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第6話

専有と共用

18分49秒

この話の舞台

502号室のバルコニー物置、203号室の配管交換、窓ガラス

ひだまり船橋マンション(分譲マンション)|船橋市、駅徒歩12分|築45年(旧耐震)・RC造6階建て・24戸

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到達目標と条件

目標1窓・玄関扉・バルコニー・配管・給湯器が、専有部分か共用部分か専用使用部分かを、理由をつけて言える。
部位区分根拠
天井・床・壁躯体を除く内側仕上げのみ専有規約7条2項1号
玄関扉錠・内部塗装のみ専有、扉本体は共用規約7条2項2号
窓枠・窓ガラス専有に含まれない(共用)規約7条2項3号
バルコニー共用+専用使用権規約14条
給水管メーターまで共用、先は専有別表第2の2
給湯器ボイラー明文の除外規定で専有別表第2の1
エアコン室外機等設置場所によらず専有(設備機能で判断)規約7条3項

ひっかけ: 「玄関ドア全体が専有」「窓ガラスは専有」は誤り

くわしく(13項目)
  • 天井・床・壁は、躯体部分を除く部分(内側の仕上げ=上塗り部分)だけが専有部分。躯体そのものは共用部分。
  • 玄関扉は、錠及び内部塗装部分のみが専有部分。扉本体・外側塗装は共用部分。
  • 窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれない(共用部分・専用使用部分)。
  • 雨戸・網戸も専有部分に含まれない(共用部分)。
  • バルコニー・専用庭・屋上テラスは共用部分で、専用使用権が設定される。
  • 給水管は本管から各住戸メーターを含む部分までが共用部分。それより先の住戸内の枝管は専有部分(規約で共用にできる)。
  • 雑排水管・汚水管は配管継手及び立て管が共用部分。住戸内の枝管は専有部分。
  • 給湯器ボイラーは、メーターボックスからの明文の除外規定により専有部分。
  • エアコン室外機・インターホン親機など専有部分の専用に供される設備は、設置場所(共用部分上)にかかわらず専有部分(規約7条3項設備機能に着目して判断)。
  • 廊下・階段室・エレベーター室は法定共用部分(構造上そもそも区分所有権の目的にならない)。
  • 集会室・管理事務室・トランクルームは規約共用部分(本来専有になり得るが規約で共用化。登記が対抗要件)。専用庭は独立性を欠くため規約共用部分ではない。
  • 一部共用部分(例: 店舗専用エレベーター)は、区分所有者全員の利害に関係するものを除き、共用すべき区分所有者のみで管理する。
  • ひっかけ: 「玄関ドア全体が専有」「窓ガラスは専有」は誤り。
目標2共用部分の持分・費用負担と、保存/管理/変更の3つの段階と、それぞれに必要な決議要件を言える。
段階要件根拠
持分専有部分の床面積割合(規約は壁心)14条1項
費用負担規約に定めなければ持分に応じる19条
保存行為各共有者が単独でできる18条1項ただし書
管理(通常)出席者の各過半数18条1項本文
変更(重大)出席者の各4分の3(規約で1/2超まで軽減可)17条1項
バリアフリー変更出席者の各3分の2以上に緩和17条5項
特別の影響対象者の承諾が必要17条2項

ひっかけ: 共用部分の変更決議は規約で2分の1以下までは下げられない

くわしく(12項目)
  • 共用部分は区分所有者全員の共有。持分は専有部分の床面積の割合(規約は壁心計算)による。
  • 持分は専有部分の処分に従い、専有部分と分離して処分できない(敷地利用権も同様)。
  • 費用は規約に別段の定めがない限り持分に応じて負担する。
  • 専用使用部分の通常の使用に伴う保存行為の費用は専用使用権者、計画修繕の費用は管理組合。
  • 専用使用料は管理費に充てるほか修繕積立金として積み立てる。
  • 保存行為は各共有者が単独でできる。
  • 管理(著しい変更を伴わない)は、出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決する。
  • 変更(形状又は効用の著しい変更を伴う)は、定足数(区分所有者・議決権の各過半数の出席)+出席者の各4分の3以上で決する(規約で2分の1を超える割合まで軽減可)。
  • 瑕疵の除去・バリアフリー化のための変更は、出席者の各3分の2以上に緩和される。
  • 変更が特定の区分所有者の専有部分の使用に特別の影響を及ぼすときは、その承諾が必要(受忍限度を超える不利益かどうかで判断)。
  • 共用部分の損害保険契約の締結は管理に関する事項とみなす(改正前18条4項→改正後18条6項)。
  • ひっかけ: バリアフリー化は普通決議で足りる、共用部分の変更決議は規約で2分の1以下まで下げられる、はいずれも誤り。
目標3「バルコニーに物置を置きたい」「専有部分の配管を替えたい」という2つの相談に、規約の条文を示して答えられる。
相談回答根拠
バルコニー物置通常の用法に反し原則不可規約13条
専有配管交換各区分所有者が実費で負担コメント21条関係⑦
共用管と一体工事総会決議+長期修繕計画+積立金規定の3点規約21条2項
専有部分の工事申請理事長へ申請理事会の承認規約17条
共用に及ぶ修繕理事長承認だけでは不可、別途総会の変更決議

ひっかけ: 理事長の承認と総会の変更決議は別物、大規模なら両方必要

くわしく(5項目)
  • バルコニーは共用部分(専用使用権つき)で、通常の用法(避難経路の確保等)に従う必要があり、物置の設置は原則不可。
  • 専有部分の配管の取替え費用は、原則として各区分所有者が実費に応じて負担する。
  • 総会の決議長期修繕計画への記載・修繕積立金拠出の規約規定、の3点セットが揃えば、共用部分の縦管と一体で管理組合が施工し積立金を充てられる。
  • 専有部分の工事で共用部分・他の専有部分に影響を与えるおそれがあるものは、理事長への申請(設計図・仕様書・工程表)と理事会の決議による承認が必要。承認不要でも業者出入り等があれば届出が必要。
  • 外壁の穿孔・躯体の一部撤去のように共用部分の重大変更に当たる規模の専有部分修繕は、理事長承認だけでは足りず、別途、総会の変更決議が必要。

覚える数字と条文

数字・条文内容
天井・床・壁は躯体を除く上塗り部分が専有。
玄関扉は錠と内部塗装だけが専有で、窓枠と窓ガラスは共用の専用使用部分。
給水管は本管から住戸メーターまでが共用で、住戸内の枝管は専有。
決議は保存が各自、管理が出席者の過半数、重大変更が出席者の4分の3(瑕疵除去・バリアフリーは3分の2)。
専有部分の配管を積立金で替えるには総会決議・長期修繕計画への記載・規約の規定の3点セット。

実務の流れ

1
手順1
住人から3件の相談を受ける(窓ガラス破損、バルコニーの物置、専有部分配管の交換)
2
手順2
規約7条で専有部分の範囲を引く
3
手順3
規約8条・別表第2で共用部分の範囲を引く
4
手順4
専用使用部分の管理と費用を決める(規約14条・21条)
5
専有部分の修繕の手続をとる(規約17条
申請→理事会決議→承認、または届出)

