ。
- ※施行規則87条4項2号ハの例外要件の一つなので正しい。
- 条文: 施行規則87条4項2号「マンション管理業者が当該管理組合の管理者等であるときは、次に掲げる要件の全てを満たす場合」
- 条文: 施行規則87条4項2号イ「…当該マンション管理業者と密接な関係を有する者以外に、当該印鑑等を保管することを承諾する者がいないこと」
- 条文: 施行規則87条4項2号ホ「イからニまでに掲げる要件の全てを満たしていることを…説明し、及び書面を交付した上で、当該マンション管理業者が当該印鑑等を保管する旨の決議が集会でなされたこと」
- 条文: 施行規則87条4項2号ハ「当該マンション管理業者が、保管口座又は収納・保管口座に保管されている金額以上の額につき有効な保証契約を締結していること」
- 引っかけ: 手続の簡略化(集会の決議を書面同意に置き換える誤り)。
- まとめ: 例外の適用には集会の決議が必要で、書面同意だけでは足りない。
補足: この例外は令和8年4月1日施行の新設規定であり、令和7年度以前の過去問には出題例がない。
管理業者が3月に徴収した管理費等の残額を保管口座へ移し換える期限はどれか。
正解: 3. 4月末日
- ① × 誤り。選択肢では「3月末日」だが、移し換えは翌月末日までなので3月分は4月末日まで。
- ② × 誤り。選択肢では「4月10日」だが、10日は業者への支払日であり移し換えの期限ではない。
- ③ ○ 正しい。3月に徴収した残額の保管口座への移し換えは翌月末日=4月末日まで(施行規則87条2項1号)。
- ④ × 誤り。選択肢では「4月27日」だが、27日は口座振替日であり移し換えの期限ではない。
- 条文: 施行規則87条2項1号イ「修繕積立金等金銭を収納口座に預入し、毎月、…当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法」
- 引っかけ: 日付の混同(振替日・支払日と移し換え期限の取り違え)。
- まとめ: 移し換えの期限は常に「翌月末日」。
「収納口座から保管口座への移し換え」と「月次の会計書面の管理者等への交付」の期限は、いずれも同じ翌月末日である。
正解: 1. 正しい
- ① ○ 正しい。両方とも「翌月末日まで」が期限(施行規則87条2項1号・5項)。
- ② × 誤り。選択肢を「誤り」とするのは誤り。実際は移し換えも書面交付もどちらも翌月末日が期限で、同じ期限である。
- 条文: 施行規則87条2項1号イ「修繕積立金等金銭を収納口座に預入し、毎月、…当該月中の管理事務に要した費用を控除した残額を、翌月末日までに収納口座から保管口座に移し換え、当該保管口座において預貯金として管理する方法」
- 条文: 施行規則87条5項「会計の収入及び支出の状況に関する書面を作成し、翌月末日までに、当該書面を当該管理組合の管理者等に交付しなければならない」
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 移し換え(施行規則87条2項)と月次書面交付(施行規則87条5項)はいずれも翌月末日が期限。
管理業者が作成する管理事務に関する帳簿は、いつ閉鎖し、何年間保存しなければならないか。
正解: 2. 事業年度の末日をもって閉鎖・5年間保存
- ① × 誤り。選択肢では「四半期ごとに閉鎖・3年間保存」だが、実際は事業年度末日で閉鎖し5年間保存する。
- ② ○ 正しい。管理事務の帳簿は事業年度の末日をもって閉鎖し、閉鎖後5年間保存する(適正化法75条・施行規則86条3項)。
- ③ × 誤り。選択肢では「契約終了時に閉鎖・永久保存」だが、実際は事業年度末日で閉鎖し、保存期間も5年間で永久ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「閉鎖の必要はない」だが、実際は事業年度末日ごとに閉鎖する義務がある。
- 条文: 適正化法75条「マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務について、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない」
- 条文: 施行規則86条3項「マンション管理業者は、法第七十五条に規定する帳簿…を各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、閉鎖後五年間当該帳簿を保存しなければならない」
- 引っかけ: 数字のずらし(閉鎖時期・保存年数の取り違え)。
- まとめ: 帳簿は事業年度末日で閉鎖、閉鎖後5年間保存。
「ハ方式は口座が1つなので、保証契約は不要であり、印鑑の保管制限も一切ない」という記述は正しい。
正解: 2. 誤り
- ① × 誤り。選択肢を「正しい」とするのは誤り。保証契約が不要という部分は正しいが、印鑑の保管制限がないという部分が誤り。
- ② ○ 正しい。ハ方式でも収納・保管口座の印鑑等を管理業者が保管してはならない制限は適用される(施行規則87条4項)。
- 条文: 施行規則87条4項「マンション管理業者は、第二項第一号イからハまでに定める方法により修繕積立金等金銭を管理する場合にあっては、保管口座又は収納・保管口座に係る管理組合等の印鑑等を保管してはならない」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(「保証契約不要」から「制限も一切ない」へ範囲を広げる誤り)。
