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6月の通常総会、所在不明の空室1戸、委任状と議決権行使書
ひだまり船橋マンション(分譲マンション)|船橋市、駅徒歩12分|築45年(旧耐震)・RC造6階建て・24戸
到達目標と条件
目標1総会の準備から議事録までを、日付(2週間前)と書類つきで、順番どおりに言える。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 招集権者 | 理事長(理事会決議を経て) | 規約42条 |
| 招集時期 | 新会計年度開始後2か月以内 | 規約42条3項 |
| 招集通知 | 会日の2週間前まで(法律は1週間前) | 規約43条1項 |
| 通知内容 | 議案の要領をすべての議案に添付 | |
| 緊急時短縮 | 理事会承認で1週間まで短縮可 | 規約43条8項 |
| 代理人資格 | 配偶者・一親等の親族・同居親族等4種 | 規約46条5項 |
| 定足数 | 議決権総数の過半数(改正前は半数以上) | 規約47条1項 |
ひっかけ: 委任状と議決権行使書は別物、白紙委任状は要注意
くわしく(9項目)
- 招集するのは区分所有法上は管理者、標準管理規約では理事長(理事会の決議を経て招集)。議長は理事長。
- 通常総会は新会計年度開始後2か月以内に招集しなければならない(規約42条3項)。
- 招集通知は会日の少なくとも2週間前まで(規約43条1項)。法律は1週間前(区分所有法35条1項)。
- 通知には日時・場所・目的及び議案の要領を示す。改正後はすべての議案について議案の要領が必要。
- 緊急時は理事会の承認を得て1週間を下回らない範囲で短縮できる(規約43条8項、新設)。
- 委任状(代理人に賛否を委ねる)と議決権行使書(本人が議案ごとに賛否を記入)は性格が違う。白紙委任状はトラブルの元。
- 代理人になれるのは配偶者(事実婚含む)又は一親等の親族、同居する親族、他の組合員、国内管理人の4種(規約46条5項)。
- 総会の定足数は議決権総数の過半数(規約47条1項、改正前は半数以上)。書面・代理人行使分は出席に算入。
- 議事録は議長が作成し、議長+出席組合員2名(規約は議長が指名)が署名。理事長が保管し、閲覧に応じ、保管場所を掲示する。保管年数の定めはない。
目標2決議の段階と、2026年4月1日の改正で「出席者ベース」になった範囲を、条文の言葉で言える。
| 決議事項 | 要件 | 根拠 |
|---|---|---|
| 普通決議 | 出席者の各過半数、定足数なし | 39条1項 |
| 共用部分重大変更 | 出席者の各4分の3(規約で1/2超まで軽減可) | 17条1項 |
| バリアフリー化変更 | 出席者の各3分の2 | 17条5項 |
| 規約設定・変更 | 出席者の各4分の3、軽減不可 | 31条1項 |
| 使用禁止・競売等 | 出席者の各4分の3+弁明機会 | 58〜60条 |
| 建替え決議 | 総数の各5分の4(出席者ベースにならない) | 62条 |
| 書面等決議 | 区分所有者全員の承諾 | 45条 |
ひっかけ: 建替え決議だけは出席者ベースにならず総数の5分の4のまま
くわしく(11項目)
- 39条1項に「出席した」の4文字が加わり、分母が全区分所有者から出席した区分所有者に変わった。
- 普通決議=出席者の各過半数、法律上の定足数なし(39条1項)。
- 共用部分の重大変更=定足数つき、出席者の各4分の3。規約で下げられるのは4分の3の割合(2分の1超まで)。
- 瑕疵の除去・バリアフリー化のための変更=出席者の各3分の2(17条5項、新設)。
- 規約の設定・変更・廃止=出席者の各4分の3、規約で下げられない。特別の影響がある区分所有者の承諾が必要(31条1項)。
- 義務違反者への使用禁止・競売・引渡し請求=出席者の各4分の3+弁明の機会(58〜60条)。停止請求の訴訟提起は普通決議(57条2項)。
- 大規模滅失(2分の1超)の復旧=出席者の各3分の2(61条5項)。小規模滅失(2分の1以下)は単独復旧可(61条1項)。
- 建替え決議=総数の各5分の4のまま(出席者ベースにならない)。耐震・防火・外壁剥落・配管劣化・バリアフリーの5事由で各4分の3(62条2項、新設)。
- 書面又は電磁的方法による決議=区分所有者全員の承諾・合意(45条)。ここだけは改正後も全員のまま。
- 書面・代理人・電磁的方法での行使は出席人数・議決権数の両方に算入(39条2項)。傍聴人は出席に含まれない。
- 所在等不明区分所有者は、裁判所の裁判(区分所有法38条の2)と規約67条の3の手続で、すべての決議の母数から除外できる。
目標3規約の設定・変更、書面による決議、議決権の数え方(区分所有者の数と議決権の数)を言える。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 規約変更 | 出席者の各4分の3、軽減不可 | 31条 |
| 特別の影響 | 対象者の承諾が必要 | 31条1項後段 |
| 書面等決議 | 区分所有者全員の承諾・合意 | 45条 |
| 議決権の基準 | 14条の割合(専有部分の床面積割合) | 38条 |
| 共有住戸 | 共有者は持分の過半数で1人を選定 | 40条 |
ひっかけ: 区分所有者数(頭数)と議決権数(持分)は別々に数える
くわしく(6項目)
- 規約の設定・変更・廃止(31条)は定足数つき出席者の各4分の3、規約で下げられない。
- 一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときはその承諾が必要(31条1項後段)。
- 書面又は電磁的方法による決議(45条)は区分所有者全員の承諾・合意で足り、規約の定めは不要。
- 議決権は規約に別段の定めがない限り14条の割合(専有部分の床面積割合)による(38条)。
- 専有部分が数人の共有のときは、共有者は持分の価格に従いその過半数で議決権行使者を1人定める(40条)。
- 試験では区分所有者数(頭数)と議決権数(持分)を別々に数える問題が定番(重複所有・共有住戸の調整)。
覚える数字と条文
| 数字・条文 | 内容 |
|---|---|
| 招集通知: 法1週間前(35条1項)/規約2週間前(43条1項)/緊急時理事会承認で1週間未満不可(43条8項) | |
| マンション再生決議(建替え等)の招集通知は2か月前、説明会は1か月前 | |
| 招集請求: 区分所有者・議決権の各5分の1以上(34条3項、規約で減らすことのみ可) | |
| 通常総会: 新会計年度開始後2か月以内(規約42条3項) | |
| 総会の定足数: 議決権総数の過半数(規約47条1項、改正前は半数以上) | |
| 普通決議=出席者の各過半数(定足数なし) | |
| 共用部分の重大変更・規約変更・義務違反者への訴え=定足数つき出席者の各4分の3以上 | |
| 瑕疵除去・バリアフリー化・大規模滅失の復旧=定足数つき出席者の各3分の2以上 | |
| 建替え決議=総数の各5分の4以上(客観的事由があれば各4分の3) | |
| 書面又は電磁的方法による決議=区分所有者全員の承諾・合意 | |
| 議事録: 議長作成、議長+出席区分所有者2人が署名(42条3項)。規約は議長が指名する2名(規約49条)。保管年数の定めなし | |
| 所在等不明者の除外: 区分所有法38条の2(裁判)、標準管理規約67条の3(理事会決議を経て理事長が請求) |
実務の流れ
ひっかけ一覧
- 「規約で通知期間を短縮できる」は誤り。改正後は伸長のみ(35条1項ただし書)
- 「共用部分の重大変更は規約で区分所有者の定数(人数)だけを減らせる」は誤り。改正後は割合(4分の3)の方を2分の1超まで下げられる
- 「規約の設定・変更も4分の3を規約で下げられる」は誤り。下げられるのは共用部分の重大変更(17条)だけ
- 「建替え決議も出席者ベースになった」は誤り。建替えは総数ベースのまま
- 「招集請求の定数は規約で増やせる」は誤り。減らすことしか認められない(34条3項ただし書)
- 「定足数の母数は組合員の頭数」は誤り。標準管理規約47条1項の定足数は議決権総数を基準にする
- 「委任状=本人が議案ごとに賛否を書く紙」は誤り。それは議決権行使書。委任状は賛否の判断そのものを代理人に委ねる紙
- 「議決権行使書には押印が必要」は誤り。署名があれば有効
- 「1人の組合員が同一議案で賛否を分けて(不統一)行使できる」は誤り
- 「議事録は◯年間保管しなければならない」は誤り。年数の定めはない
- 「所在不明の区分所有者がいると4分の3の決議は永久に取れない」は誤り。38条の2・規約67条の3で母数から除外できる
- 「書面又は電磁的方法による決議は出席者の4分の3で足りる」は誤り。区分所有者全員の承諾・合意が必要
到達目標(教科書)
目標1総会の準備から議事録までを、日付(2週間前)と書類つきで、順番どおりに言える。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 招集権者 | 理事長(理事会決議を経て) | 規約42条 |
| 招集時期 | 新会計年度開始後2か月以内 | 規約42条3項 |
| 招集通知 | 会日の2週間前まで(法律は1週間前) | 規約43条1項 |
| 通知内容 | 議案の要領をすべての議案に添付 | |
| 緊急時短縮 | 理事会承認で1週間まで短縮可 | 規約43条8項 |
| 代理人資格 | 配偶者・一親等の親族・同居親族等4種 | 規約46条5項 |