ひっかけ一覧

  • 「玄関扉は全体が専有部分」→ 誤り。錠と内部塗装のみ。
  • 「窓ガラスは専有部分」→ 誤り。窓枠・窓ガラスとも共用部分。
  • 「雑排水管は位置にかかわらず一律に共用部分」→ 誤り。配管継手・立て管は共用、住戸内の枝管は専有。
  • 「バリアフリー化のための変更は普通決議で足りる」→ 誤り。出席者の3分の2以上が必要(17条5項)。
  • 「共用部分の変更決議は規約で2分の1以下まで下げられる」→ 誤り。「4分の3を下回る割合(2分の1を超える割合に限る)」までしか下げられない。
  • 「共用部分の変更で影響を受ける区分所有者は、影響の程度にかかわらず必ず承諾が必要」→ 誤り。受忍限度を超える「特別の影響」がある場合に限る。
  • 「専有部分の配管取替えは原則として管理組合が積立金で負担する」→ 誤り。原則は各区分所有者の実費負担。3点セットが揃った場合のみ例外。
  • 「専用使用権があれば何を置いても自由」→ 誤り。通常の用法(避難経路の確保等)に従う必要がある。
  • 「理事長の承認さえあれば、外壁の穿孔や躯体の撤去を伴う専有部分修繕もできる」→ 誤り。共用部分の重大変更に当たる規模なら別途、総会の変更決議が必要。
  • 「専有部分を賃貸に出す場合は住宅宿泊事業の許可と同じ扱いになる」→ 誤り。通常の賃貸は「住宅専用」の規定で足り、民泊の可否は別枠の選択規定(規約12条)。

到達目標(教科書)

目標1窓・玄関扉・バルコニー・配管・給湯器が、専有部分か共用部分か専用使用部分かを、理由をつけて言える。

部位区分根拠
天井・床・壁躯体を除く内側仕上げのみ専有規約7条2項1号
玄関扉錠・内部塗装のみ専有、扉本体は共用規約7条2項2号
窓枠・窓ガラス専有に含まれない(共用)規約7条2項3号
バルコニー共用+専用使用権規約14条
給水管メーターまで共用、先は専有別表第2の2
給湯器ボイラー明文の除外規定で専有別表第2の1
エアコン室外機等設置場所によらず専有(設備機能で判断)規約7条3項

ひっかけ: 「玄関ドア全体が専有」「窓ガラスは専有」は誤り

  • 天井・床・壁は、躯体部分を除く部分(内側の仕上げ=上塗り部分)だけが専有部分。躯体そのものは共用部分。
  • 玄関扉は、錠及び内部塗装部分のみが専有部分。扉本体・外側塗装は共用部分。
  • 窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれない(共用部分・専用使用部分)。
  • 雨戸・網戸も専有部分に含まれない(共用部分)。
  • バルコニー・専用庭・屋上テラスは共用部分で、専用使用権が設定される。
  • 給水管は本管から各住戸メーターを含む部分までが共用部分。それより先の住戸内の枝管は専有部分(規約で共用にできる)。
  • 雑排水管・汚水管は配管継手及び立て管が共用部分。住戸内の枝管は専有部分。
  • 給湯器ボイラーは、メーターボックスからの明文の除外規定により専有部分。
  • エアコン室外機・インターホン親機など専有部分の専用に供される設備は、設置場所(共用部分上)にかかわらず専有部分(規約7条3項設備機能に着目して判断)。
  • 廊下・階段室・エレベーター室は法定共用部分(構造上そもそも区分所有権の目的にならない)。
  • 集会室・管理事務室・トランクルームは規約共用部分(本来専有になり得るが規約で共用化。登記が対抗要件)。専用庭は独立性を欠くため規約共用部分ではない。
  • 一部共用部分(例: 店舗専用エレベーター)は、区分所有者全員の利害に関係するものを除き、共用すべき区分所有者のみで管理する。
  • ひっかけ: 「玄関ドア全体が専有」「窓ガラスは専有」は誤り。

目標2共用部分の持分・費用負担と、保存/管理/変更の3つの段階と、それぞれに必要な決議要件を言える。

段階要件根拠
持分専有部分の床面積割合(規約は壁心)14条1項
費用負担規約に定めなければ持分に応じる19条
保存行為各共有者が単独でできる18条1項ただし書
管理(通常)出席者の各過半数18条1項本文
変更(重大)出席者の各4分の3(規約で1/2超まで軽減可)17条1項
バリアフリー変更出席者の各3分の2以上に緩和17条5項
特別の影響対象者の承諾が必要17条2項

ひっかけ: 共用部分の変更決議は規約で2分の1以下までは下げられない

  • 共用部分は区分所有者全員の共有。持分は専有部分の床面積の割合(規約は壁心計算)による。
  • 持分は専有部分の処分に従い、専有部分と分離して処分できない(敷地利用権も同様)。
  • 費用は規約に別段の定めがない限り持分に応じて負担する。
  • 専用使用部分の通常の使用に伴う保存行為の費用は専用使用権者、計画修繕の費用は管理組合。
  • 専用使用料は管理費に充てるほか修繕積立金として積み立てる。
  • 保存行為は各共有者が単独でできる。
  • 管理(著しい変更を伴わない)は、出席した区分所有者及びその議決権の各過半数で決する。
  • 変更(形状又は効用の著しい変更を伴う)は、定足数(区分所有者・議決権の各過半数の出席)+出席者の各4分の3以上で決する(規約で2分の1を超える割合まで軽減可)。
  • 瑕疵の除去・バリアフリー化のための変更は、出席者の各3分の2以上に緩和される。
  • 変更が特定の区分所有者の専有部分の使用に特別の影響を及ぼすときは、その承諾が必要(受忍限度を超える不利益かどうかで判断)。
  • 共用部分の損害保険契約の締結は管理に関する事項とみなす(改正前18条4項→改正後18条6項)。
  • ひっかけ: バリアフリー化は普通決議で足りる、共用部分の変更決議は規約で2分の1以下まで下げられる、はいずれも誤り。

目標3「バルコニーに物置を置きたい」「専有部分の配管を替えたい」という2つの相談に、規約の条文を示して答えられる。

相談回答根拠
バルコニー物置通常の用法に反し原則不可規約13条
専有配管交換各区分所有者が実費で負担コメント21条関係⑦
共用管と一体工事総会決議+長期修繕計画+積立金規定の3点規約21条2項
専有部分の工事申請理事長へ申請理事会の承認規約17条
共用に及ぶ修繕理事長承認だけでは不可、別途総会の変更決議

ひっかけ: 理事長の承認と総会の変更決議は別物、大規模なら両方必要

  • バルコニーは共用部分(専用使用権つき)で、通常の用法(避難経路の確保等)に従う必要があり、物置の設置は原則不可。
  • 専有部分の配管の取替え費用は、原則として各区分所有者が実費に応じて負担する。
  • 総会の決議長期修繕計画への記載・修繕積立金拠出の規約規定、の3点セットが揃えば、共用部分の縦管と一体で管理組合が施工し積立金を充てられる。
  • 専有部分の工事で共用部分・他の専有部分に影響を与えるおそれがあるものは、理事長への申請(設計図・仕様書・工程表)と理事会の決議による承認が必要。承認不要でも業者出入り等があれば届出が必要。
  • 外壁の穿孔・躯体の一部撤去のように共用部分の重大変更に当たる規模の専有部分修繕は、理事長承認だけでは足りず、別途、総会の変更決議が必要。

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Q2過去問 / 平成30年度 問38

専有部分の範囲に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、不適切なものはいくつあるか。 ア 天井、床及び壁は、躯体の中心線から内側が専有部分である。 イ 玄関扉は、錠及び内部塗装部分のみが専有部分である。 ウ 窓枠は専有部分に含まれないが、窓ガラスは専有部分である。 エ 雨戸又は網戸は、専有部分に含まれない。

正解: 2. 二つ

ア(不適切): 規約7条2項1号は躯体部分を除く部分が専有部分。イ(適切): 7条2項2号のとおり。ウ(不適切): 7条2項3号は窓枠及び窓ガラスとも専有部分に含まれない。エ(適切): コメント7条関係④。不適切なのはア・ウの二つ。