- まとめ: ハ方式は保証契約は不要だが、印鑑の保管制限(施行規則87条4項)はある。
管理規約に遅延損害金の定めがない管理組合がある。滞納者に遅延損害金を請求できるか。
正解: 2. 民法所定の法定利率により請求できる
- ① × 誤り。選択肢では「規約に定めがなければ一切請求できない」だが、実際は規約がなくても法定利率で請求できる(民法419条1項)。
- ② ○ 正しい。規約に定めがなくても、民法所定の法定利率(民法404条)により遅延損害金を請求できる(民法419条1項本文)。
- ③ × 誤り。選択肢では「利息制限法の上限まで」だが、遅延損害金の基準は利息制限法ではなく法定利率である。
- ④ × 誤り。選択肢では「違約金としてのみ」だが、実際は遅延損害金として請求できる。
- 条文: 民法419条1項「金銭の給付を目的とする債務の不履行については、その損害賠償の額は、債務者が遅滞の責任を負った最初の時点における法定利率によって定める」
- 引っかけ: 条文の混同(利息制限法と民法の法定利率の取り違え)。
- まとめ: 規約に定めなくても法定利率で遅延損害金を請求できる。
標準管理規約60条2項に基づき、滞納者に加算して請求できるものの組み合わせとして正しいものはどれか。
正解: 2. 遅延損害金、違約金としての弁護士費用等、督促及び徴収の諸費用
- ① × 誤り。選択肢では「遅延損害金のみ」だが、実際は違約金としての弁護士費用等や督促・徴収の諸費用も加算できる。
- ② ○ 正しい。標準管理規約60条2項は遅延損害金、違約金としての弁護士費用等、督促及び徴収の諸費用を加算して請求できると定める。
- ③ × 誤り。選択肢の「管理費の前払い分」は請求できる項目に含まれない。
- ④ × 誤り。選択肢では「弁護士費用等のみ」だが、実際は遅延損害金・督促及び徴収の諸費用もあわせて請求できる。
- 条文: 標準管理規約60条2項「管理組合は、その未払金額について、年利○%の遅延損害金と、違約金としての弁護士費用等並びに督促及び徴収の諸費用を加算して、その組合員に対して請求することができる」
- 引っかけ: 範囲の限定しすぎ(1項目だけに絞る誤り)。
- まとめ: 標準管理規約60条2項で加算できるのは遅延損害金+弁護士費用等+督促・徴収の諸費用の3点セット。
標準管理規約60条2項に基づき請求した遅延損害金等に相当する収納金は、標準管理規約上どこに充当されるか。
正解: 2. 第27条に定める費用(管理費として充当)
- ① × 誤り。選択肢では「修繕積立金」だが、実際は標準管理規約第27条に定める費用(管理費)に充当する。
- ② ○ 正しい。標準管理規約60条6項により、遅延損害金等に相当する収納金は標準管理規約第27条に定める費用に充当する。
- ③ × 誤り。選択肢では「役員報酬」だが、そのような使途は規約上定められていない。
- ④ × 誤り。選択肢では「使途を定めず留保するのみ」だが、実際は充当先が標準管理規約第27条の費用と定められている。
- 条文: 標準管理規約60条6項「第2項に基づき請求した遅延損害金、弁護士費用等並びに督促及び徴収の諸費用に相当する収納金は、第27条に定める費用に充当する」
- 引っかけ: 条文の混同(修繕積立金への充当と管理費への充当の取り違え)。
- まとめ: 遅延損害金等の収納金は標準管理規約第27条の費用(管理費)に充当(規約60条6項)。
標準管理規約 別添3の督促手順の例で、配達証明付内容証明郵便による督促を行うのは何か月目か。
正解: 4. 5か月目
- ① × 誤り。選択肢では「2か月目」だが、実際は5か月目に配達証明付内容証明郵便による督促を行う(別添3)。
- ② × 誤り。選択肢では「3か月目」だが、3か月目は電話・書面(催告書)の段階。
- ③ × 誤り。選択肢では「4か月目」だが、4か月目は電話・書面に加え自宅訪問の段階。
- ④ ○ 正しい。別添3の例では5か月目に配達証明付内容証明郵便で督促する。
- 条文: 標準管理規約別添3解説「3ヶ月目 電話、書面(催告書)」
- 条文: 標準管理規約別添3解説「4ヶ月目 電話、書面、自宅訪問」
- 条文: 標準管理規約別添3解説「5ヶ月目 電話、書面(内容証明郵便(配達記録付)で督促)」
- 引っかけ: 数字のずらし(督促手順の各段階の月数の取り違え)。
- まとめ: 配達証明付内容証明郵便は5か月目の段階。
標準管理規約 別添3の督促手順の例で、自宅訪問を行うのは何か月目からか。
正解: 4. 4か月目
- ① × 誤り。選択肢では「1か月目」だが、1か月目は電話・書面による督促の段階。
- ② × 誤り。選択肢では「2か月目」だが、2か月目も電話・書面の段階で自宅訪問はまだない。
- ③ × 誤り。選択肢では「3か月目」だが、3か月目も電話・書面(催告書)の段階。
- ④ ○ 正しい。別添3の例では4か月目に電話・書面に加え自宅訪問が加わる。
- 条文: 標準管理規約別添3解説「1ヶ月目 電話、書面(未納のお知らせ文)による連絡 2ヶ月目 電話、書面(請求書)による確認」
- 条文: 標準管理規約別添3解説「3ヶ月目 電話、書面(催告書)」
- 条文: 標準管理規約別添3解説「4ヶ月目 電話、書面、自宅訪問」
- 引っかけ: 数字のずらし(自宅訪問が始まる月の取り違え)。
- まとめ: 自宅訪問が加わるのは4か月目から。
管理業者が滞納者への督促を行ってもなお支払われない場合、標準管理委託契約書上、その後の収納の請求は誰が行うか。