| 定足数 | 議決権総数の過半数(改正前は半数以上) | 規約47条1項 |
ひっかけ: 委任状と議決権行使書は別物、白紙委任状は要注意
- 招集するのは区分所有法上は管理者、標準管理規約では理事長(理事会の決議を経て招集)。議長は理事長。
- 通常総会は新会計年度開始後2か月以内に招集しなければならない(規約42条3項)。
- 招集通知は会日の少なくとも2週間前まで(規約43条1項)。法律は1週間前(区分所有法35条1項)。
- 通知には日時・場所・目的及び議案の要領を示す。改正後はすべての議案について議案の要領が必要。
- 緊急時は理事会の承認を得て1週間を下回らない範囲で短縮できる(規約43条8項、新設)。
- 委任状(代理人に賛否を委ねる)と議決権行使書(本人が議案ごとに賛否を記入)は性格が違う。白紙委任状はトラブルの元。
- 代理人になれるのは配偶者(事実婚含む)又は一親等の親族、同居する親族、他の組合員、国内管理人の4種(規約46条5項)。
- 総会の定足数は議決権総数の過半数(規約47条1項、改正前は半数以上)。書面・代理人行使分は出席に算入。
- 議事録は議長が作成し、議長+出席組合員2名(規約は議長が指名)が署名。理事長が保管し、閲覧に応じ、保管場所を掲示する。保管年数の定めはない。
目標2決議の段階と、2026年4月1日の改正で「出席者ベース」になった範囲を、条文の言葉で言える。
| 決議事項 | 要件 | 根拠 |
|---|---|---|
| 普通決議 | 出席者の各過半数、定足数なし | 39条1項 |
| 共用部分重大変更 | 出席者の各4分の3(規約で1/2超まで軽減可) | 17条1項 |
| バリアフリー化変更 | 出席者の各3分の2 | 17条5項 |
| 規約設定・変更 | 出席者の各4分の3、軽減不可 | 31条1項 |
| 使用禁止・競売等 | 出席者の各4分の3+弁明機会 | 58〜60条 |
| 建替え決議 | 総数の各5分の4(出席者ベースにならない) | 62条 |
| 書面等決議 | 区分所有者全員の承諾 | 45条 |
ひっかけ: 建替え決議だけは出席者ベースにならず総数の5分の4のまま
- 39条1項に「出席した」の4文字が加わり、分母が全区分所有者から出席した区分所有者に変わった。
- 普通決議=出席者の各過半数、法律上の定足数なし(39条1項)。
- 共用部分の重大変更=定足数つき、出席者の各4分の3。規約で下げられるのは4分の3の割合(2分の1超まで)。
- 瑕疵の除去・バリアフリー化のための変更=出席者の各3分の2(17条5項、新設)。
- 規約の設定・変更・廃止=出席者の各4分の3、規約で下げられない。特別の影響がある区分所有者の承諾が必要(31条1項)。
- 義務違反者への使用禁止・競売・引渡し請求=出席者の各4分の3+弁明の機会(58〜60条)。停止請求の訴訟提起は普通決議(57条2項)。
- 大規模滅失(2分の1超)の復旧=出席者の各3分の2(61条5項)。小規模滅失(2分の1以下)は単独復旧可(61条1項)。
- 建替え決議=総数の各5分の4のまま(出席者ベースにならない)。耐震・防火・外壁剥落・配管劣化・バリアフリーの5事由で各4分の3(62条2項、新設)。
- 書面又は電磁的方法による決議=区分所有者全員の承諾・合意(45条)。ここだけは改正後も全員のまま。
- 書面・代理人・電磁的方法での行使は出席人数・議決権数の両方に算入(39条2項)。傍聴人は出席に含まれない。
- 所在等不明区分所有者は、裁判所の裁判(区分所有法38条の2)と規約67条の3の手続で、すべての決議の母数から除外できる。
目標3規約の設定・変更、書面による決議、議決権の数え方(区分所有者の数と議決権の数)を言える。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 規約変更 | 出席者の各4分の3、軽減不可 | 31条 |
| 特別の影響 | 対象者の承諾が必要 | 31条1項後段 |
| 書面等決議 | 区分所有者全員の承諾・合意 | 45条 |
| 議決権の基準 | 14条の割合(専有部分の床面積割合) | 38条 |
| 共有住戸 | 共有者は持分の過半数で1人を選定 | 40条 |
ひっかけ: 区分所有者数(頭数)と議決権数(持分)は別々に数える
- 規約の設定・変更・廃止(31条)は定足数つき出席者の各4分の3、規約で下げられない。
- 一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすときはその承諾が必要(31条1項後段)。
- 書面又は電磁的方法による決議(45条)は区分所有者全員の承諾・合意で足り、規約の定めは不要。
- 議決権は規約に別段の定めがない限り14条の割合(専有部分の床面積割合)による(38条)。
- 専有部分が数人の共有のときは、共有者は持分の価格に従いその過半数で議決権行使者を1人定める(40条)。
- 試験では区分所有者数(頭数)と議決権数(持分)を別々に数える問題が定番(重複所有・共有住戸の調整)。
集会及び集会招集通知に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 2. 集会招集通知で示していなかった会議の目的たる事項について、出席した区分所有者から決議を求められたが、規約に別段の定めがなかったので議事とすることを認めなかった。
1(不適切): 目的たる事項を後から通知したのでは2週間前の通知をしたことにならない。2(適切=正解): 37条1項そのもの。3(不適切): 36条により全員の同意があれば省略できる。4(不適切): 34条3項ただし書は定数を減ずることしか認めておらず、5分の1を4分の1に増やすことはできない。
補足: 現行法でも答えは変わらない。34条3項・36条・37条に実質的な改正はない。選択肢1は現行35条1項で議案の要領も示すべき事項に加わっている点に注意。
総住戸数60の甲マンションで、管理組合を管理組合法人にするための集会に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、適切なものはいくつあるか(規約で1住戸1議決権の定めがあり、2住戸を所有する区分所有者が5人いるものとする)。 ア 集会開催日を令和5年12月3日とする場合に、集会招集通知は同年11月25日までに各区分所有者に発しなければならない。 イ 集会開催のための招集通知書は、55部で足りる。 ウ 管理組合を管理組合法人にするためには、区分所有者数42以上及び議決権数45以上の多数による集会の決議が必要である。 エ 集会の目的たる事項が「管理組合を管理組合法人にする件」のため、議案の要領をも通知しなければならない。
正解: 3. 三つ
区分所有者数=60-5=55人、議決権数=60。ア(適切): 35条1項の1週間前ルールに合致。イ(適切): 区分所有者55人に発するので55部。ウ(適切): 出題当時の47条1項の各4分の3以上。55×3/4→42以上、60×3/4→45以上。エ(不適切): 出題当時の35条5項は議案の要領が必要な議案を限定列挙しており管理組合法人化は含まれない。適切なのはア・イ・ウの三つ。
補足: 現行法ではエは適切になる(全議案について議案の要領が必要)。ウは不適切になりうる(現行47条1項は出席者ベースの各4分の3以上で総数ベースの数え方と合わない)。適切な数は三つのままだが中身がア・イ・エに入れ替わる可能性が高い。
管理組合が管理組合の運営において、電磁的記録及び電磁的方法を採用する場合に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 集会の決議は、規約にその旨の定めがなければ、電磁的方法によることができない。
1(適切): 42条1項、規約の定めは不要。2(適切): 30条5項、規約の定めは不要。3(適切): 39条3項。4(不適切=これが正解): 45条1項は区分所有者全員の承諾があれば書面又は電磁的方法による決議ができると定め、規約の定めは要件ではない。
補足: 現行法でも答えは変わらない。30条5項・39条3項・42条1項・45条とも実質的な改正はない。区分所有法にオンライン総会を新設する条文はない。
総会又は理事会の決議に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 役員活動費の額及び支払方法を決めるにあたっては、理事会の決議で足りる。
1・2(適切): いずれも規約48条の総会決議事項。4(適切): 災害等の応急工事とそれに伴う資金借入れは理事会の決議で足りる。3(不適切=これが正解): 役員の報酬(活動費)の額は総会の決議事項であり、理事会の決議だけでは足りない。
補足: 現行法でも答えは変わらない。総会・理事会の決議事項の区分自体は令和7年改正で変更されていない。
総会で規約変更を決議したいが、所在の分からない区分所有者が複数いるため出席者の4分の3が集まらない見込みである。理事長が取り得る対応として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 理事会の決議を経て裁判所に所在等不明区分所有者の除外の裁判を請求し、確定後にその者を母数から除外して決議する
標準管理規約67条の3・区分所有法38条の2により、理事会の決議を経て理事長が裁判所に除外の裁判を請求し、確定すればその区分所有者を母数から除外できる。