Q18過去問 / 平成27年度 問35

規約に別段の定めがない場合、敷地及び共用部分等の共有持分の割合に関する次の記述のうち、民法、区分所有法及びマンション標準管理規約によれば、最も不適切なものはどれか。

正解: 4. 建替え決議に基づき建物が取り壊された場合には、一時的に土地についての民法の共有関係が生じるので、共有持分の割合についても民法の規定に従う。

1〜3は適切。4は最も不適切。建替え後も敷地利用権の割合は従前の区分所有関係を前提とした割合が維持されるのが原則で、単純に民法の共有規定に戻るわけではない。

Q27過去問 / 令和6年度 問27

マンションの共用部分に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、不適切なものはいくつあるか(規約に別段の定めはないものとする)。 ア マンションの専有部分を集会室とするために、規約でこれを共用部分とすることができる。 イ 一部共用部分の管理は、区分所有者全員の利害に関係するものであっても、これを共用すべき区分所有者のみで行う。 ウ 管理者が選任されている場合、共用部分の保存行為は、管理者を通じて行わなければならない。 エ 共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなされる。

正解: 2. 二つ

ア・エは適切。イ(不適切、16条は全員に関係するものは全員で行うと定める)、ウ(不適切、18条1項ただし書により保存行為は各共有者が単独でできる)の二つが不適切。

Q43過去問 / 令和7年度 問35

専有部分の修繕等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。 ア 共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない修繕等を行う場合には、工事業者の出入りがあるとしても、あらかじめ理事長に届け出る必要はない。 イ 理事長又はその指定を受けた者は、承認又は不承認の判断に必要な範囲内において立入り、調査を行うことができ、区分所有者は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。 ウ フローリング工事の場合には専門家への確認が必要であり、特別な費用がかかる場合には当該区分所有者に負担させることができる。 エ 理事長の承認を受けた工事の場合、その工事後に共用部分又は他の専有部分に影響が生じたときは、当該区分所有者と管理組合が共同して責任を負う。

正解: 2. 二つ

ア(不適切、17条7項により業者立入りがあれば届出は要る)とエ(不適切、17条6項により発注した区分所有者が単独で責任を負う)の二つが不適切。

Q56過去問 / 令和7年度 問32

窓ガラスに関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も適切なものはどれか。

正解: 4. 窓ガラスが台風等で割れて雨が吹き込んでしまう状況となった場合、区分所有者自身の判断で、同様の仕様の窓ガラスに張り替えを行う。

1は不適切(賃借人による破損は専用使用権者負担)。2は不適切(犯罪行為による破損は管理組合負担。1と2は責任者が入れ替わっているひっかけ)。3は不適切(性能向上の改良工事は原則管理組合の計画修繕)。4が規約21条3項ただし書どおり適切。

Q3過去問 / 令和6年度 問35

マンションの専有部分又は共用部分の区分に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものの組合せはどれか。 ア マンション内の雑排水管については、その管の敷設されている位置にかかわらず、一律に共用部分に分類される。 イ 住戸内の壁紙は区分所有者が自ら張り替えられるが、住戸間の界壁のコンクリート躯体部分については、区分所有者が自ら加工を施すことはできない。 ウ 住戸に接するバルコニーは共用部分に当たるが、住戸の専有部分と一体として取り扱うことが妥当であるため、接する住戸の区分所有者に専用使用権が認められる。

正解: 3. イ・ウ

ア(不適切): 別表第2の2は配管継手及び立て管のみが共用部分。住戸内の枝管は専有部分。イ(適切): 壁紙は専有部分、界壁の躯体は共用部分。ウ(適切): バルコニーは共用部分で専用使用権が認められる。

Q20過去問 / 平成28年度 問34

マンションの専有部分及び専用使用権に関する次の記述のうち、区分所有法、標準管理規約及び判例によれば、最も不適切なものはどれか。

正解: 4. 敷地に無償の駐車場専用使用権が規約に基づいて設けられていた場合、後に有償化する決議をするには、必ず当該専用使用権者の承諾を得なければならない。

1〜3は適切。4は最も不適切。承諾が必要なのは規約変更等が特別の影響(受忍限度を超える不利益)を及ぼす場合に限られ、有償化・増額であれば必ず承諾が必要とまでは言えない。

Q36過去問 / 平成27年度 問29

共用部分の管理、変更又は規約の変更における特別の影響に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、最も不適切なものはどれか。 1. 1住戸1議決権の定めを1区分所有者1議決権とする規約に変更する場合、2住戸以上を所有する区分所有者がいるときは、その区分所有者の承諾が必要である。 2. 101号室前の敷地に防災用倉庫を新設するには4分の3以上の決議が必要であり、工事期間中の騒音が101号室に及ぶ場合には、その影響の程度にかかわらず承諾が必要である。 3. 101号室前の共用廊下に掲示板を設置するには過半数の決議で足り、101号室の使用に影響が生じないときは承諾は不要である。 4. 決議要件を4分の3から過半数とする規約変更には4分の3以上の決議が必要だが、2住戸以上を所有する区分所有者がいても承諾は不要である。

正解: 2. 2

1・3・4は適切。2が最も不適切。承諾が必要なのは受忍限度を超える特別の影響がある場合に限られ、影響の程度を問わず一律に必要になるわけではない。

補足: 本問は平成27年度の出題で、決議要件は改正前の表記(「区分所有者及び議決権の各4分の3以上」)。2026年4月改正後は「出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上」+定足数の新設に読み替える。選択肢4の規約変更も、改正後は「4分の3を下回る割合(2分の1を超える割合に限る)」までしか下げられない点に注意。

Q53過去問 / 令和4年度 問33

専有部分にある設備の管理に関し、理事長から次のア〜エの順で説明があった。標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。 ア 専有部分に係る配管の取替え費用は各区分所有者が実費に応じて負担するのが原則である。 イ 共用部分と構造上一体となった部分の管理を一体として行う必要があるときは、専有部分に係る配管を含めて管理組合が管理を行うことができる。 ウ その場合は長期修繕計画に取替えについても記載することで、一体的な取替工事も行うことができる。 エ 工事費用を修繕積立金から拠出することについて規約に規定することで、積立金を取り崩して充てることができる。

正解: 4. なし(すべて適切)

ア〜エすべて適切。3点セット(総会決議・長期修繕計画への記載・規約の規定)で一体工事・積立金拠出が可能になる。

補足: 現行(令和7年改正)の21条2項は「総会の決議を経て」が明文で加わっている。本問は改正前の条文で出題されており、現行版で読む際はイに「総会の決議を経て」が付く。

Q59自作

3点セット(総会決議・長期修繕計画への記載・規約の規定)が整わない場合、専有部分の配管の取替え費用は誰が負担するのが原則か。

正解: 2. 各区分所有者の実費負担

コメント21条関係⑦の原則どおり、実費負担が原則。

Q4過去問 / 令和元年度 問26

標準管理規約(単棟型)の定めによれば、マンションの住戸の次の修繕工事のうち、共用部分の工事に該当するものの組合せとして、最も適切なものはどれか。 ア 床のフローリング工事 イ 玄関扉内部塗装の補修工事 ウ 網戸の交換工事 エ バルコニー床面の防水工事

正解: 4. ウ・エ

ア・イは専有部分の工事(内側仕上げ、内部塗装)。ウ・エは共用部分の工事(網戸はコメント7条関係④で専有部分に含まれない扱い、バルコニーは別表第2の1)。ひっかけ: 「玄関扉=専有部分」と早合点すると扉関連の工事を全部専有側と誤読しがちだが、内部塗装だけが専有。