正解: 2. 管理組合が行う
- ① × 誤り。選択肢では「管理業者が引き続き行う」だが、督促を行ってもなお支払われないときは管理業者は責めを免れる。
- ② ○ 正しい。標準管理委託契約書11条1項により、その後の収納の請求は管理組合が行う。
- ③ × 誤り。選択肢では「管理業者の顧問弁護士が自動的に行う」だが、そのような自動的な引継ぎの規定はない。
- ④ × 誤り。選択肢では「保証会社が肩代わりする」だが、保証契約は分別管理の場面の制度であり、滞納督促の肩代わりとは別問題。
- 条文: 標準管理委託契約書11条1項「乙は…出納業務を行う場合において、甲の組合員に対し…管理費等…の督促を行っても、なお当該組合員が支払わないときは、その責めを免れるものとし、その後の収納の請求は甲が行うものとする」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(管理業者と管理組合、その後の請求主体の取り違え)。
- まとめ: 督促後も支払われない場合、以後の請求は管理組合が行う(委託契約書11条1項)。
理事会限りで滞納者に対する訴訟提起を決定した。標準管理規約上、この決定は有効か。
正解: 1. 理事会決議で足り、総会決議は不要である
- ① ○ 正しい。標準管理規約60条4項は理事会の決議で足りると定め、総会決議は要件になっていない。
- ② × 誤り。選択肢では「総会の普通決議が必要」だが、実際は理事会決議で足り、総会決議は不要。
- ③ × 誤り。選択肢では「総会の特別決議(3/4以上)が必要」だが、これも不要で理事会決議で足りる。
- ④ × 誤り。選択肢では「区分所有者全員の同意が必要」だが、そのような全員同意の要件はない。
- 条文: 標準管理規約60条4項「理事長は、未納の管理費等及び使用料の請求に関して、理事会の決議により、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置を追行することができる」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(理事会決議で足りる場面に総会決議を要求する誤り)。
- まとめ: 訴訟提起の決定は理事会決議で足りる(規約60条4項)。
少額訴訟を利用できる訴訟の目的の価額の上限はいくらか。
正解: 2. 60万円
- ① × 誤り。選択肢では「30万円」だが、実際の上限は60万円である。
- ② ○ 正しい。民事訴訟法368条1項は「訴訟の目的の価額が60万円以下」の金銭請求を少額訴訟の対象とする。
- ③ × 誤り。選択肢では「100万円」だが、上限は60万円で100万円ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「140万円」だが、これは簡易裁判所の事物管轄の上限であり、少額訴訟の上限とは異なる。
- 条文: 民事訴訟法368条1項「簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が六十万円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる」
- 引っかけ: 数字のずらし(少額訴訟60万円と簡裁の事物管轄140万円の混同)。
- まとめ: 少額訴訟の上限額は60万円。
訴訟の目的の価額が140万円を超えない事件について、第一審の裁判権を有するのはどこか。
正解: 2. 簡易裁判所
- ① × 誤り。選択肢では「家庭裁判所」だが、金銭請求の第一審は簡易裁判所である。
- ② ○ 正しい。裁判所法33条1項1号により、訴額140万円を超えない事件は簡易裁判所が第一審の裁判権を有する。
- ③ × 誤り。選択肢では「地方裁判所のみ」だが、140万円以下は簡易裁判所が管轄する。
- ④ × 誤り。選択肢では「高等裁判所」だが、高等裁判所が第一審となることはない。
- 条文: 裁判所法33条1項1号「訴訟の目的の価額が百四十万円を超えない請求」(簡易裁判所が第一審の裁判権を有する)
- 引っかけ: 数字のずらし(140万円を境とする簡裁と地裁の管轄の取り違え)。
- まとめ: 140万円以下は簡易裁判所、超えれば地方裁判所が第一審。
「滞納者が行方不明になった場合、管理組合はその者に対して訴えを提起することができない」という記述は正しい。
正解: 2. 誤り
- ① × 誤り。選択肢を「正しい」とするのは誤り。実際は行方不明でも訴えを提起できる。
- ② ○ 正しい。相手方の所在が不明でも、公示送達(民事訴訟法110条)により訴えを提起できる。
- 条文: 民事訴訟法110条1項「次に掲げる場合には、裁判所書記官は、申立てにより、公示送達をすることができる」(住所不明等の場合)
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(所在不明=提訴不可という誤った思い込み)。
- まとめ: 所在不明でも公示送達により訴え提起は可能。
管理費債権の消滅時効期間は、原則として何年か。
正解: 2. 5年
- ① × 誤り。選択肢では「3年」だが、実際の消滅時効期間は5年である。
- ② ○ 正しい。民法166条1項1号により、権利を行使できることを知った時から5年間行使しないと時効消滅する。
- ③ × 誤り。選択肢では「10年」だが、これは確定判決を得た場合の時効期間で、原則の時効期間ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「20年」だが、そのような長期時効の規定はこの債権にはない。