総住戸数96(1人で2住戸を所有する区分所有者が6人、2人で1住戸を共有する住戸が3つ含まれる)の甲マンションにおける総会に関する次のア〜エの記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか(議決権は1住戸1議決権とする)。 ア 総会開催のための招集通知書は、最低93部が必要である。 イ 総会の会議は、出席する組合員の議決権数の合計が49以上でなければ成立しない。 ウ 理事長に対し会議の目的を示して総会の招集を請求するためには、組合員数18以上及び議決権数20以上の同意が必要である。 エ 総会で規約変更の決議をするためには、組合員数68以上及び議決権数72以上の賛成が必要である。
正解: 2. 二つ
議決権総数=96、組合員数=90人(2住戸持ち6人+共有3住戸を各1組合員扱い+残り81人)。ア(不適切): 通知は組合員90人に発するので90部で足り93部ではない。イ(不適切): 出題当時の定足数は議決権総数の半数以上=48以上、49以上ではない。ウ(適切): 規約44条1項の各5分の1以上。エ(適切): 出題当時の規約47条3項の各4分の3以上。不適切なのはア・イの二つ。
補足: 現行法ではイは適切になる(現行定足数は議決権総数の過半数=49以上)。エは不適切になる(現行47条3項は出席者ベースの各4分の3以上で総数ベースの数え方はもう当てはまらない)。不適切の数は二つのままだが中身がア・エに入れ替わる。
マンションの管理規約の定めに関する次の記述のうち、区分所有法によれば、不適切なものはいくつあるか。 ア 管理組合法人の理事の任期を1年と定めること イ 共用部分の管理に関する事項を議事とする総会が成立する定足数を組合員総数の3分の2以上と定めること ウ 共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、組合員総数の過半数及び議決権総数の4分の3以上の多数による集会の決議で決すると定めること エ マンションの価格の2分の1以下に相当する部分が滅失した場合の共用部分の復旧は、組合員総数及び議決権総数の各過半数の賛成による集会の決議で決すると定めること
正解: 4. なし
ア(適切): 49条6項、理事の任期は規約で3年以内の別段の期間を定められる。イ(適切): 18条2項により規約で別段の定めができる。ウ(適切): 出題当時の17条1項ただし書は区分所有者の定数を規約で過半数まで減ずることを認めていた。エ(適切): 61条4項により小規模滅失の復旧は規約で別段の定めができる。全部適切=なし。
補足: 現行法ではウの前提が消える。現行17条1項に人数側の定数を規約で減ずる規定はなく、規約で下げられるのは4分の3の割合の方(2分の1超まで)。ア・イ・エは変わらない。
マンションの規約の保管に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 区分所有者全員で構成する団体に管理者がいない場合には、区分所有者で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。
1(適切): 33条1項本文。3(適切): 33条2項。4(適切): 33条3項。2(不適切=これが正解): 33条1項ただし書は「建物を使用している」区分所有者又はその代理人という限定を置いており、単に「区分所有者」ではない。
補足: 現行法でも答えは変わらない。33条に実質的な改正はなく、42条5項がこれを議事録の保管・閲覧について準用する。
総会決議に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)及び標準管理規約(団地型)によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 理事会の責任と権限の範囲内であれば、専門委員会を設置することについて、総会の決議を必要としない。
1(不適切): 使用細則の制定・変更・廃止は総会の決議事項。2(不適切): 計画修繕工事は普通決議による総会決議が必要(決議不要ではない)。3(適切=正解): 理事会の責任と権限の範囲内の専門委員会の設置は理事会の決議で足りる。4(不適切): 団地内の特定棟のための修繕積立金の取崩しは、原則として団地総会の決議のみで足りる場合がある。
補足: 令和7年度試験(改正前の法令基準)の問題。総会決議事項の基本区分自体は令和7年改正で変更されておらず、答えは変わらない。
総会を6月20日に開催する場合、標準管理規約によれば、招集通知は遅くとも何日までに発送しなければならないか(2週間前を基準に、中2週間を確保するものとする)。
正解: 2. 6月6日
規約43条1項「少なくとも会議を開く日の2週間前までに…通知を発しなければならない。」6月20日の14日前は6月6日。
総会の招集に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 建替え決議又はマンション敷地売却決議以外を目的とする総会を招集する場合、少なくとも会議を開く日の1週間前までに、組合員に対し、総会の招集通知をしなければならない。
1・2・4は出題当時の規約の記述として適切。3は原則2週間前(規約43条1項)が正しく、1週間前ではないため不適切=これが正解。
補足: 現行法では、選択肢1の議案の要領はすべての議案について必要(規約43条1項)。選択肢3の2週間前は変わらないが、現行規約43条8項の新設により緊急時は理事会の承認を得て1週間を下回らない範囲で短縮できる。選択肢4は現行では招集通知2か月前・説明会1か月前。
共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)又は規約の変更を集会で決議する場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、適切なものはいくつあるか。 ア 集会決議の要件に関し、共用部分の変更については、規約で別段の定めをして区分所有者の定数のみを過半数まで減ずることはできるが、規約については、同様の変更はできない。 イ 共用部分の変更は、区分所有者全員の承諾があれば、集会によらず書面による決議ですることができるが、規約の変更は、集会によらず書面による決議ですることはできない。 ウ 集会の招集通知を発するに際して、共用部分の変更にかかる議案については、議案の要領を各区分所有者に通知しなければならないが、規約の変更にかかる議案については、その必要はない。 エ 規約の変更は、その規約事項について区分所有者間の利害の衡平が図られなければならない。
正解: 2. 二つ
ア(適切): 出題当時の17条1項ただし書は定数を規約で過半数まで減じられたが31条1項にはその定めがなかった。イ(不適切): 45条1項の書面決議は規約の変更も対象。ウ(不適切): 出題当時の35条5項は17条1項・31条1項の両方を議案の要領が必要な議案として挙げていた。エ(適切): 30条3項。適切なのはア・エの二つ。
補足: 現行法ではアは不適切になる(現行17条1項に人数側の定数を規約で減ずる規定はない)。ウは現行でも不適切のまま(全議案について議案の要領が必要)。イ・エは変わらない。現行法では適切なものはエの1つとなり、答えは1になりうる。
区分所有法42条3項によれば、書面で作成された議事録に署名すべき者は誰か。
正解: 2. 議長及び集会に出席した区分所有者2人
42条3項「議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の2人がこれに署名しなければならない。」
標準管理規約42条3項によれば、通常総会は毎年1回、いつまでに招集しなければならないか。
正解: 2. 新会計年度開始後2か月以内
規約42条3項「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない。」
規約変更議案について、出席した区分所有者の議決権の70%が賛成し、出席した区分所有者数(頭数)の80%が賛成した。定足数は満たしているとき、この議案は可決されるか。
正解: 2. 可決されない(議決権側が4分の3に届いていないから)
規約変更は31条1項により出席者の各4分の3以上が必要。頭数80%は4分の3を超えるが議決権70%は届いていない。区分所有者数と議決権数の両方が4分の3以上必要。
区分所有法における集会(総会)の招集に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
正解: 2. 管理者は、少なくとも毎年1回、集会を招集しなければならない。
34条1項「集会は、管理者が招集する。」2項「管理者は、少なくとも毎年一回集会を招集しなければならない。」1は誤り。3・4は2項に反する。
集会の招集通知に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、不適切なものはいくつあるか。 ア 夫婦共有住戸で夫が議決権行使者としての届出があったが、夫が長期海外出張中だと分かっていた場合には、その妻にあてて招集通知を発しなければならない。 イ 区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知しなかったときは、区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。 ウ 全ての区分所有者が建物内に住所を有する場合には、集会の招集の通知は、規約に特別の定めをしなくても、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。 エ 集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。