Q24過去問 / 令和5年度 問10

次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものはいくつあるか。 ア 敷地及び共用部分等の一部に広告塔や看板等を第三者に設置させる場合は、総会の決議を経なければならない。 イ 管理組合は、駐車場区画の位置等による利便性・機能性の差異等の状況に応じて、駐車場使用料について柔軟な料金設定を行うことも考えられる。 ウ 管理組合は、町内会等との渉外業務に要する費用に管理費を充当することができる。 エ 管理組合は、共用部分と構造上一体となった専有部分の配管の清掃等に要する費用については、「共用設備の保守維持費」として管理費を充当することができる。

正解: 4. 四つ

ア〜エすべて適切。配管は「清掃なら管理費、取替えなら実費負担(原則)」を混ぜない。

Q45過去問 / 令和元年度 問33

専有部分の修繕等に関する次の記述のうち、区分所有法の規定及び標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。

正解: 4. 理事長の承認を受けた工事であれば、総会の決議を経なくても、外壁の穿孔、躯体の一部撤去を行うことができる。

1〜3は適切。4が最も不適切。外壁の穿孔・躯体の一部撤去は共用部分の重大な変更に当たり得るため、理事長の承認だけでは足りず、規模によっては別途、総会の変更決議(17条1項)が必要。

Q44過去問 / 令和5年度 問36

専有部分及び共用部分の工事等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も適切なものはどれか。

正解: 4. 共用部分のうち各住戸に付属する玄関扉の改良工事で住宅の性能向上に資するものを速やかに実施できる場合には、管理組合がその責任と負担において実施する。

1は不適切(承認・不承認は理事会の決議による)。2は不適切(本人の過失による破損は専用使用権者本人の負担)。3は不適切(緊急時は承認不要でよく、5項の費用負担規定は3項違反の場合の話)。4は規約22条1項どおり適切。

Q57自作

賃借人の不注意でバルコニーの手すりを破損させた場合、標準管理規約によれば修繕費用は誰が負担するか。

正解: 2. 専用使用権を有する区分所有者(貸主)

コメント21条関係⑥により、同居人・賃借人による破損は「通常の使用に伴う」ものとして専用使用権者(区分所有者本人)の負担。

Q9過去問 / 令和7年度 問26

次に掲げるもののうち、区分所有法及び判例によれば、法定共用部分はいくつあるか。 ア 区分所有建物の一住戸を区分所有者全員で使用する集会室 イ 区分所有建物の管理員が共用部分である管理事務室と一体として利用するための管理員休憩室 ウ 区分所有建物が建っている敷地 エ 水道本管から専有部分のメーターまでの水道管

正解: 2. 二つ

ア(規約共用部分の対象)、ウ(共用部分ではなく敷地)は法定共用部分ではない。イ(管理員休憩室、判例)とエ(建物の附属物)が法定共用部分で二つ。

Q14過去問 / 平成28年度 問32

次のうち、標準管理規約によれば、専有部分であるものはいくつあるか。 ア 各住戸のメーターボックス内にある給湯器ボイラー イ パイプスペース ウ 各住戸の水道メーター エ 各住戸の玄関扉の錠

正解: 2. 二つ

ア(給湯器ボイラーは明文で専有部分)とエ(錠は専有部分)の二つが専有部分。イ・ウは共用部分。

Q22自作

バルコニーの通常の使用に伴う保存行為(清掃、汚れ落とし等)の費用は、標準管理規約(単棟型)によれば誰が負担するか。

正解: 2. 専用使用権を有する区分所有者

規約21条1項ただし書「バルコニー等の保存行為のうち、通常の使用に伴うものについては、専用使用権を有する者がその責任と負担においてこれを行わなければならない」。

Q38自作

次のア〜エの工事のうち、区分所有法上「管理」(出席した区分所有者及びその議決権の各過半数の決議で足りるもの)に該当する組合せはどれか。 ア 外壁の同一仕様での塗装工事(現状維持目的) イ エレベーターの新設 ウ 階段への手すり設置(バリアフリー化) エ 集会室を店舗に用途変更する工事

正解: 1. アのみ

ア=管理。イ=変更(4分の3)。ウ=変更の特例(3分の2)。エ=変更(4分の3)。

Q42自作

「共用部分の変更の決議要件は、規約によって2分の1以下まで引き下げることができる」は正しいか。

正解: 2. 誤り(×)

改正後の17条1項は「4分の3を下回る割合(2分の1を超える割合に限る)を規約で定めることができる」とするにとどまり、2分の1そのもの、あるいはそれ以下には引き下げられない。

Q47過去問 / 平成28年度 問35

管理者の専有部分等への立入りに関する次の記述のうち、標準管理規約の定めによれば、最も不適切なものはどれか。

正解: 4. 立入りをした者は、緊急性に基づかない立入りの場合には原状回復義務があるが、緊急性に基づく立入りの場合にはその義務はない。

1〜3は適切。4が最も不適切。原状回復義務は緊急性の有無にかかわらず生じる。

Q50自作

専用使用権があるバルコニーであれば、区分所有者は避難経路をふさぐ物を置いても構わない。

正解: 2. 誤り(×)

専用使用権は排他的に使用できる権利であって、通常の用法から外れる使用まで自由にできる権利ではない(規約13条)。

Q51過去問 / 令和元年度 問36

専有部分の用途に関する次の記述のうち、区分所有法の規定及び標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。

正解: 1. 居住用借家として使用することを可能とする場合においては、住宅専用である旨を規約に明記しておくだけでは足りない。

1が最も不適切。賃貸(居住用借家)としての使用は住宅としての使用の範囲内であり、「住宅専用」の明記だけで足りる。民泊を禁止する場合は別途その旨の明記が必要(2)。

Q60自作

住人から「防犯のためにエレベーターを新設してほしい」と要望があった。この工事に必要な決議要件はどれか。

正解: 3. 区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上。

エレベーターの新設は「形状又は効用の著しい変更」に当たる。区分所有法17条1項(改正後)の定足数+4分の3決議が必要。

Q1自作

次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、専有部分の範囲として適切なものはどれか。

正解: 3. 窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれない。

規約7条2項3号「窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする」。1は誤り(錠及び内部塗装部分のみが専有、2項2号)。2は誤り(躯体部分を除く部分、2項1号。躯体の中心線は壁心計算=持分の面積計算の話)。4は誤り(コメント7条関係④により雨戸・網戸も専有部分に含まれない扱い)。

Q5自作

給水管の共用部分と専有部分の区分について、標準管理規約(単棟型)によれば正しいものはどれか。

正解: 2. 給水管は、本管から各住戸メーターを含む部分までが共用部分であり、それより先の住戸内の枝管は専有部分である。

別表第2の2「給水管については、本管から各住戸メーターを含む部分」を共用部分とする。住戸内の枝管は規約7条3項により専有部分。

Q6自作

次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば正しいものはどれか。

正解: 2. 住戸内を通る給水管の枝管は専有部分であるが、規約に定めれば共用部分とすることもできる。

design.md §1-2「専有部分内の枝管は専有(規約で共用にできる)」。規約21条2項は共用部分と構造上一体の専有部分配管を一体管理できる仕組みを置く。

Q7自作

1階に面する専用庭や、最上階に付属する屋上テラスは、標準管理規約(単棟型)によれば、専有部分か、共用部分か。次のうち正しいものはどれか。

正解: 2. 共用部分であるが、規約14条・別表第4により専用使用権が設定される。

バルコニー、専用庭、屋上テラスはいずれも共用部分で、規約14条・別表第4により専用使用権が設定される。専用庭・屋上テラスは独立性を欠くため、規約共用部分(4条2項)とは別の位置づけ。