- 条文: 民法166条1項1号「債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき」
- 引っかけ: 数字のずらし(原則5年と、確定判決後の10年の混同)。
- まとめ: 管理費債権の消滅時効は原則5年(民法166条1項1号)。
民法166条1項1号の「権利を行使することができることを知った時」とは、管理費滞納の場合、通常いつを指すか。
正解: 1. 各月の納付期限が到来し、管理組合(管理業者)が未納の事実を知り得た時点
- ① ○ 正しい。管理費債権は各月の納付期限到来により発生し、消込で不払いが判明する時点が通常の起算点になる。
- ② × 誤り。選択肢では「組合員資格を失った時」だが、時効の起算点は各月の納付期限到来時であり資格喪失時ではない。
- ③ × 誤り。選択肢では「次期通常総会が開催された時」だが、起算点は総会の開催とは無関係。
- ④ × 誤り。選択肢では「時効期間が経過した時点」だが、それは起算点ではなく時効完成の時点そのもの。
- 引っかけ: 基準のすり替え(起算点を資格喪失や総会開催にすり替える誤り)。
- まとめ: 時効の起算点は各月の納付期限到来・未納判明時。
滞納者が「滞納額25万円の一部として5万円を支払う」と明示して支払った場合、残り20万円についてどうなるか。
正解: 2. 一部弁済は承認にあたり、残額を含めた債権全体について時効が更新される
- ① × 誤り。選択肢では「残額は当然に消滅する」だが、一部弁済で残額が消滅するわけではない。
- ② ○ 正しい。一部であることを明示した弁済は民法152条1項の「承認」にあたり、残額を含む債権全体について時効が更新される。
- ③ × 誤り。選択肢では「残額は以後、時効にかからなくなる」だが、更新後もあらためて時効は進行する。
- ④ × 誤り。選択肢では「何の効力も生じない」だが、実際は承認として時効更新の効力が生じる。
- 条文: 民法152条1項「時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める」
- 引っかけ: 引っかけ無し(一部弁済=承認の知識を問う問題)。
- まとめ: 一部弁済(明示あり)は承認として時効更新の効力を持つ。
訴訟で管理組合が勝訴し、確定判決を得た場合、その債権の消滅時効期間はどうなるか。
正解: 2. 10年になる
- ① × 誤り。選択肢では「5年のまま」だが、確定判決を得ると時効期間は10年になる。
- ② ○ 正しい。民法169条1項により、確定判決で確定した権利は10年より短い時効期間の定めがあっても時効期間は10年になる。
- ※「10年より短い定めがあっても10年」は民法169条1項の文言そのものなので正しい。
- ③ × 誤り。選択肢では「以後時効にかからなくなる」だが、10年に延びるだけで時効自体は依然としてかかる。
- ④ × 誤り。選択肢では「3年に短縮される」だが、短縮ではなく10年に延長される。
- 条文: 民法169条1項「確定判決…によって確定した権利については、十年より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とする」
- 引っかけ: 数字のずらし(原則5年と確定判決後10年の混同)。
- まとめ: 確定判決を得た債権の時効期間は10年になる(民法169条1項)。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法、民事訴訟法及び区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 管理費の滞納者に対して訴訟を提起するためには、事前に内容証明郵便による督促を行う必要がある。
- ① ○ 正しい。滞納額と滞納の事実を認めた場合は民法152条1項の「承認」にあたり、その時から時効更新の効力が生じる。
- ② ○ 正しい。金銭債務は相続開始と同時に各相続人の相続分に応じて当然に分割承継される(居住の有無を問わない)。
- ③ × 誤り。「事前の内容証明郵便による督促が必要」は誤り。証拠を残す実務上の工夫にすぎず法律上の要件でない。
- ④ ○ 正しい。相続人全員が相続放棄すれば、民法939条によりいずれの相続人も滞納管理費債務を負わない。
- 条文: 民法152条1項「時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める」
- 条文: 民法939条「相続の放棄をした者は、その相続に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす」
- 引っかけ: 条文にない要件の創作(内容証明郵便を訴訟提起の前提条件とする誤り)。
- まとめ: 訴え提起に内容証明郵便による事前督促は法律上の要件ではない。
完成猶予期間中に管理組合が再度催告書を送った場合、猶予期間はさらに延びるか。
正解: 2. 延びない
- ① × 誤り。選択肢では「延びる(再度6か月)」だが、猶予期間中の再度の催告に完成猶予の効力はない。
- ② ○ 正しい。民法150条2項により、催告で完成猶予されている間にされた再度の催告は完成猶予の効力を有しない。
- ※「効力を有しない」は民法150条2項の文言どおりなので正しい(延びるように見えて延びない)。