正解: 2. 二つ
ア(不適切): 35条2項により届出のあった議決権行使者にあてれば足りる。イ(適切): 35条3項そのもの。ウ(不適切): 35条4項は規約に特別の定めがあるときに限り掲示による通知を認める。エ(適切): 36条そのもの。不適切なのはア・ウの二つ。
補足: 現行法でも答えは変わらない。35条2項・3項・4項・36条は「議決権を有しないものを除く」の括弧書きが加わった以外、実質的な改正はない。
総会及び理事会に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 婚姻の届出をしていないが組合員と事実上婚姻関係と同様の事情にある者は、組合員の代理人となることができる。
1(不適切): 計画修繕工事は普通決議で実施できる。2(不適切): 収支予算及び事業計画は総会の決議事項。3(適切=正解): 規約46条5項1号。4(不適切): 規約46条6項は「組合員又は代理人」が書面を提出すると定める。
補足: 現行法でも答えは変わらない。現行規約46条5項では代理人の範囲に国内管理人(4号)が加わった。
次のうち、2026年4月1日施行の改正区分所有法の下で誤っているものはどれか。
正解: 3. 共用部分の重大変更は規約で「区分所有者の定数(人数)」を過半数まで減らせる。
改正後、共用部分の重大変更(17条1項)で規約により下げられるのは決議割合(4分の3、2分の1超まで)であり、区分所有者の定数(人数)を減らす規定は改正で廃止された。
区分所有法17条5項によれば、共用部分の設置又は保存の瑕疵の除去や、バリアフリー化のために必要な変更をする場合の決議要件は、通常の重大変更(4分の3)と比べてどうなるか。
正解: 2. 出席者の各3分の2に緩和される
17条5項(新設)「これらの規定中『4分の3』とあるのは、『3分の2』とする。」瑕疵の除去とバリアフリー化のための変更に限り3分の2に緩和される。
管理規約違反行為、使用細則違反行為又は義務違反行為に関する次の記述のうち、区分所有法及び標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。 ア 管理規約上ペットの飼育が禁止されているマンションにおいて、住戸の賃借人がペットを飼育している場合、理事長は、理事会の決議を経て、賃貸人である区分所有者に対して警告をすることはできるが、当該賃借人に対して警告をすることはできない。 イ 区分所有者が、専有部分の使用細則に違反して、常習的に深夜に大音量でピアノの演奏をしていることから、当該行為の差止めを求めて訴訟を提起する場合には、総会の決議を経る必要がある。 ウ 区分所有者が共用部分の破壊行為を繰り返すなどして他の区分所有者の共同の利益に反する行為を行い、他の区分所有者の共同生活上の障害が著しいことから、訴えをもって当該区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求する旨の集会の決議をするには、あらかじめ、当該区分所有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。 エ 区分所有者に対し、管理規約違反行為の差止めを求める訴訟を提起する場合は、理事長は当該区分所有者に対して違約金としての弁護士費用を請求することができる。
正解: 2. 二つ
ア(不適切): 規約67条1項は理事長が警告等を行える相手を「区分所有者等」と定め、賃借人及びその同居人も含む。イ(不適切): 規約67条3項により理事会の決議を経て理事長が訴訟その他法的措置を追行できるルートがあり、総会決議が必須とは言えない。ウ(適切): 58条3項の弁明の機会。エ(適切): 規約67条4項。不適切なのはア・イの二つ。
補足: 現行法でも答えは変わらない。66条・67条は令和7年改正で実質的な変更を受けていない(`kiyakutanntou20251017.pdf`原文で確認済み)。
区分所有法62条1項によれば、建替え決議の要件として正しいものはどれか。
正解: 3. 区分所有者及び議決権の各5分の4以上(総数ベース)
改正後も62条1項は総数ベースの各5分の4以上のまま変わらない。財産の処分そのものを伴う決議のため、出席者ベースの対象から外れている。
区分所有法38条の2によれば、所在等不明区分所有者を決議の母数から除外するために必要な手続はどれか。
正解: 3. 裁判所の裁判
38条の2第1項「裁判所は…一般区分所有者又は管理者の請求により、一般区分所有者による集会の決議をすることができる旨の裁判をすることができる。」
標準管理規約によれば、総会の議長は理事長が務める。
正解: 1. 正しい
規約42条5項「総会の議長は、理事長が務める。」区分所有法41条は原則「管理者又は集会を招集した区分所有者の1人」が議長になると定める。
集会に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 区分所有者全員の同意があるときは、会議の目的たる事項や議案の要領を通知しなくても、集会を開くことができる。
1(適切=正解): 36条により全員の同意があれば招集手続そのものを省略でき、通知も不要になる。2(不適切): 34条3項ただし書は定数を減ずることしか認めない。3(不適切): 44条1項は占有者本人が利害関係を有すれば意見陳述でき、賃貸人の同意は要件ではない。4(不適切): 46条1項は特定承継人にも効力を生ずると定め、知・不知を問わない。
補足: 現行法でも答えは変わらない。34条3項・36条・44条1項・46条1項に実質的な改正はない(34条・44条は括弧書きの追加のみ)。
区分所有法には、集会をWEB会議システムのみで開催すること(オンライン総会)を新設する明文規定がある。
正解: 2. 誤り
sources.mdで確認した限り、区分所有法にオンライン総会そのものを新設する条文はない。WEB総会の根拠は標準管理規約47条1項の括弧書きとコメント①である。
委任状を提出して代理人に議決権行使を委ねた組合員と、議決権行使書を提出して自ら賛否を記入した組合員は、いずれも総会の「出席」した組合員の数及び議決権の数に算入される。
正解: 1. 正しい
規約47条7項。両方とも出席に数えられる点は共通で、違うのは「誰が賛否を決めるか」だけである。
区分所有者の5分の1以上かつ議決権の5分の1以上を有する者が、管理者に対して集会の招集を請求した。この請求後の管理者の対応に関する記述として正しいものはどれか。
正解: 1. 管理者は、請求の日から2週間以内に、4週間以内の日を会日とする集会の招集の通知を発しなければならず、それがなければ請求者が自ら招集できる。
34条4項「…2週間以内にその請求の日から4週間以内の日を会日とする集会の招集の通知が発せられなかつたときは、その請求をした区分所有者は、集会を招集することができる。」
標準管理規約における組合員による臨時総会の招集請求の定数(組合員総数・議決権総数の各5分の1以上)を、規約で「10分の1以上」に引き下げることは認められる。
正解: 1. 正しい
34条3項ただし書「この定数は、規約で減ずることができる。」引き下げは可能だが、引き上げ(例: 4分の1)は認められない。
区分所有法によれば、集会の招集の通知は、規約に別段の定めがない場合、会日より少なくとも何日前までに発しなければならないか。
正解: 2. 1週間前
35条1項「集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に…発しなければならない。」標準管理規約の2週間前(43条1項)は規約による伸長。
標準管理規約(単棟型)によれば、緊急を要する場合に理事長が総会の招集通知の期間を短縮できる下限として正しいものはどれか。
正解: 3. 1週間
規約43条8項(新設)「緊急を要する場合には、理事長は、理事会の承認を得て、1週間を下回らない範囲において、第1項の期間を短縮することができる。」改正前は最短5日間だった。
建替え決議を会議の目的とする集会を招集するときの招集通知の期限として、区分所有法によれば正しいものはどれか。
正解: 3. 少なくとも会日の2か月前
62条6項「建替え決議を会議の目的とする集会を招集するときは…当該集会の会日より少なくとも2月前に発しなければならない。」あわせて8項により1か月前までに説明会を開催する。
2026年4月1日施行の改正区分所有法では、規約変更や建替えなど特定の議案に限らず、すべての議案について「議案の要領」を通知しなければならない。
正解: 1. 正しい
改正後35条1項「会議の目的たる事項及び議案の要領を示して」。改正前は35条5項が特定の議案だけに限定していたが、この5項は削除され全議案化された。
標準管理規約のコメントによれば、「議案の要領」の説明として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 組合員が議案への賛否を検討できる程度に決議する内容の案を要約したもの
規約43条関係コメント①「『議案の要領』とは、組合員が議案への賛否を検討できる程度に決議する内容の案を要約したものがこれに当たる。」1は「会議の目的」の説明。
区分所有法36条によれば、集会の招集手続を省略して集会を開くために必要な要件はどれか。
正解: 3. 区分所有者全員の同意
36条「集会は、区分所有者…全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。」
