会計
27分11秒この話の舞台
3月末決算、4月の未収、保険料の按分、什器の購入
ひだまり船橋マンション(分譲マンション)|船橋市、駅徒歩12分|築45年(旧耐震)・RC造6階建て・24戸
到達目標と条件
目標1収支報告書と貸借対照表が何を表し、どこがつながっているかを言える。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 収支報告書 | 4月1日〜翌年3月31日の1年間 | |
| 貸借対照表 | 3月31日時点の資産・負債 | |
| 資産科目 | 現金預金・未収入金・前払金・什器備品 | |
| 負債科目 | 未払金・前受金・預り金 | |
| 接点 | 当期収支差額が次期繰越金になる | |
| 決算案作成 | 管理会社の基幹事務 | 標準委託契約書別表1 |
| 承認手順 | 監事監査→理事長が通常総会へ | 規約41条・59条 |
ひっかけ: 「正味財産」は貸借対照表では次期繰越金と呼ぶ
くわしく(9項目)
- 収支報告書は、会計年度(4月1日〜翌年3月31日)1年間の収入・支出・当期収支差額を表す
- 貸借対照表は、決算日(3月31日)時点の資産・負債・次期繰越金(正味財産)を表す
- 資産の部に来る科目は現金預金・未収入金・前払金・什器及び備品
- 負債・繰越金の部に来る科目は未払金・前受金・預り金
- 資産の部合計=負債・繰越金の部合計(左右が必ず一致する)
- 収支報告書の当期収支差額が、前期繰越金に加減されて貸借対照表の次期繰越金になる(2枚の接点)
- 決算案(収支報告書・貸借対照表の素案)を作るのは管理会社の基幹事務(標準管理委託契約書別表第1)
- 決算案は監事の会計監査(規約41条1項)を経て、理事長が通常総会に報告し承認を得る(規約59条)
- ひっかけ: 「正味財産」は本試験の貸借対照表の様式では次期繰越金と表記される(規約・委託契約書のどちらにも「正味財産」は登場しない)
目標2発生主義の4つの型(未収金・前受金・未払金・前払金)の仕訳を、月をまたぐ例で書ける。
| 型 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 未収金 | 当月収入だが未入金→資産計上 | |
| 前受金 | 翌月以降の収入を当月入金→負債計上 | |
| 未払金 | 当月費用だが未払い→負債計上 | |
| 前払金 | 翌期費用を当月払い→資産、月割り按分 | |
| 覚え方 | 「前」=先に動いた/「未」=まだ動かず | |
| 判定手順 | 前月→解消/当月→計上/翌月→前受・前払 | |
| 敷金 | 収入でなく預り金(負債) |
ひっかけ: 毎月次でも発生主義で計上、現金主義は誤り
くわしく(10項目)
- 未収金: 当月の収入だが未入金 → 当月は借方未収入金(資産)/貸方 収入、翌月入金で借方 現金預金/貸方 未収入金
- 前受金: 翌月以降の収入が当月に入金 → 当月は借方 現金預金/貸方前受金(負債)、翌月に借方 前受金/貸方 収入
- 未払金: 当月の費用だが未払い → 当月は借方 費用/貸方未払金(負債)、翌月支払いで借方 未払金/貸方 現金預金
- 前払金: 翌期の費用を当月に支払い → 当月は借方前払金(資産)/貸方 現金預金、翌月以降に借方 費用/貸方 前払金。期間で決まるものは月割りで按分
- 覚え方: 「前」がつく=お金が先に動いた(前受・前払)/「未」がつく=お金がまだ動いていない(未収・未払)
- 判定の手順: ①その月より前の分→未収金・未払金の解消、②その月の分→収入・費用、③その月より後の分→前受金・前払金
- 敷金は収入ではなく預り金(負債)。駐車場使用料の敷金などが典型例
- 什器備品(防犯カメラ等)の購入は資産計上。消耗品は購入時に費用
- 発注しただけでは仕訳をしない(完成・引渡し・検収など、役務・目的物の提供を受けた時点で計上)
- ひっかけ: 入金・支払いの月に全額を計上する現金主義の誤り(管理組合の会計は毎月次においても発生主義)
目標3管理費会計と修繕積立金会計を分ける理由と、予算の役割を言える。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 区分経理 | 管理費会計と積立金会計は区分して経理 | 規約28条4項 |
| 取崩し | 計画修繕等に限る | 規約28条1項 |
| 議決 | 総会の普通決議で決定 | 規約48条10号 |
| 理事会例外 | 災害等の応急修繕は理事会決議で可 | 規約54条2項 |
| 余剰金 | 翌年度の管理費に充当(積立金へは不可) | 規約61条1項 |
| 予算承認 | 通常総会で承認、2か月以内に招集 | 規約58条・42条 |
ひっかけ: 予算は前年度末でなく期首の通常総会で承認
くわしく(11項目)
- 管理費会計(日常の支出)と修繕積立金会計(将来の修繕)は、規約28条4項により区分して経理しなければならない
- 修繕積立金は28条1項各号(計画修繕・不測の事故による修繕・共用部分等の変更改良・調査・運用・その他)に限り取崩し可能