- ③ × 誤り。選択肢では「延びるが3か月に短縮される」だが、そもそも延びること自体がなく、そのような短縮の規定もない。
- ④ × 誤り。選択肢では「猶予自体が取り消される」だが、当初の催告による6か月の猶予は取り消されず継続する。
- 条文: 民法150条2項「催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない」
- 引っかけ: 数字のずらし(再度の催告に効力があるかのような誤り)。
- まとめ: 猶予期間中の再度の催告に、猶予を延ばす効力はない。
管理規約に「管理費債務については消滅時効を援用することができない」と定めた。この定めは有効か。
正解: 2. 無効であり、消滅時効が完成すれば滞納者は援用できる
- ① × 誤り。選択肢では「有効であり、援用できなくなる」だが、時効利益の事前放棄は禁止されており、この定めは無効。
- ② ○ 正しい。民法146条により時効の利益はあらかじめ放棄できず、規約による事前の援用禁止の定めは無効で、時効完成後は滞納者も援用できる。
- ③ × 誤り。選択肢では「総会の特別決議があれば有効になる」だが、決議の有無にかかわらずこの種の定めは無効。
- ④ × 誤り。選択肢では「管理業者が同意すれば有効になる」だが、管理業者の同意でこの規定の効力は左右されない。
- 条文: 民法146条「時効の利益は、あらかじめ放棄することができない」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(決議や同意で覆せるかのような誤り)。
- まとめ: 時効利益の事前放棄は禁止(民法146条)、規約の援用禁止条項は無効。
「時効の完成猶予としての催告は、内容証明郵便でなければ効力が生じない」という記述は正しい。
正解: 2. 誤り
- ① × 誤り。選択肢を「正しい」とするのは誤り。民法150条の催告に書面の種類の指定はない。
- ② ○ 正しい。内容証明郵便は催告した事実を証拠に残す実務上の工夫であり、普通郵便でも催告としての完成猶予の効力は生じる。
- ※民法150条1項は書面の種類を限定していないので、普通郵便でも正しい。
- 条文: 民法150条1項「催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない」
- 引っかけ: 条文にない要件の創作(書面の種類を効力の条件とする誤り)。
- まとめ: 催告に書面の種類の指定はなく、普通郵便でも効力あり。
「催告により時効の完成が猶予されている間に、再度、内容証明郵便で催告すれば、改めて6か月の完成猶予の効力が生じる」という記述は正しい。
正解: 2. 誤り
- ① × 誤り。選択肢を「正しい」とするのは誤り。民法150条2項により猶予期間中の再度の催告に効力はない。
- ② ○ 正しい。猶予されている間にされた再度の催告は、完成猶予の効力を有しない(民法150条2項)。
- 条文: 民法150条2項「催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定による時効の完成猶予の効力を有しない」
- 引っかけ: 数字のずらし(再度の催告で猶予が延びるかのような誤り)。
- まとめ: 猶予期間中の再度の催告は無効、期間は延びない。
区分所有法7条1項後段は、誰が有する債権について先取特権を認めているか。
正解: 2. 区分所有者に加え、管理者又は管理組合法人がその職務・業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権にも認める
- ① × 誤り。選択肢では「区分所有者のみ」だが、実際は管理者・管理組合法人の債権にも先取特権が認められる。
- ② ○ 正しい。区分所有法7条1項後段は、管理者又は管理組合法人がその職務・業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権にも先取特権を認める。
- ③ × 誤り。選択肢では「管理業者の債権にのみ認める」だが、管理業者ではなく管理者・管理組合法人の債権が対象。
- ④ × 誤り。選択肢では「第三者の債権には一切認めない」だが、管理者・管理組合法人は条文上明示的に認められている。
- 条文: 区分所有法7条1項「管理者又は管理組合法人がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権についても、同様とする」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(管理者・管理組合法人と管理業者の取り違え)。
- まとめ: 先取特権は区分所有者の債権に加え、管理者・管理組合法人の債権にも及ぶ。
区分所有法7条の先取特権の優先権の順位・効力は、民法上どう扱われるか。
正解: 2. 共益費用の先取特権とみなす
- ① × 誤り。選択肢では「質権とみなす」だが、実際は共益費用の先取特権とみなされる。
- ② ○ 正しい。区分所有法7条2項は、優先権の順位・効力について共益費用の先取特権とみなすと定める。
- ③ × 誤り。選択肢では「抵当権とみなす」だが、みなされるのは先取特権であり抵当権ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「留置権とみなす」だが、留置権とみなす規定はない。