Q8過去問 / 平成30年度 問32

専用使用権の設定された1階に面する庭(以下「専用庭」)又はマンションの敷地上の駐車場に関する次の記述のうち、標準管理規約によれば、最も不適切なものはどれか。なお、駐車場は現在、区分所有者のみが駐車場使用契約により使用しているものとする。

正解: 3. 区分所有者が専有部分を譲渡した場合、譲受人は、前区分所有者が管理組合と締結した駐車場使用契約に基づいて、その契約期間中は当該駐車場を使用することができる。

規約15条3項により、専有部分の譲渡・貸与により駐車場使用契約は効力を失う。譲受人が契約期間中そのまま使えることはない。

Q10過去問 / 令和元年度 問29

次のア〜オのうち、標準管理規約(単棟型)の定めによれば、共用部分の範囲に属するものはいくつあるか。 ア インターネット通信設備 イ 雑排水管の配管継手 ウ 集合郵便受箱 エ トランクルーム オ 給湯器ボイラー

正解: 3. 四つ

ア・イ・ウ・エは別表第2の共用部分。オの給湯器ボイラーは、メーターボックスからの除外規定により専有部分。共用部分は四つ。

Q11過去問 / 平成29年度 問28

標準管理委託契約書の定めによれば、管理対象部分に関する次の記述のうち、不適切なものはいくつあるか。 ア エレベーターホールは、「専有部分に属さない建物の部分」に含まれる。 イ テレビ共同受信設備は、「専有部分に属さない建物の附属物」に含まれる。 ウ 専用庭は、「規約共用部分」に含まれる。 エ 管理事務室は、「附属施設」に含まれる。

正解: 2. 二つ

ア・イは適切。ウは不適切(専用庭は独立性を欠き規約共用部分の対象ではない)。エは不適切(管理事務室は別表第2関係②により規約共用部分であり、附属施設という別カテゴリではない)。不適切なのはウ・エの二つ。

Q12自作

廊下・階段室のように、構造上そもそも区分所有権の目的にならない共用部分を何と呼ぶか。

正解: 2. 法定共用部分

区分所有法4条1項。構造上・利用上の独立性を欠くため区分所有権の目的にならない部分=法定共用部分。

Q13自作

1階が店舗、2階以上が住居の複合マンションで、店舗専用のエレベーターがある場合、この店舗専用エレベーターの管理は誰が行うか。区分所有法によれば正しいものはどれか。

正解: 2. 全員の利害に関係するものでない限り、店舗の区分所有者のみで行う。

区分所有法16条。一部共用部分の管理は、区分所有者全員の利害に関係するものは全員で、その他はこれを共用すべき区分所有者のみで行う。

Q15自作

バルコニーに設置されたエアコンの室外機と、住戸内のインターホン親機について、標準管理規約(単棟型)の考え方によれば正しいものはどれか。

正解: 2. どちらも、専有部分の専用に供される設備として専有部分に扱われる(規約7条3項)。

規約7条3項+コメント7条関係⑤「設備機能に着目して決定する」。設置場所が共用部分(バルコニー)上でも、当該住戸専用の設備は専有部分。

Q16自作

「玄関扉は住戸の顔なので、扉全体(外側塗装を含む)が専有部分である」は、標準管理規約によれば正しいか。

正解: 2. 誤り(×)

規約7条2項2号は「錠及び内部塗装部分」のみを専有部分とする。扉本体・外側塗装は共用部分。

Q17自作

「窓ガラスは住戸の内側にあるものだから専有部分である」は、標準管理規約によれば正しいか。

正解: 2. 誤り(×)

規約7条2項3号「窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする」。位置ではなく「誰が変えると困るか」で線を引く。

Q19自作

区分所有者Aの専有部分の床面積(規約上の壁心計算)は60㎡、マンション全体の専有部分の床面積の合計は3,000㎡である。標準管理規約(単棟型)によれば、規約に別段の定めがない場合、Aの共用部分の共有持分割合はどれか。

正解: 1. 3,000分の60

区分所有法14条1項「各共有者の持分は、その有する専有部分の床面積の割合による」。60/3,000(=2%)が持分割合。

Q21自作

敷地利用権と専有部分の分離処分に関する次の記述のうち、区分所有法によれば正しいものはどれか。

正解: 1. 敷地利用権は、規約に別段の定めがない限り、専有部分と分離して処分することができない。

区分所有法22条1項(分離処分の禁止)、15条2項(共用部分の持分も同様)。

Q23自作

バルコニーの計画修繕(防水工事等)の費用は、標準管理規約(単棟型)によれば誰が負担するか。

正解: 1. 管理組合

規約21条1項本文。専用使用権者が負担するのは「通常の使用に伴う保存行為」だけで、計画修繕は原則どおり管理組合の負担。

Q25自作

駐車場使用料の値上げについて、標準管理規約(単棟型)によれば必要な手続はどれか。

正解: 2. 総会の決議による。

規約15条2項(駐車場使用料の変更は総会決議による)。

Q26自作

専用使用料(駐車場使用料等)は、標準管理規約(単棟型)によれば何に充当されるか。

正解: 2. 管理費に充てるほか、修繕積立金として積み立てる

規約29条「駐車場使用料その他の敷地及び共用部分等に係る使用料は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる」。

Q28自作

共用部分の蛍光灯の球切れを、集会の決議を経ずに区分所有者の一人が自費で交換した。区分所有法によれば、この行為は認められるか。

正解: 2. 認められる。保存行為は各共有者が単独ですることができる。

区分所有法18条1項ただし書「保存行為は、各共有者がすることができる」。

Q29自作

外壁のひび割れ補修工事(形状又は効用の著しい変更を伴わないもの)を行うには、区分所有法によれば集会でどのような決議が必要か。

正解: 2. 出席した区分所有者及びその議決権の各過半数

区分所有法18条1項本文+39条1項。著しい変更を伴わない=管理の範囲にとどまるため過半数で足りる。

Q30自作

共用部分につき損害保険契約を締結することは、区分所有法上どのような扱いか。

正解: 2. 管理に関する事項とみなされ、出席者の各過半数の決議で足りる。

区分所有法18条6項(改正前18条4項)「共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす」。

Q31自作

エレベーターの保守点検を委託している業者を、別の業者に変更することは、区分所有法上どの段階の行為に当たるか。

正解: 2. 管理(出席者の各過半数の決議)

業者の変更自体はエレベーターの形状・効用を変えるものではなく、通常の維持管理の範囲=管理。

Q32自作

防犯のためにエレベーターを新設する工事(共用部分の形状又は効用の著しい変更を伴う)を行うには、区分所有法上どのような決議が必要か。

正解: 1. 区分所有者の過半数の者であって議決権の過半数を有するものが出席し、出席した区分所有者及びその議決権の各4分の3以上

区分所有法17条1項(改正後)。定足数+出席者の各4分の3以上が必要。

Q33自作

階段への手すり設置など、高齢者・障害者のためのバリアフリー化を目的とする変更に必要な決議要件はどれか。

正解: 2. 出席した区分所有者及びその議決権の各3分の2以上(定足数は変更と同じ)

区分所有法17条5項(新設)。バリアフリー化のための変更は4分の3を3分の2に緩和。

Q34自作

改正後の区分所有法17条1項による集会の定足数として正しいものはどれか。

正解: 1. 区分所有者の過半数の者であって、議決権の過半数を有するものの出席

17条1項は改正で定足数を新設し、その上で出席者の各4分の3以上(バリアフリー等は各3分の2以上)の決議を要求する二段構え。

Q35過去問 / 令和5年度 問38

分譲業者が、区分所有者に対して専有部分・共用部分の共有持分・敷地の共有持分を分譲し、一部の区分所有者には駐車場の専用使用権も分譲した。この場合の専用使用権及び専用使用料に関する次の記述のうち、最高裁判所の判決によれば、適切なものの組合せはどれか。 ア 駐車場の専用使用権は、団体的規制に服すべき事項ではない。 イ 専用使用権者の承諾を得ないで使用料を増額することはできない。 ウ 「特別の影響を及ぼすべきとき」とは、受忍限度を超える不利益と認められる場合をいう。 エ 増額の必要性・合理性があり社会通念上相当な額であれば、専用使用権者は増額を受忍すべきである。