区分所有法によれば、区分所有者が管理者に通知を受けるべき場所を届け出ていない場合、招集の通知はどこに発すればよいか。
正解: 2. 当該区分所有者の専有部分が所在する場所
35条3項「区分所有者が管理者に対し通知を受けるべき場所を通知しなかつたときは、前項の通知は、区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。」
改正後の区分所有法35条1項ただし書により、規約で招集通知の期間を1週間より短く定めることができる。
正解: 2. 誤り
改正後は「規約で伸長することができる」であり、短縮を認める規定ではない(改正前は「伸縮」)。標準管理規約の緊急時短縮(43条8項)は原則法とは別の規約独自の例外。
区分所有法39条1項の普通決議には、法律上の定足数の定めがある。
正解: 2. 誤り
39条1項は「出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決する」と定めるのみで、定足数の定めはない。定足数は標準管理規約47条1項に置かれている。
標準管理規約によれば、次のうち総会の普通決議(出席組合員の議決権の過半数)で決定できる事項として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 管理費の額の変更
規約47条2項「総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。」規約47条3項〜5項に列挙された事項以外は普通決議による。
区分所有法17条1項によれば、共用部分の重大変更(形状又は効用の著しい変更を伴うもの)の決議要件として正しいものはどれか。
正解: 2. 区分所有者の過半数であって議決権の過半数を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上
改正後17条1項。定足数(区分所有者の過半数かつ議決権の過半数の出席)が新設され、決議は出席者ベースの各4分の3以上になった。3は改正前の姿。
改正後の区分所有法17条1項では、共用部分の重大変更の決議について、規約で「区分所有者の定数(人数)」だけを過半数まで減らすことができる。
正解: 2. 誤り
改正前はこのルールだったが、改正後は規約で下げられるのは決議割合の「4分の3」の方であり、2分の1を超える割合までしか下げられない。
標準管理規約47条関係コメントが挙げる「瑕疵」の例として最も適切でないものはどれか。
正解: 4. 区分所有者間の感情的な対立
規約47条関係コメント⑦は瑕疵の例として耐震性・火災に対する安全性の不足、外壁等の剥落、給排水管等の腐食等を挙げる。感情的対立は法的な「瑕疵」に当たらない。
標準管理規約において、瑕疵の除去・バリアフリー化のための変更の決議(出席者の各3分の2)を定めているのはどこか。
正解: 3. 47条4項
規約47条4項(新設)が3分の2決議の対象(瑕疵の除去・バリアフリー化のための変更、これに伴う専有部分の保存行為等、大規模滅失の復旧)を列挙する。
区分所有法31条1項によれば、規約の設定・変更・廃止の決議要件として正しいものはどれか。
正解: 2. 定足数つきで出席者の各4分の3以上(規約で引き下げ不可)
改正後31条1項。共用部分の重大変更(17条1項)と違い、規約変更の4分の3は規約で引き下げることができない。
規約の変更が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼす場合、通常の決議(4分の3)に加えて、その区分所有者の承諾を得る必要がある。
正解: 1. 正しい
31条1項後段「規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。」
区分所有法58条2項によれば、区分所有者に対する使用禁止請求の訴えを提起するための決議要件として正しいものはどれか。
正解: 2. 定足数つきで出席者の各4分の3以上
改正後58条2項。59条(競売請求)・60条(引渡し請求)もこの58条2項を準用する。あわせて58条3項の弁明の機会が必要。
区分所有法57条2項に基づく行為の停止等の請求の訴訟を提起するには、出席者の各4分の3以上の決議が必要である。
正解: 2. 誤り
57条2項は「訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない」とするのみで特別の定数の定めがなく、39条1項の普通決議(出席者の各過半数)による。
区分所有法61条5項によれば、建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の共用部分の復旧決議の要件として正しいものはどれか。
正解: 2. 定足数つきで出席者の各3分の2以上
改正後61条5項。改正前は総数ベースの各4分の3以上だったが、改正後は定足数つきで出席者の各3分の2以上に緩和された。
建物の価格の2分の1以下に相当する部分が滅失した場合、各区分所有者は集会の決議を経なくても、滅失した共用部分及び自己の専有部分を復旧することができる。
正解: 1. 正しい
61条1項本文の単独復旧権。ただし共用部分については、復旧の工事に着手するまでに復旧決議等があったときはこの限りでない(同項ただし書)。この権利は2分の1以下の小規模滅失に限られる。
区分所有法62条2項(新設)によれば、建物が一定の事由に該当する場合、建替え決議の要件は何分のいくつに緩和されるか。
正解: 2. 4分の3
62条2項「同項中『5分の4』とあるのは、『4分の3』とする。」該当事由は耐震性・防火性・外壁剥落・配管劣化・バリアフリーの5つ。
区分所有法62条2項が定める建替え決議の要件緩和の対象事由に当たらないものはどれか。
正解: 4. 区分所有者間の管理費滞納の増加
62条2項各号は耐震性・防火性・外壁等の剥離落下・配管等の劣化・バリアフリー基準不適合の5つ。管理費滞納は建物自体の物理的な事由ではなく対象外。
区分所有法45条によれば、集会を開かずに書面による決議をするために必要な要件はどれか。
正解: 3. 区分所有者全員の承諾
45条1項「区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。」2項は全員の合意で決議があったものとみなす。
標準管理規約67条の3によれば、所在等不明区分所有者の除外の裁判を裁判所に請求するには、理事会の決議を経る必要がある。
正解: 1. 正しい
規約67条の3第1項「理事長は…理事会の決議を経て、裁判所に対し…裁判…を請求することができる。」
区分所有法38条によれば、各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り何によって決まるか。
正解: 2. 14条に定める専有部分の床面積の割合
38条「各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り、第14条に定める割合による。」
区分所有法40条によれば、専有部分が数人の共有に属する場合、議決権を行使すべき者はどのように定めるか。
正解: 2. 各共有者の持分の価格に従い、その過半数をもって1人を定める
改正後40条「共有者は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数をもつて、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない。」
標準管理規約46条5項によれば、組合員の代理人になれない者はどれか。
正解: 4. 組合員から依頼を受けた弁護士(組合員でも同居親族でもない者)
規約46条5項は①配偶者又は一親等の親族、②同居する親族、③他の組合員、④国内管理人の4種に限定する。
書面又は代理人によって議決権を行使した区分所有者は、出席した区分所有者の数及び議決権の数に算入される。
正解: 1. 正しい
改正後39条2項後段。書面又は代理人によって議決権を行使した区分所有者の数・議決権の数は出席したものに算入される。標準管理規約47条7項も同旨。
標準管理規約49条によれば、議事録に署名する2名の組合員は、議長が指名する。
正解: 1. 正しい
規約49条「議長及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名しなければならない。」区分所有法42条3項には「指名する」という文言はない。
区分所有法及び標準管理規約によれば、議事録の保管年数として正しいものはどれか。
正解: 4. 年数の定めはない
42条5項が準用する33条は、保管・閲覧への対応・保管場所の掲示を義務付けるのみで、保管年数の定めはない。
区分所有法42条1項によれば、議事録を電磁的記録により作成するには、あらかじめ規約にその旨の定めが必要である。
正解: 2. 誤り
42条1項「議長は、書面又は電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。」規約の定めは要件とされていない。
区分所有法44条1項によれば、区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者が集会に出席して意見を述べられるのはどのような場合か。
正解: 2. 会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合