- 条文: 区分所有法7条2項「前項の先取特権は、優先権の順位及び効力については、共益費用の先取特権とみなす」
- 引っかけ: 条文の混同(先取特権と他の担保物権の取り違え)。
- まとめ: 区分所有法7条の先取特権は共益費用の先取特権とみなされる。
管理組合の先取特権と、登記済みの抵当権が競合した場合、どちらが優先するか。
正解: 2. 登記済みの抵当権が優先する
- ① × 誤り。選択肢では「常に先取特権が優先する」だが、登記済みの抵当権には対抗できない。
- ② ○ 正しい。民法336条ただし書により、一般の先取特権は登記をした第三者(登記済みの抵当権者)には対抗できない。
- ※対抗できないという限定は民法336条ただし書の例外なので正しい(登記不要の原則と混同しないこと)。
- ③ × 誤り。選択肢では「常に後から成立した権利が優先する」だが、優劣は成立の先後ではなく登記の有無で決まる。
- ④ × 誤り。選択肢では「同順位で按分される」だが、按分ではなく登記済み抵当権が優先する。
- 条文: 民法336条「一般の先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない債権者に対抗することができる。ただし、登記をした第三者に対しては、この限りでない」
- 引っかけ: 基準のすり替え(成立の先後を優劣の基準にする誤り)。
- まとめ: 登記済みの抵当権には先取特権は対抗できず劣後する。
区分所有者Aが滞納管理費のある専有部分を買主Bに売却する特定承継が生じた後も、Aは滞納管理費の支払義務を免れるか。
正解: 2. Aは支払義務を免れない。AとBの支払義務は併存する
- ① × 誤り。「Aは義務を免れる」は誤り。区分所有法8条は特定承継人「にも」請求できる規定で、Aの義務は消えない。
- ② ○ 正しい。区分所有法8条により、AB双方が滞納管理費の支払義務を負い、両者の債務は併存する。
- ③ × 誤り。選択肢では「Aの持分割合分だけ免れる」だが、持分割合による按分免除の規定はない。
- ④ × 誤り。選択肢では「総会が免除を決議すれば免れる」だが、総会決議で法定の併存責任を消すことはできない。
- 条文: 区分所有法8条「前条第一項に規定する債権は、債務者たる区分所有者の特定承継人に対しても行うことができる」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(併存責任を、決議や按分で消せるかのような誤り)。
- まとめ: 特定承継が生じてもAの支払義務は消えず、AとBの債務は併存する。
27日に口座振替を行った月の翌月5日に行う作業はどれか。
正解: 2. 入金の消込と滞納者一覧の作成
- ① × 誤り。選択肢では「業者への支払い」だが、それは10日の作業で翌月5日ではない。
- ② ○ 正しい。翌月5日は入金の消込を行い、消えずに残った請求=滞納者一覧を作成する日である。
- ③ × 誤り。選択肢では「保管口座への移し換え」だが、それは月末の作業で翌月5日ではない。
- ④ × 誤り。選択肢では「理事会の開催」だが、月次カレンダーに定められた作業ではない。
- 引っかけ: 期限の前後(翌月5日・10日・月末の作業の取り違え)。
- まとめ: 27日振替の翌月5日は「消込・滞納者一覧作成」。
時効に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 時効の利益は、時効完成後には放棄することができない。
民法146条は時効利益の「あらかじめ」の放棄を禁じるにとどまり、時効完成後の放棄は判例上可能とされる。よって「完成後には放棄できない」とする選択肢2が誤り(不適切)で正解となる。
標準管理委託契約書に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 管理事務室は、管理組合がマンション管理業者に管理事務を行わせるため、有償で使用させるものとしている。
標準管理委託契約書では、管理事務室等は管理組合がマンション管理業者に管理事務を行わせるために「無償」で使用させるものとされており、「有償」とする選択肢3が誤り(不適切)で正解となる。滞納管理費の督促については、弁護士法72条(非弁行為の禁止)を踏まえ、管理業者の協力範囲・費用負担をあらかじめ協議・規定するという選択肢4の内容は正しい。
管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び民事訴訟法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 管理費の滞納者が、滞納額25万円の一部であることを明示し、管理組合に対し5万円を支払った場合には、残りの20万円については、時効の更新の効力を有する。
民法152条の承認による時効更新は、可分債務の一部弁済であっても残額全体を含めた債務の承認とみなされ、残額についても更新の効力が及ぶと解されている(選択肢3が正解)。催告(150条)は6か月間のみ完成猶予の効力を生じ、その猶予期間中に再度催告しても再度の完成猶予は生じない(選択肢1は誤り)。金銭債務は相続開始時に法定相続分に応じて当然分割承継されるのが原則で、遺産分割の対象外というのが判例の考え方(選択肢2は誤り、他の相続人も承継する)。行方不明者に対しても公示送達等により訴訟提起は可能(選択肢4は誤り)。