正解: 4. ウ・エ

ア・イは不適切(団体的規制に服する、承諾が必要なのは特別の影響がある場合に限る)。ウ・エが適切。

Q37自作

共用部分の変更が、特定の区分所有者の専有部分の使用に特別の影響を及ぼす場合、区分所有法によれば必要な手続はどれか。

正解: 1. その区分所有者の承諾を得なければならない。

区分所有法17条2項。

Q39自作

共用部分の変更が「形状又は効用の著しい変更を伴わない」ものであれば、たとえ多額の費用がかかっても「管理」(普通決議)として扱われる。

正解: 1. 正しい(○)

変更か管理かの区別は費用の多寡ではなく、形状又は効用の著しい変更の有無で判断する(17条1項)。

Q40自作

次の工事のうち、区分所有法上「変更」に該当するものはどれか。

正解: 1. 集会室を店舗用途に変更する工事

2・3・4はいずれも現状維持の範囲=管理。1は用途そのものを変えるため著しい変更に当たる。

Q41自作

「バリアフリー化のための変更は、通常の管理と同じ普通決議(出席者の各過半数)で足りる」は正しいか。

正解: 2. 誤り(×)

17条5項(新設)により、バリアフリー化のための変更は出席者の各3分の2以上が必要。普通決議ではない。

Q46自作

区分所有者が、共用部分に影響を与えるおそれのある専有部分の修繕工事を行おうとする場合、標準管理規約(単棟型)によれば、まず何をしなければならないか。

正解: 2. あらかじめ理事長に申請し、設計図・仕様書・工程表を添付する。

規約17条1項・2項。承認・不承認の決定は理事会の決議による(同3項)。

Q48自作

理事長が専有部分修繕の承認・不承認を判断するために必要な調査で専有部分に立ち入ろうとしたが、区分所有者が正当な理由なく拒否した。標準管理規約によればどうなるか。

正解: 2. 区分所有者は正当な理由なく立入りを拒否してはならず、拒否は規約違反となる。

規約17条5項「当該区分所有者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない」。

Q49自作

バルコニーに家庭用の物置を設置したいという相談に、規約上どう答えるべきか。

正解: 2. バルコニーは共用部分であり、避難経路の確保等の通常の用法に反するため、設置は原則として認められない。

規約13条「通常の用法に従って使用しなければならない」+コメント14条関係②。

Q52自作

標準管理規約(単棟型)第12条は用途について選択規定を置いている。専有部分を住宅宿泊事業(民泊)に使用することを禁止したい場合、どうすればよいか。

正解: 2. 民泊を禁止する場合は、その旨を規約に明記する必要がある(単に住宅専用と定めるだけでは足りない)。

民泊の可否は「住宅専用」規定とは別枠の選択規定であり、禁止する場合はその旨の明記が必要。

Q54自作

専有部分に係る配管の取替えを、共用部分の縦管と一体で管理組合が行うために必要な手続として正しい組合せはどれか。 ア 総会の決議 イ 長期修繕計画への記載 ウ 修繕積立金からの拠出について規約に規定する エ 理事長の一存の承認のみで足りる

正解: 1. ア・イ・ウ

規約21条2項+コメント21条関係⑦。3点セットがそろって初めて一体工事・積立金拠出が可能になる。

Q55自作

専有部分の配管の取替え費用は、原則として管理組合が修繕積立金から負担する。

正解: 2. 誤り(×)

コメント21条関係⑦により、原則は各区分所有者の実費負担。3点セットが整った場合に限り例外的に一体工事・積立金拠出が可能になる。

Q58自作

上階の区分所有者から「専有部分内の給水管(枝管)を、共用の立て管と一緒に更新したい」と相談があった。管理会社の担当者としてまず確認すべき3点セットの内容として正しいものはどれか。

正解: 1. ①総会の決議の見通し ②長期修繕計画に記載があるか ③積立金拠出を認める規約の規定があるか

規約21条2項+コメント21条関係⑦。3点セットの有無・見通しを確認するのが実務の第一歩。

Q61自作

エレベーター新設工事が、特定の1階住戸の専有部分の使用に特別の影響を及ぼす場合、Q60の決議に加えて必要な手続はどれか。

正解: 2. 当該区分所有者の承諾を得る。

区分所有法17条2項。変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼす場合は、その専有部分の所有者の承諾が別途必要。

令和4年度 問33公式過去問 / 標準管理規約

専有部分にある設備の管理に関し、理事長から次のア〜エの順で説明があった。標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。アそもそも、専有部分に係る配管の取替えに要する費用については、各区分所有者が実費に応じて負担するのが原則です。イただし、専有部分に係る配管のうち共用部分と構造上一体となった部分の管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、専有部分に係る配管を含めて管理組合が管理を行うことができます。ウその場合には、あらかじめ長期修繕計画において専有部分の配管の取替えについても記載することで、共用部分と一体的な専有部分の配管の取替工事も行うことができます。エそして、その工事費用を修繕積立金から拠出することについて規約に規定することで、修繕積立金を取り崩して専有部分の工事費用に充てることができます。

正解: 4. なし

専有部分に係る配管の取替え費用は各区分所有者が実費に応じて負担するのが原則だが(ア)、共用部分と構造上一体となった部分の管理を共用部分の管理と一体として行う必要があるときは、専有部分に係る配管を含めて管理組合が管理できる(イ、標準管理規約21条2項)。この場合、長期修繕計画への記載や、修繕積立金からの拠出を規約に規定することで、共用部分と一体的な専有部分の工事に修繕積立金を充てることも可能とされており(ウ・エ)、不適切なものは「なし」(正解)。

令和4年度 問39公式過去問 / 民法/区分所有法(判例)

次の記述のうち、判例によれば、適切なものはいくつあるか。ア区分所有者の団体のみが共用部分から生ずる利益を収取する旨を集会で決議し、又は規約で定めた場合には、各区分所有者は、その持分割合に相当する利益についての返還を請求することはできない。イ区分所有者の集会で複数の理事を選任し、理事長は理事会で理事の互選で選任する旨を規約で定めた場合には、理事の職は維持しつつ、理事長の職を解くことについて、理事会の決議で決することができる。ウ建物の建築に携わる設計者、施工者及び工事監理者は、建物の建築に当たり、契約関係にない居住者を含む建物利用者、隣人、通行人等に対する関係でも、当該建物の建物としての基本的な安全性が欠けることのないように配慮すべき注意義務を負う。エ管理組合の業務を分担することが一般的に困難な不在組合員に対し一定の金銭負担を求めることは、規約の変更に必要性及び合理性があり、不在組合員の受ける不利益の程度を比較衡量して一定の金銭負担に相当性のある場合には、受忍限度を超えるとまではいうことはできない。

正解: 4. 四つ

ア区分所有者団体のみが共用部分の収益を収取する旨を集会決議・規約で定めた場合、各区分所有者は持分割合に応じた利益の返還を請求できないとするのが判例の考え方。イ理事の互選で理事長を選任する規約のもとでは、理事の地位を維持したまま理事長の職のみを理事会決議で解くことができるとするのが判例。ウ設計者・施工者・工事監理者は契約関係にない居住者等に対しても建物の基本的な安全性を欠かないよう配慮すべき注意義務を負うとするのが判例。エ不在組合員への金銭負担を求める規約変更は、必要性・合理性と不利益との比較衡量により相当性があれば受忍限度を超えないとするのが判例。いずれも判例の趣旨に沿う記述で、適切なものは四つ(正解)。