44条1項「占有する者は、会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができる。」区分所有者本人の都度の同意は要件ではない。
区分所有法37条1項によれば、集会では、あらかじめ通知した事項以外についても、出席者の要望があれば決議できる。
正解: 2. 誤り
37条1項「集会においては…あらかじめ通知した事項についてのみ、決議をすることができる。」出席者の要望があっても通知していない事項は決議できない。
標準管理規約47条関係コメントによれば、鉄部塗装工事・外壁補修工事・給排水管の更生更新工事など通常の計画修繕工事を実施する場合の決議区分として最も適切なものはどれか。
正解: 1. 普通決議で足りる
規約47条関係コメント⑧は、鉄部塗装・外壁補修・屋上防水・給排水管更生更新・エレベーター更新等の計画修繕工事を普通決議で実施できる例として挙げている。
総会の会議及び議事に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものはいくつあるか。 ア 総会の会議は、組合員総数の半数以上の組合員が出席しなければならない。 イ 規約の変更に関する総会の議事は、組合員総数の3分の2以上及び議決権総数の3分の2以上で決する。 ウ 総会においては、招集通知によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。 エ 管理費の額については、出席組合員の議決権の過半数で決する。
正解: 2. 二つ
ア(不適切): 定足数の母数は議決権総数(出題当時は半数以上)。イ(不適切): 規約の変更は4分の3(規約47条3項1号)。ウ(適切): 規約47条。エ(適切): 規約47条2項。適切なのはウ・エの二つ。
補足: 答えは2のまま。ただしアの定足数は現行規約47条1項で議決権総数の過半数、イの規約変更は現行47条3項で出席組合員及びその議決権の各4分の3以上(定足数つき)に理由づけが変わる。
マンション管理組合総会での議決権行使に関する議長の取扱いについての次の記述のうち、民法、標準管理規約(単棟型・団地型・複合用途型)によれば、不適切なものはいくつあるか。 ア 2住戸を有する区分所有者が、同一議案について1住戸の議決権は反対し、他の1住戸の議決権は賛成する議決権行使書を提出したので、それらの議決権行使を認めた。 イ 団地総会において、当該団地1号棟の組合員Aが当該団地5号棟の組合員Bを代理人とする委任状を提出したので、BによるAの議決権行使を認めた。 ウ 全ての議案に「反対」の記載があり、当該区分所有者の署名はなされているが、押印がないため有効な議決権行使書として認めなかった。 エ 店舗の営業制限が議題になっているため、当該店舗区分所有者からの委任状を提出した弁護士に、弁護士であることを理由に議決権行使を認めた。
正解: 3. 三つ
ア(不適切): 1人の組合員の議決権を一体として扱うのが原則で、不統一行使を認める規定はない。イ(適切): 団地型規約の「他の組合員」は団地管理組合の組合員を指す。ウ(不適切): 押印を要求する規定はなく署名があれば有効。エ(不適切): 代理人になれるのは規約46条5項の範囲だけ。不適切なのはア・ウ・エの三つ。
補足: 現行法でも答えは変わらない。現行規約46条5項に国内管理人が4号として追加されたが、弁護士が代理人になれない点は同じ。
1棟の区分所有建物が、災害により、その価格の2分の1を超える部分が滅失した場合に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか(「復旧決議」とは滅失した共用部分を復旧する旨の決議をいう)。
正解: 2. 復旧決議又は建替え決議がされる前に、自己の専有部分とともに滅失した共用部分を復旧した区分所有者は、他の区分所有者に対し、共用部分の持分に応じた割合で、当該共用部分の復旧に要した金額の償還を請求することができる。
1(適切=当時): 出題当時の61条5項の各4分の3以上。3(適切): 61条8項の買取指定者への集中請求。4(適切): 61条14項の6か月ルール。2(不適切=これが正解): 単独復旧と費用償還請求権(61条1項ただし書・2項)は建物の価格の2分の1以下の小規模滅失に限られ、2分の1を超える大規模滅失には適用されない。
補足: 現行法では選択肢1の各4分の3以上も変わる。改正後61条5項は定足数つきで出席者の各3分の2以上(Q23参照)。したがって現行法では1も不適切になりうる。3・4は改正されていない。
管理組合の会計等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 管理組合の会計処理に関する細則の変更は、総会の特別多数決議を経なければならない。
使用細則等(会計処理に関する細則を含む)の制定・変更・廃止は標準管理規約上、総会の普通決議事項とされ、規約自体の設定・変更・廃止に必要な特別多数決議(47条3項)とは異なる。よって「特別多数決議を経なければならない」とする選択肢4は不適切(正解)。予算成立前のやむを得ない支出、駐車場使用料の積立金への充当、管理費余剰の翌年度充当はいずれも正しい。
マンションの管理規約の定めに関する次の記述のうち、区分所有法によれば、不適切なものはいくつあるか。ア管理組合法人の理事の任期を1年と定めることイ共用部分の管理に関する事項を議事とする総会が成立する定足数を組合員総数の3分の2以上と定めることウ共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、組合員総数の過半数及び議決権総数の4分の3以上の多数による集会の決議で決すると定めることエマンションの価格の2分の1以下に相当する部分が滅失した場合の共用部分の復旧は、組合員総数及び議決権総数の各過半数の賛成による集会の決議で決すると定めること
正解: 4. なし
理事の任期を規約で定めることに区分所有法上の制限はなく(ア)、共用部分の管理に関する総会の成立定足数を規約で加重することも39条1項の「規約に別段の定めがある場合」として許容される(イ)。共用部分の重大変更の決議要件(17条1項)は規約で区分所有者の定数のみ過半数まで軽減できる範囲内の定めであれば適法(ウ)。小規模滅失(1/2以下)の共用部分の復旧を規約で総会の普通決議(各過半数)で行うと定めることも61条の趣旨に反しない(エ)。いずれも区分所有法に反せず、不適切なものは「なし」(正解)。
補足: 本問は出題時点(2026年4月1日改正前)の区分所有法の決議要件(総数ベース)を前提とする。現行法(2026年4月1日施行)では、共用部分の重大変更は定足数(区分所有者・議決権とも過半数の出席)+出席者の各4分の3以上、大規模滅失の復旧は定足数+出席者の各3分の2以上に要件が変わっている。
理事会に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものはいくつあるか。ア会計担当理事の会計担当の職を解くことは、出席理事の過半数により決することができる。イWEB会議システムを用いて理事会を開催する場合は、当該理事会における議決権行使の方法等を、規約や細則において定めなければならない。ウ理事会の議事録については、議長及び議長の指名する2名の理事会に出席した理事がこれに署名しなければならない。エ総会提出議案である収支予算案は、理事の過半数の承諾があるときは、電磁的方法により決議することができる。
正解: 2. 二つ
会計担当理事など特定の担当職を解くことは、理事の地位自体の解任(総会決議事項)とは異なり、理事会の役割分担の変更として出席理事の過半数による理事会決議で決することができる(ア、正しい)。理事会の議事録は議長及び議長が指名する2名の出席理事が署名する(ウ、正しい)。WEB会議システムによる理事会開催自体は現行の規定でも可能であり、規約・細則に必ず定めなければならないとまでは言えない(イ、誤り)。理事会の書面又は電磁的方法による決議には理事全員の承諾が必要とされ、「過半数の承諾」では足りない(エ、誤り)。適切なものはア・ウの二つ。
マンション管理組合総会での議決権行使に関する議長の取扱いについての次の記述のうち、民法、標準管理規約(単棟型)、標準管理規約(団地型)及び標準管理規約(複合用途型)によれば、不適切なものはいくつあるか。ア2住戸を有する区分所有者が、同一議案について1住戸の議決権は反対し、他の
正解: 3. 三つ
議決権行使書・委任状の効力に関する議長の取扱いを問う問題で、押印を欠くことのみを理由に署名済みの議決権行使書を一律に無効とする取扱いや、規約上の代理人資格(他の区分所有者・配偶者・一親等の親族等に限定するのが通常)を満たさない者(弁護士であることのみを理由とする者等)による議決権行使を認める取扱いは、不適切と判断されるのが一般的である。
補足: 元データの選択肢テキストに抽出時の乱れがあり(ア〜エの記述と選択肢の数字表記が本来の対応関係とは異なる形で結合されている)、各記述の正確な対応関係を確認しづらいため、正解の根拠を断定的に説明することが難しい。正解(三つ)は公式解答に基づく。
マンションの規約の保管に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 区分所有者全員で構成する団体に管理者がいない場合には、区分所有者で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。