管理組合Aが、区分所有者Bに対して滞納管理費の支払を請求するために民事訴訟法上の「少額訴訟」を利用する場合に関する次の記述のうち、適切なものはいくつあるか。アA又はBが、当該少額訴訟の終局判決に対して不服があるときは、管轄の地方裁判所に控訴することができる。イBは、訴訟が係属している間であれば、いつでも、当該少額訴訟を通常の訴訟手続に移行させる旨の申述をすることができる。ウBが滞納している管理費の総額が70万円である場合に、Aは、訴訟の目的の価額を60万円として少額訴訟を利用することができる。エBは、当該少額訴訟において反訴を提起することはできない。
正解: 2. 二つ
少額訴訟の終局判決に対しては控訴できず、異議申立てのみ可能(民訴377条・378条、アは誤り)。通常訴訟への移行の申述は被告が最初の口頭弁論期日で弁論するまでに限られ、「いつでも」できるわけではない(373条1項、イは誤り)。一部請求として訴額を60万円に限定して少額訴訟を利用することは可能(ウは正しい)。反訴は禁止されている(369条、エは正しい)。適切なものはウ・エの二つ。
管理費の滞納に対する法的手続等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 管理組合は、管理費を滞納している区分所有者に対する訴訟の目的の価額が140万円を超えない場合は、簡易裁判所に訴えを提起することができる。
簡易裁判所の事物管轄は訴額140万円以下(裁判所法33条1項1号)であり、選択肢3が正しい(正解)。金銭債務の不履行では不可抗力は抗弁とならない(民法419条3項、選択肢1は誤り)。買主は売主の滞納管理費債務(区分所有法8条の特定承継人責任)とともに遅延損害金債務も承継する(選択肢2は誤り)。催告は方式を問わず普通郵便でも6か月間の時効の完成猶予の効力を生じる(民法150条、選択肢4は誤り)。
滞納管理費が一部弁済された場合の充当順序を判断する要素である次のア〜オについて、民法の規定によれば、優先順位の高い順に並べたものとして、最も適切なものはどれか。ア規約の定めによる充当順序イ管理組合が滞納組合員に対する意思表示により指定した充当順序(滞納組合員から直ちに異議を意思表示しなかった場合)ウ滞納組合員が管理組合に対する意思表示により指定した充当順序エ滞納組合員の利益の多い順序オ弁済期の先後充当順序第一順位第二順位第三順位第四順位第五順位
正解: 1. アウイエオ
民法上、弁済の充当は、まず当事者間の合意(規約の定め)が優先し、次いで弁済者(滞納組合員)による指定(488条1項)、次に受領者(管理組合)による指定(同条2項、弁済者が直ちに異議を述べない場合)、それでも定まらない場合は法定充当(489条、利益の多い順序→弁済期の先後)による。よって優先順位はア→ウ→イ→エ→オとなる選択肢1が正解。
修繕積立金等が金銭である場合における財産の分別管理に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. マンション管理業者は、マンションの区分所有者等から徴収された修繕積立金等金銭を収納・保管口座に預入し、当該収納・保管口座において預貯金として管理する方法による場合、マンションの区分所有者等から徴収される1月分の修繕積立金等金銭以上の額につき有効な保証契約を締結していなければならない。
収納・保管口座方式で修繕積立金等金銭を管理する場合、保証契約の基準額は管理組合等から徴収される管理費用(管理費及び修繕積立金等を含む)の1か月分相当額とされており、修繕積立金等金銭のみを基準とする選択肢1の記述は不正確で不適切(正解)と考えられる。印鑑等の管理禁止(選択肢2、施行規則87条5項)、管理者等不在時の月次会計書面の備置き・閲覧(選択肢3、同条6項)、修繕積立金等金銭の分別管理(選択肢4、適正化法76条)はいずれも正しい。
補足: 保証契約の基準額の対象範囲(修繕積立金等金銭のみか管理費用全体か)について、施行規則87条の一次情報での逐語確認ができていない。
甲マンションの住戸301号室を所有するAが、債権者Bのために301号室の区分所有権にBの抵当権を設定及び登記した場合に関する次の記述のうち、民法、区分所有法、民事執行法及び判例によれば、最も適切なものはどれか。なお、301号室の区分所有権には、Bの抵当権以外に担保権は設定されていないものとする。
正解: 3. Aが、301号室をCに賃貸している場合に、Aが、管理組合及びBに対する債務について不履行を生じさせたときは、管理組合が先取特権に基づきAのCに対する賃料債権を差し押さえたとしても、Bが物上代位に基づき当該賃料債権を差し押さえた場合には、管理組合は、Bに優先することはできない。
管理組合の先取特権(区分所有法7条)は登記を要しないが、登記された抵当権に対して劣後する。滞納管理費に基づく先取特権者が賃料債権を差し押さえても、抵当権者が物上代位により差し押さえた場合には、登記の先後の関係から抵当権者が優先し、管理組合は抵当権者に優先することはできない。
補足: 先取特権と抵当権の物上代位が競合した場合の優先関係の判例法理の細部までは一次資料で再確認できておらず、確信度は高くない。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 競売手続によってマンションの区分所有権を取得した場合には、買受人は、前区分所有者の滞納管理費の支払義務を承継しない。