補足: 個別判例の事件番号・年月日は一次情報で確認できておらず、判旨の要旨のみに基づく説明である。エの規約変更(31条)の決議要件は2026年4月1日施行の改正で総数ベースから出席者ベース(定足数+出席者の各4分の3以上)に変わっているが、本問は判例の判断枠組み(必要性・合理性・受忍限度)自体を問うもので、決議要件の母数は論点ではない。

令和5年度 問10公式過去問 / 標準管理規約

次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものはいくつあるか。ア敷地及び共用部分等の一部に広告塔や看板等を第三者に設置させる場合は、総会の決議を経なければならない。イ管理組合は、駐車場区画の位置等による利便性・機能性の差異や、特定の位置の駐車場区画を希望する者がいる等の状況に応じて、駐車場使用料について柔軟な料金設定を行うことも考えられる。ウ管理組合は、町内会等との渉外業務に要する費用に管理費を充当することができる。エ管理組合は、共用部分と構造上一体となった専有部分の配管の清掃等に要する費用については、「共用設備の保守維持費」として管理費を充当することができる。

正解: 4. 四つ

広告塔等の第三者設置は総会決議事項(ア)、駐車場使用料は位置等に応じ柔軟な料金設定が考えられる(イ)、町内会等との渉外業務費用への管理費充当は可能(ウ)、共用部分と構造上一体の専有部分配管の清掃等費用は「共用設備の保守維持費」として管理費充当が可能(エ)。いずれも標準管理規約及びコメントの内容として適切。

令和5年度 問28公式過去問 / 標準管理規約

専有部分の占有者等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も適切なものはどれか。

正解: 1. 総会の議題が専有部分でのペットの飼育を禁止にする件であったため、同居しているペットの飼い主である甥を代理人として議決権を行使させた。

議決権行使の代理人資格は配偶者・一親等の親族・同居の親族等に限定されるが、同居しているペットの飼い主である甥は「同居親族」に該当し得るため代理人として議決権を行使させることができる。管理費等相当額を家賃に含める賃借人であっても管理費等に関する利害関係人として帳簿閲覧請求は可能であり、水漏れ事故時の理事長の立入り請求を賃借人が拒むことは正当理由なくできない点で他の選択肢は不適切。

令和5年度 問36公式過去問 / 標準管理規約

専有部分及び共用部分の工事等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も適切なものはどれか。

正解: 4. 共用部分のうち各住戸に付属する玄関扉の改良工事で住宅の性能向上に資するものについて、計画修繕としてこれを速やかに実施できる場合には、管理組合がその責任と負担において実施するものとする。

専有部分の修繕等の申請に対する承認は理事長単独の判断ではなく理事会の決議による(選択肢1誤り)。専用使用部分である窓ガラスが区分所有者の過失で破損した場合は原則その区分所有者の負担で修繕する(選択肢2誤り)。緊急を要し理事長の事前承認を得られなかった保存行為でも、事後速やかな報告により足り、費用を当該区分所有者が当然に負担するわけではない(選択肢3誤り)。住宅性能の向上に資する玄関扉等の改良工事を計画修繕として速やかに実施できる場合は、管理組合がその責任と負担において実施するものとされる(選択肢4適切)。

令和5年度 問38公式過去問 / 民法(判例)

マンションの分譲業者が、区分所有者に対して、建物の専有部分の区分所有権、共用部分の共有持分及び敷地の共有持分を分譲したが、一部の区分所有者に対しては、それらとともに敷地の駐車場の専用使用権を分譲した。この場合において専用使用権及び専用使用料に関する次の記述のうち、最高裁判所の判決によれば、適切なものの組合せはどれか。ア駐車場の専用使用権は、区分所有者全員の共有に属するマンション敷地の使用に関する事項ではなく、専用使用権を有する区分所有者のみに関する事項であるから、区分所有者全員の規約及び集会決議による団体的規制に服すべき事項ではない。イ規約の設定、変更等をもって、一部の区分所有者の権利を変更するときには、その承諾を得なければならないから、当該駐車場の専用使用権者の承諾を得ないで当該駐車場の使用料を増額することはできない。ウ規約の設定、変更等をもって、一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときには、その承諾を得なければならないが、ここでの「特別の影響を及ぼすべきとき」とは、一部の区分所有者の受ける不利益がその区分所有者の受忍限度を超えると認められる場合をいう。エ規約の設定、変更等をもって、増額された駐車場の使用料が、増額の必要性及び合理性が認められ、かつ、当該区分所有関係において社会通念上相当な額であると認められる場合には、専用使用権者は、当該駐車場の使用料の増額を受忍すべきである。

正解: 4. ウ・エ

最高裁判例により、専用使用権も区分所有者全員の規約・集会決議による団体的規制に服する事項であり(ア誤り、専用使用権者の承諾なしに増額できない場合があるとする記述(イ)は「特別の影響」に至らない限り承諾は不要とされ誤り)、規約変更等が一部の区分所有者の権利に「特別の影響」を及ぼすときの意味は受忍限度を超える不利益を指し(ウ正しい)、増額に必要性・合理性があり社会通念上相当な額であれば専用使用権者はこれを受忍すべきとされる(エ正しい)。

令和6年度 問27公式過去問 / 区分所有法

マンションの共用部分に関する次の記述のうち、区分所有法によれば、不適切なものはいくつあるか。ただし、規約に別段の定めはないものとする。アマンションの専有部分を集会室とするために、規約でこれを共用部分とすることができる。イ一部共用部分の管理は、区分所有者全員の利害に関係するものであっても、これを共用すべき区分所有者のみで行う。ウ管理者が選任されている場合、共用部分の保存行為は、管理者を通じて行わなければならない。エ共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなされる。

正解: 2. 二つ

正解は2(不適切なものは二つ=イ・ウ)。区分所有法16条により、一部共用部分の管理のうち区分所有者全員の利害に関係するものは区分所有者全員で行うものとされており、イの「共用すべき区分所有者のみで行う」は誤り。同法18条1項ただし書により、共用部分の保存行為は各共有者が単独ですることができ、管理者を通す必要はないため、ウは誤り。アは規約により専有部分を共用部分とできる旨(4条2項)で正しく、エは共用部分の損害保険契約が共用部分の管理に関する事項とみなされる旨(18条4項)で正しい。

令和6年度 問35公式過去問 / 標準管理規約

マンションの専有部分又は共用部分の区分に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものの組合せはどれか。アマンション内の雑排水管については、その管の敷設されている位置にかかわらず、一律に共用部分に分類される。イ住戸内の壁紙は区分所有者が自ら張り替えられるが、住戸間の界壁のコンクリート躯体部分については、区分所有者が自ら加工を施すことはできない。ウ住戸に接するバルコニーは共用部分に当たるが、住戸の専有部分と一体として取り扱うことが妥当であるため、接する住戸の区分所有者に専用使用権が認められる。

正解: 3. イ・ウ

正解は3(イ・ウが適切な組合せ)。標準管理規約7条により、住戸内の壁紙等の内装は専有部分として区分所有者が自ら張り替えられるが、住戸間の界壁のコンクリート躯体部分は共用部分であり区分所有者が自ら加工することはできない(イは正しい)。バルコニーは共用部分であるが、接する住戸の区分所有者に専用使用権が認められる(14条・別表第4、ウは正しい)。標準管理規約別表第2では配管はその敷設位置により共用部分・専有部分が区分されるため、雑排水管が「一律に共用部分」とするアは誤り。