区分所有法33条1項ただし書により、管理者がいない場合に規約を保管すべき者は「建物を使用している区分所有者又はその代理人」であって規約・集会の決議で定める者に限られる。選択肢2は「建物を使用している」という限定を欠いており不正確(不適切、正解)。管理者による保管(1項本文)、利害関係人の閲覧請求への対応(2項)、建物内の見やすい場所への保管場所の掲示(3項)はいずれも正しい。
集会及び集会招集通知に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 2. 集会招集通知で示していなかった会議の目的たる事項について、出席した区分所有者から決議を求められたが、規約に別段の定めがなかったので議事とすることを認めなかった。
区分所有法37条1項により、集会では原則として招集通知であらかじめ通知した事項についてのみ決議でき、規約に別段の定めがなければ通知していない事項を議事とすることは認められない。選択肢2はこの原則どおりの対応で正しい(正解)。区分所有者全員の同意があれば招集手続を省略できる(36条、選択肢3は誤り)。招集請求の定数は規約で「減ずる」ことはできても増やすことはできない(34条3項、選択肢4は誤り)。招集通知は会議の目的たる事項を含めて所定の期間前までに発する必要があり、日時場所のみを先行通知する運用は認められない(選択肢1は誤り)。
次の記述のうち、判例によれば、適切なものはいくつあるか。ア区分所有者の団体のみが共用部分から生ずる利益を収取する旨を集会で決議し、又は規約で定めた場合には、各区分所有者は、その持分割合に相当する利益についての返還を請求することはできない。イ区分所有者の集会で複数の理事を選任し、理事長は理事会で理事の互選で選任する旨を規約で定めた場合には、理事の職は維持しつつ、理事長の職を解くことについて、理事会の決議で決することができる。ウ建物の建築に携わる設計者、施工者及び工事監理者は、建物の建築に当たり、契約関係にない居住者を含む建物利用者、隣人、通行人等に対する関係でも、当該建物の建物としての基本的な安全性が欠けることのないように配慮すべき注意義務を負う。エ管理組合の業務を分担することが一般的に困難な不在組合員に対し一定の金銭負担を求めることは、規約の変更に必要性及び合理性があり、不在組合員の受ける不利益の程度を比較衡量して一定の金銭負担に相当性のある場合には、受忍限度を超えるとまではいうことはできない。
正解: 4. 四つ
ア区分所有者団体のみが共用部分の収益を収取する旨を集会決議・規約で定めた場合、各区分所有者は持分割合に応じた利益の返還を請求できないとするのが判例の考え方。イ理事の互選で理事長を選任する規約のもとでは、理事の地位を維持したまま理事長の職のみを理事会決議で解くことができるとするのが判例。ウ設計者・施工者・工事監理者は契約関係にない居住者等に対しても建物の基本的な安全性を欠かないよう配慮すべき注意義務を負うとするのが判例。エ不在組合員への金銭負担を求める規約変更は、必要性・合理性と不利益との比較衡量により相当性があれば受忍限度を超えないとするのが判例。いずれも判例の趣旨に沿う記述で、適切なものは四つ(正解)。
補足: 個別判例の事件番号・年月日は一次情報で確認できておらず、判旨の要旨のみに基づく説明である。エの規約変更(31条)の決議要件は2026年4月1日施行の改正で総数ベースから出席者ベース(定足数+出席者の各4分の3以上)に変わっているが、本問は判例の判断枠組み(必要性・合理性・受忍限度)自体を問うもので、決議要件の母数は論点ではない。
総会又は理事会の決議に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 役員活動費の額及び支払方法を決めるにあたっては、理事会の決議で足りる。
役員活動費の額及び支払方法は必要経費に関する事項であり、標準管理規約上は理事会の決議のみでなく総会の決議事項とされる。修繕積立金の保管・運用方法、管理費等・使用料の額と賦課徴収方法は総会決議事項(48条)。災害等で総会開催が困難な場合の応急修繕に伴う資金借入れは、理事会が応急的に決議できる例外がある(54条2項)。
集会の招集通知に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、不適切なものはいくつあるか。ア夫婦共有住戸で夫が議決権行使者としての届出があったが、夫が長期海外出張中だと分かっていた場合には、その妻にあてて招集通知を発しなければならない。イ区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知しなかったときは、区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。ウ全ての区分所有者が建物内に住所を有する場合には、集会の招集の通知は、規約に特別の定めをしなくても、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。エ集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。
正解: 2. 二つ
議決権行使者として届出のあった者にあてて招集通知を発すれば足り、その者が長期出張中であることを知っていても他の共有者にあてて発する必要はない(ア誤り)。全区分所有者が建物内に住所を有する場合でも、規約に特別の定めがなければ掲示による通知はできない(35条4項、ウ誤り)。専有部分所在場所にあてた通知で足りる旨(イ)、全員同意により招集手続を省略できる旨(エ、36条)はいずれも正しい。
総住戸数60の甲マンションで、管理組合を管理組合法人にするための集会に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法によれば、適切なものはいくつあるか。ただし、規約で1住戸1議決権の定めがあり、その他別段の定めはないものとする。なお、甲マンションには、単独名義で2住戸を所有する区分所有者が5人いるものとする。ア集会開催日を令和5年12月3日とする場合に、集会招集通知は同年11月25日までに各区分所有者に発しなければならない。イ集会開催のための招集通知書は、55部で足りる。ウ管理組合を管理組合法人にするためには、区分所有者数42以上及び議決権数45以上の多数による集会の決議が必要である。エ集会の目的たる事項が「管理組合を管理組合法人にする件」のため、議案の要領をも通知しなければならない。
正解: 3. 三つ
総住戸数60戸・単独名義で2戸ずつ所有する者が5人いる場合、区分所有者数は55人、議決権総数は60個となる。集会招集通知は会日より少なくとも1週間前(11月25日から12月3日までは1週間以上)に発すれば足り(ア適切)、通知書は区分所有者数分の55部で足りる(イ適切)。管理組合法人化の決議要件は区分所有者及び議決権の各4分の3以上(47条1項)であり、区分所有者数42以上(55×3/4=41.25の切上げ)及び議決権数45以上(60×3/4)が必要(ウ適切)。もっとも、議案の要領の通知が必要とされるのは区分所有法35条5項が列挙する特定の決議(17条・31条・61条5項・62条1項等)に限られ、管理組合法人化の決議(47条1項)は含まれないため、議案の要領の通知までは要しない(エ不適切)。
管理組合が管理組合の運営において、電磁的記録及び電磁的方法を採用する場合に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 集会の決議は、規約にその旨の定めがなければ、電磁的方法によることができない。
書面又は電磁的方法による決議(集会を開かない決議、区分所有法45条)は、規約の定めがなくても区分所有者全員の承諾があれば行うことができるため、「規約にその旨の定めがなければ電磁的方法によることができない」とする記述は誤り。議事録・規約の電磁的記録による作成、規約又は集会決議による議決権の電磁的方法での行使はいずれも規定どおりで正しい。
1棟の区分所有建物が、災害により、その価格の2分の1を超える部分が滅失した場合に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。ただし、本問において「復旧決議」とは、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をいう。
正解: 2. 復旧決議又は建替え決議がされる前に、自己の専有部分とともに滅失した共用部分を復旧した区分所有者は、他の区分所有者に対し、共用部分の持分に応じた割合で、当該共用部分の復旧に要した金額の償還を請求することができる。
正解は2(最も不適切)。選択肢2は小規模滅失(滅失部分が建物価格の2分の1以下)の場合に各区分所有者が単独で復旧でき、復旧した者が他の区分所有者に対し持分に応じた復旧費用の償還を請求できるという規定(区分所有法61条1項ほか)の内容であり、本問が前提とする大規模滅失(2分の1超)の場面には適用されない。選択肢1(復旧決議の要件=区分所有者及び議決権の各4分の3以上)、3(買取指定者に対する時価買取請求)、4(滅失から6月以内に復旧決議等がない場合の時価買取請求)は区分所有法61条の大規模滅失に関する規定に沿う。
補足: 現行法(2026年4月1日施行)では、大規模滅失の復旧決議(61条5項)の要件は定足数(区分所有者・議決権とも過半数の出席)+出席者の各3分の2以上に変更されている。本問は改正前(総数ベースの各4分の3以上)を前提とする出題。