区分所有権が競売手続により取得された場合も、買受人は区分所有法8条の「特定承継人」に該当し、前区分所有者の滞納管理費支払義務を承継する。よって「承継しない」とする記述は誤り。遅延損害金は規約に定めがなくても法定利率により請求できる点、賃借人が管理費を滞納した場合に区分所有者へ請求できる点、売買による承継後も売主自身の支払義務は消滅しない点はいずれも正しい。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法、民事訴訟法及び区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 管理費の滞納者に対して訴訟を提起するためには、事前に内容証明郵便による督促を行う必要がある。
管理費滞納者への訴訟提起にあたり、事前に内容証明郵便による督促を行うことは法律上の要件ではない。滞納者本人による滞納事実の承認は時効の更新事由となる(民法152条)点、金銭債務は相続開始により相続分に応じて当然分割承継される点、相続人全員が相続放棄すれば誰も滞納債務を負わない点はいずれも正しい。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法、区分所有法、民事訴訟法及び破産法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 管理費の滞納者が行方不明の場合であっても、管理組合は、その者に対して、滞納管理費の支払請求についての訴えを提起することができる。
正解は3。滞納者が行方不明であっても、公示送達(民事訴訟法110条以下)の制度により訴えを提起し送達することができる。選択肢1は破産手続開始決定を受けても、その後も居住を継続する限り新たに発生する管理費の支払義務までは免れない点、選択肢2は区分所有法8条により特定承継人は善意・悪意を問わず前区分所有者の滞納債務を承継する点、選択肢4は消滅時効の利益はあらかじめ放棄できない(民法146条)一方、時効完成後の援用自体を規約で排除することはできないと解される点で、それぞれ誤り。
管理組合Aが、区分所有者Bに対してマンションの滞納管理費を請求するために、民事訴訟法に定められている「少額訴訟」を利用する場合に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 30万円を超える少額訴訟の場合には、地方裁判所に提起しなければならない。
正解は2(最も不適切)。少額訴訟は訴額60万円以下の金銭請求について簡易裁判所に提起する制度(民事訴訟法368条1項)であり、「30万円を超える場合は地方裁判所に提起」という制度は存在しない。選択肢1(上限額60万円)、3(同一の簡裁での年間利用回数制限)、4(第1回口頭弁論期日前又はその期日にすべての主張・証拠を提出する一期日審理の原則、369条)は少額訴訟の制度内容に沿う。
ある住戸の区分所有者として管理組合に届け出られているAの住所宛てに管理費を請求したが、その請求書が届かず所在が不明であった場合において、理事会で理事長から次のアからエまでの順で説明があった。標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。ア理事長は、理事会の決議を経ずに、当該住戸の区分所有者の所在等を探索することができます。イ探索の結果、当該住戸の区分所有者がBに変更となっていた場合、組合員の資格は、「区分所有権取得・喪失届出書」を管理組合に提出した時点で取得するため、Bはまだ組合員ではありません。ウ区分所有者の所在の探索に際し当該住戸の登記事項証明書を取得しその費用を支出した場合、理事長は、Bに対し、管理費のほか、登記事項証明書の交付申請費用を請求することができます。エBによる支払がないため、理事長が管理組合を代表して訴訟を提起するには、理事会の決議が必要です。
正解: 2. 二つ
組合員資格は区分所有権を取得した時点で当然に取得するのであり、「区分所有権取得・喪失届出書」の提出時点で取得するのではないため、イは不適切。所在等の探索や登記事項証明書取得費用の新区分所有者への請求、訴訟提起に理事会決議を要する点はおおむね標準管理規約の実務・コメントに沿うが、探索自体に理事会の関与(決議)を要するかどうかは規約上明確でない部分がある。
補足: アの「理事会決議を経ずに探索できる」との断定は、標準管理規約の明文の裏付けを完全には確認できなかった。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 管理費を滞納している区分所有者が死亡した場合、その相続人のあることが明らかでないときは、管理組合は、家庭裁判所に対し相続財産の清算人の選任を請求することができる。
相続人のあることが明らかでないときは、利害関係人(滞納管理費を有する管理組合を含む)は家庭裁判所に対し相続財産の清算人の選任を請求することができる(民法952条1項)。
マンションの管理費の滞納に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 2. 管理組合が、管理費を滞納している区分所有者に対し書面で支払の催告を行う場合には、内容証明郵便でなく普通郵便であっても、時効の完成猶予としての効力が生じる。
催告による時効の完成猶予(民法150条)は、内容証明郵便に限らず普通郵便による書面での督促でも生じる。確定判決により確定した債権の時効期間は10年(民法169条)であり5年ではなく、相続開始(単なる承継)や区分所有権の第三者への売却は時効の更新事由である「承認」(152条)に当たらない。