令和6年度 問38公式過去問 / 区分所有法/判例

マンションに関する次の記述のうち、最高裁判所の判決によれば、適切なものはいくつあるか。ア管理人室と管理事務室が一体として利用することが予定され両室を機能的に分離することができない場合には、管理人室には構造上の独立性があるとしても利用上の独立性はないというべきであるから、管理人室は、区分所有権の目的とはならない。イ各住戸(専有部分)からの専用排水管(枝管)は、その構造や設置場所いかんにかかわらず、専有部分に属しない建物の附属物であるから、同排水管に起因する水漏れ事故による損害の賠償は、管理組合がその責任を負う。ウ管理組合法人の規約において、理事に事故があり、理事会に出席できないときは、その配偶者又は一親等内の親族に限り、これを代理出席させることができる旨を定めることは認められず、当該規約は無効である。エ管理者が共用部分の管理を行い、特定の区分所有者に当該共用部分を使用させることができる旨の規約の定めがある場合においても、各区分所有者は、当該特定の区分所有者に対し、共用部分の自己の持分割合相当額につき不当利得返還請求権を行使することができる。

正解: 1. 一つ

正解は1(適切なものは一つ=ア)。管理人室が管理事務室と一体として利用され機能的に分離できない場合、構造上の独立性があっても利用上の独立性を欠くため区分所有権の目的とならないというアの記述は、区分所有権の目的となるための構造上・利用上の独立性という一般的な考え方に沿うと考えられる。イ(専用排水管に起因する水漏れは常に管理組合が責任を負う)、ウ(理事の配偶者・一親等親族に限った理事会代理出席を定める規約は無効)、エ(共用部分を使用する特定の区分所有者に対し各区分所有者が個別に不当利得返還請求権を行使できる)は、いずれも実際の裁判例の考え方とは異なる(専用排水管の共用部分該当性は構造・設置場所により個別判断される、理事会代理出席規定は有効とされ得る、不当利得返還請求権は個々の区分所有者ではなく管理組合に帰属するなど)と考えられる。

補足: 本問は最高裁判例の内容を問う設問であり、各判例の詳細(事件番号・判示内容)を一次情報(裁判所ウェブサイト等)で個別に確認できていないため、確信度は高くない。

令和7年度 問25公式過去問 / 区分所有法

区分所有法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

正解: 4. 敷地利用権とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利のことを指し、所有権、地上権、賃借権のほか使用借権の場合も含まれる。

敷地利用権とは専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利をいい、所有権・地上権・賃借権のほか使用借権も理論上含まれる(区分所有法2条6項)。区分所有の形態自体は区分所有法制定前から存在した慣行を法制化したものであり(①誤り)、駐車場等の用途でも構造上・利用上の独立性があれば区分所有権の対象となり得(②誤り)、区分所有法3条の団体は敷地の権利形態を問わず構成される(③誤り)。

令和7年度 問26公式過去問 / 区分所有法

次に掲げるもののうち、区分所有法及び判例によれば、法定共用部分はいくつあるか。ア区分所有建物の一住戸を区分所有者全員で使用する集会室イ区分所有建物の管理員が共用部分である管理事務室と一体として利用するための管理員休憩室ウ区分所有建物が建っている敷地エ水道本管から専有部分のメーターまでの水道管

正解: 2. 二つ

法定共用部分は、構造上・機能上区分所有者全員の共用に供されるものとして法律上当然に共用部分となる部分をいう。管理事務室と一体的に利用される管理員休憩室(イ)、本管から各住戸メーターまでの共用給水管(エ)は法定共用部分と解される。一住戸全体を利用する集会室(ア)は規約共用部分によるべきものであり、敷地(ウ)はそもそも区分所有法上の「共用部分」には当たらないため、法定共用部分は二つ。

補足: アの集会室(一住戸全体を集会室として使う場合)が規約共用部分とみなされるか法定共用部分とみなされるかは、明文の一次情報で確証を得られなかったため、確定的判断は避けた。

令和7年度 問32公式過去問 / 標準管理規約

窓ガラスに関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も適切なものはどれか。

正解: 4. 専有部分である住戸に付属する窓ガラスが台風等で割れて当該住戸に雨が吹き込んでしまう状況となった場合、当該住戸の区分所有者自身の判断で、同様の仕様の窓ガラスに張り替えを行う。

台風等の災害により専有部分に雨が吹き込むなど緊急を要する場合には、区分所有者は理事長の承認を待たず自らの判断で従前と同様の仕様の窓ガラスへの張替え等の応急措置を行うことができるとされる(17条コメントの緊急時の考え方)。複層ガラスへの交換のような性能向上を伴う改良工事は、計画修繕として管理組合が実施することが想定されており、区分所有者の責任と負担で行うものではない。

令和7年度 問33公式過去問 / 標準管理規約

標準管理規約(単棟型)によれば、駐車場の使用に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

正解: 4. 管理組合は、管理費が不足した場合、駐車場使用料の値上げをして、駐車場の管理に要する費用に充てるほか、その余剰分を管理費に充当することができる。

駐車場使用料は、まず駐車場の管理に要する費用に充当し、余剰は修繕積立金として積み立てるのが原則であり(標準管理規約29条)、その余剰分を管理費に充当できるとする④は誤り。

令和7年度 問35公式過去問 / 標準管理規約

専有部分の修繕等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。ア共用部分又は他の専有部分に影響を与えるおそれがない修繕等を行う場合には、工事業者の出入りがあるとしても、あらかじめ、その旨を理事長に届け出る必要はない。イ理事長又はその指定を受けた者は、修繕等の承認又は不承認の判断に必要な範囲内において、修繕等の箇所に立ち入り、必要な調査を行うことができる。この場合において、当該区分所有者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。ウ修繕等のうち、フローリング工事の場合には、専門家への確認が必要であり、その調査等に特別な費用がかかる場合には、当該区分所有者に負担させることができる。エ理事長の承認を受けた修繕等の工事の場合、その工事後に、当該工事により共用部分又は他の専有部分に影響が生じたときは、当該区分所有者と管理組合が共同して責任を負う。

正解: 2. 二つ

共用部分等に影響を与えるおそれがない修繕等であっても、工事業者の出入り等共同生活に影響を及ぼす場合はあらかじめ理事長への届出が必要とされ(アは誤り)、理事長の承認を受けた修繕工事後に共用部分等に不具合が生じた場合の責任は、原則として当該工事を発注した区分所有者が負い、管理組合との共同責任にはならない(エは誤り)。立入り調査の受忍義務(イ)、専門家確認費用の当該区分所有者負担(ウ)は適切であり、不適切なのはア・エの二つ。

令和7年度 問38公式過去問 / 区分所有法

マンションに関する次の記述のうち、区分所有法及び最高裁判所の判決によれば、最も不適切なものはどれか。

正解: 1. マンション分譲業者Aが、一部の区分所有者に対し敷地に係る駐車場専用使用権を分譲した場合、管理組合の管理者である理事長Bは、Aに対し、当該駐車場専用使用権の対価が当該管理組合に帰属することを主張することができる。

分譲会社が分譲時に一部の区分所有者へ設定した駐車場専用使用権の対価の帰属について、これを当然に管理組合に帰属するものとして理事長が主張できるとまでは判例上認められていないと考えられ、①が最も不適切。バルコニーの独立室化工事に対する撤去請求(②)、リゾートマンションのスポーツ施設引渡遅延による契約全部解除(③)、区分所有法3条の団体と自治会の任意加入性との対比(④)はいずれも判例・条文の一般的理解に沿う。

補足: ①の判例の当てはめ(対価の帰属主体)は事案の具体的経緯によって結論が左右され得る論点であり、断定を避けた。