A棟、B棟及びC棟の3棟からなる団地に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. A棟及びB棟が区分所有建物であり、C棟が区分所有建物以外の建物である場合、団地内の土地がそれらの建物の区分所有者及び所有者の全員の共有に属しているときは、団地内の特定の建物の建替えを承認する旨の決議をすることができる。
正解は3。区分所有法69条の団地内建物の建替え承認決議は、団地内の土地がそれらの建物の区分所有者及び所有者の全員の共有に属している場合に行うことができ、規約の別段の定めがなければ選択肢3の要件を満たす。選択肢1・2は一括建替え決議(70条)に関する記述だが、70条は団地内建物の「全部」が区分所有建物であること、かつ規約でその全部を団地管理組合が管理する旨定められていることを要件とするため、区分所有建物以外の建物(C棟)が含まれる場合や規約の定めがない場合には一括建替え決議はできず、誤り。選択肢4は敷地の共有関係がA・B棟とC棟とで別々である場合であり、団地全体としての承認決議の前提を欠くと考えられ誤り。
補足: 団地関係(複数棟からなる団地)の論点は12話のいずれにも明示的には対応しないため0を基本としつつ、決議要件を問う内容であるため5話にも関連付けた。
総会の招集に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 建替え決議又はマンション敷地売却決議以外を目的とする総会を招集する場合、少なくとも会議を開く日の1週間前までに、組合員に対し、総会の招集通知をしなければならない。
正解は3(最も不適切)。標準管理規約43条1項により、建替え決議・敷地売却決議以外を目的とする総会の招集通知は、少なくとも会議を開く日の2週間前までに発しなければならず、「1週間前」ではない。選択肢1(会議の目的が規約変更の場合は議案の要領も示す必要)、2(掲示による代替)、4(建替え決議等の場合は少なくとも1か月前までに説明会を開催)は標準管理規約の定めに沿う。
総会の会議及び議事に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものはいくつあるか。ア総会の会議は、組合員総数の半数以上の組合員が出席しなければならない。イ規約の変更に関する総会の議事は、組合員総数の3分の2以上及び議決権総数の3分の2以上で決する。ウ総会においては、招集通知によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。エ管理費の額については、出席組合員の議決権の過半数で決する。
正解: 2. 二つ
正解は2(適切なものは二つ=ウ・エ)。標準管理規約47条1項の総会定足数は「組合員総数」及び「議決権総数」の双方について半数以上の出席を要する趣旨であり、アは組合員数の要件のみを述べ議決権総数の要件に触れていない点で不正確と考えられる。規約変更の議事は組合員総数及び議決権総数の各4分の3以上で決するため(47条3項)、イの「各3分の2以上」は誤り。ウ(招集通知記載事項のみ決議可、47条10項)とエ(管理費の額の決定は出席組合員の議決権の過半数、47条2項の通常決議)は標準管理規約の内容に沿う。
補足: 2026年4月1日施行の改正で標準管理規約47条1項の総会定足数は「議決権総数の半数以上」から「議決権総数の過半数」に変更された。本問は改正前(半数以上)を前提とする出題。
総会及び理事会に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 婚姻の届出をしていないが組合員と事実上婚姻関係と同様の事情にある者は、組合員の代理人となることができる。
正解は3。標準管理規約46条5項は組合員の代理人となれる者の範囲として、配偶者(婚姻の届出をしていないが組合員と事実上婚姻関係と同様の事情にある者を含む)や一親等の親族等を掲げており、選択肢3はこの内容に沿う。選択肢1は鉄部塗装・外壁補修・EV更新工事等の通常の計画修繕は特別決議(4分の3以上)ではなく普通決議で足りる点、選択肢2は収支予算の変更は理事会の承認のみでなく総会の決議を要する点で、それぞれ誤りと考えられる。
補足: 選択肢4(代理権を証する書面の理事長への提出)についても標準管理規約46条4項に類似の定めがあり、選択肢3との優劣を一次情報で完全には確認できていない。
集会に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 区分所有者全員の同意があるときは、会議の目的たる事項や議案の要領を通知しなくても、集会を開くことができる。
区分所有者全員の同意があるときは、招集手続(会議の目的たる事項等の通知)を経ずに集会を開くことができる。少数区分所有者の招集請求要件(5分の1以上)を4分の1以上に緩和する規約変更は認められず(②誤り)、占有者(賃借人)の意見陳述権は賃貸人の同意を要件としない独立の権利であり(③誤り)、規約・決議の効力は善意・悪意を問わず特定承継人に及ぶ(区分所有法46条2項、④誤り)。
区分所有法第71条の罰則規定に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 管理組合法人の理事は、区分所有者名簿を備え置き、区分所有者の変更があるごとに必要な変更を加えるべきところ、必要な変更を加えることを怠った場合には、過料に処せられる。
区分所有法71条の過料規定は、規約の保管・閲覧拒否(①)、議事録の記載事項の不備(②)、区分所有者名簿の未整備・不実記載(③に関連する48条の2)などを対象とするが、監事の業務執行監査報告義務違反自体は同条の過料事由として明示されていないと考えられ、④の記述は妥当と考えられる。もっとも、③の「理事」という主体の捉え方など細部の当てはめには留保が残る。
補足: 本問は2026年4月の区分所有法改正で条文が再編された箇所に近く、旧条文(71条)の号ごとの正確な対応関係を一次情報で完全には照合できなかった。
ある住戸の区分所有者として管理組合に届け出られているAの住所宛てに管理費を請求したが、その請求書が届かず所在が不明であった場合において、理事会で理事長から次のアからエまでの順で説明があった。標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。ア理事長は、理事会の決議を経ずに、当該住戸の区分所有者の所在等を探索することができます。イ探索の結果、当該住戸の区分所有者がBに変更となっていた場合、組合員の資格は、「区分所有権取得・喪失届出書」を管理組合に提出した時点で取得するため、Bはまだ組合員ではありません。ウ区分所有者の所在の探索に際し当該住戸の登記事項証明書を取得しその費用を支出した場合、理事長は、Bに対し、管理費のほか、登記事項証明書の交付申請費用を請求することができます。エBによる支払がないため、理事長が管理組合を代表して訴訟を提起するには、理事会の決議が必要です。
正解: 2. 二つ
組合員資格は区分所有権を取得した時点で当然に取得するのであり、「区分所有権取得・喪失届出書」の提出時点で取得するのではないため、イは不適切。所在等の探索や登記事項証明書取得費用の新区分所有者への請求、訴訟提起に理事会決議を要する点はおおむね標準管理規約の実務・コメントに沿うが、探索自体に理事会の関与(決議)を要するかどうかは規約上明確でない部分がある。
補足: アの「理事会決議を経ずに探索できる」との断定は、標準管理規約の明文の裏付けを完全には確認できなかった。
会計年度が5月1日から翌年4月30日までと管理規約で規定されている管理組合における理事長の行為に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。ア理事長は、通常総会の期日を、当該会計年度開始後の6月17日として招集した。イ理事長は、監事の会計監査を経ずに、通常総会において収支予算案を提出し、承認を得た。ウ理事長は、5月1日以降、通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に、理事会の承認を得て、毎月10日払いの管理員人件費を5月10日に支払った。エ理事長は、通常総会において収支予算案の承認を得たが、その後収支予算を変更する必要が生じたため、理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した。
正解: 1. 一つ
収支予算の変更は原則として総会(臨時総会)の決議事項であり、理事会の承認のみで変更し次年度の通常総会で事後報告すれば足りるとするエは不適切。通常総会の会計年度開始後2か月以内の招集(ア)、予算承認に監事監査を要しない点(イ)、予算未承認の間の経常的費用支払を理事会承認で行う点(ウ)はいずれも標準管理規約の規定・実務と整合する。
補足: 収支予算の変更(エ)について、理事会の承認のみで変更できる場合があるか、標準管理規約の明文で確証を得られなかったため、断定を避けた。
総会決議に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)及び標準管理規約(団地型)によれば、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 理事会の責任と権限の範囲内であれば、専門委員会を設置することについて、総会の決議を必要としない。
専門委員会の設置は理事会の責任と権限の範囲内で決定でき、総会の決議を要しない。使用細則の制定改廃や特別の管理に該当する給水管更新・エレベーター設備更新工事は総会決議事項であり(①②誤り)、団地型における各棟修繕積立金の取崩しは団地総会の決議のみで足り各棟総会の決議までは不要とされる(④誤り)。