- 積立金の取崩し・借入れは規約48条10号により総会の議決事項(原則普通決議。47条3項・4項の特別多数決議の列挙に48条10号は含まれない)
- 例外: 災害等で総会開催が困難な応急的な修繕工事は、規約54条2項により理事会の決議で借入れ・取崩し可
- 駐車場使用料等は規約29条により修繕積立金として積み立てる
- 管理費に余剰が生じた場合は規約61条1項により翌年度の管理費に充当する(積立金に回すのは誤り)
- 予算は理事長が通常総会に提出し承認を得る(規約58条1項)。通常総会は規約42条3項により新会計年度開始後2か月以内に招集される
- 承認前でも、経常的でやむを得ない支出等は規約58条3項により理事会の承認で支出でき、後で当該予算による支出とみなす(58条4項)
- 予算の変更は58条2項により臨時総会で承認する
- 標準管理委託契約書9条(緊急時業務): 管理会社は承認を待てない緊急事態(地震・漏水等)に承認なく実施し、事後に書面で通知する
- ひっかけ: 「予算は前年度末の総会で承認」は誤り。承認は期首の通常総会(年度前に作るのは管理会社による予算案の素案のみ)
覚える数字と条文
| 数字・条文 | 内容 |
|---|---|
| 4つの型: 未収金・前払金=あとでもらえる権利(資産)。未払金・前受金=あとで払う・返す義務(負債)。 | |
| 仕訳のきほん③: 左右の合計は必ず一致。例: 管理費300万円入金→左 普通預金300万/右 管理費収入300万。清掃代5万円支払→左 清掃費5万/右 普通預金5万。 | |
| 仕訳のきほん②: 科目は資産・負債・正味財産・収入・費用の5つ。資産と費用の増加は左、負債と収入の増加は右。減ったら反対側。 | |
| 仕訳のきほん①: 左が借方(かりかた・「り」は左にはらう)、右が貸方(かしかた・「し」は右にはらう)。 | |
| 会計年度: 4月1日〜翌年3月31日 | |
| 通常総会の招集期限: 新会計年度開始後2か月以内(規約42条3項) | |
| 規約28条1項: 修繕積立金の取崩し事由(限定列挙6号) | |
| 規約28条3項: 借入れの償還に修繕積立金を充当できる | |
| 規約28条4項: 管理費と修繕積立金の区分経理 | |
| 規約29条: 駐車場使用料等は修繕積立金として積み立てる | |
| 規約41条1項: 監事の会計監査・総会報告 | |
| 規約48条10号: 積立金の取崩し・借入れは総会の議決事項 | |
| 規約54条1項15号・2項: 災害時の応急修繕は理事会決議で借入れ・取崩し可 | |
| 規約58条1項〜4項: 予算の提出・承認(通常総会)・変更(臨時総会)・承認前支出(理事会承認) | |
| 規約59条: 決算案は監事監査を経て通常総会で承認 | |
| 規約61条1項: 管理費の余剰は翌年度の管理費に充当 | |
| 標準管理委託契約書9条: 緊急時業務(承認なしで実施し事後に書面通知) | |
| 標準管理委託契約書別表第1: 収支予算案・収支決算案の素案作成は管理会社の基幹事務 | |
| 未収入金・前払金=資産/未払金・前受金・預り金=負債 | |
| 資産の部合計=負債・繰越金の部合計(次期繰越金=正味財産) | |
| マンション管理業者の帳簿保存期間: 5年 |
実務の流れ→ 横にスクロール
ひっかけ 8件
- 現金主義で答える(入金・支払いの月にそのまま計上する)→ 誤り。発生主義でいつの分かを決める
- 「予算は前年度末の総会で承認」→ 誤り。正しくは期首の通常総会(規約58条1項・42条3項)。前年度末にあるのは管理会社による予算案の素案づくりだけ
- 管理費の余剰を修繕積立金に充当する→ 誤り。規約61条1項により翌年度の管理費に充当する
- 敷金を収入として計上する→ 誤り。返還義務のある預り金(負債)
- 発注しただけで仕訳をする→ 誤り。完成・引渡し等、役務や目的物の提供を受けた時点まで計上しない
- 未収入金の回収分を当月の収入に含めてしまう→ 誤り。回収分はすでに計上済みの収入なので、当月の収入には含めない
- 理事会だけで修繕積立金を取り崩せると考える→ 原則誤り。総会決議が必要(例外は規約54条2項の災害時応急修繕のみ)
- 「正味財産」という科目名がそのまま試験に出ると思い込む→ 試験の貸借対照表の様式は「次期繰越金」
到達目標(教科書)
目標1収支報告書と貸借対照表が何を表し、どこがつながっているかを言える。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 収支報告書 | 4月1日〜翌年3月31日の1年間 | |
| 貸借対照表 | 3月31日時点の資産・負債 | |
| 資産科目 | 現金預金・未収入金・前払金・什器備品 | |
| 負債科目 | 未払金・前受金・預り金 | |
| 接点 | 当期収支差額が次期繰越金になる | |
| 決算案作成 | 管理会社の基幹事務 | 標準委託契約書別表1 |
| 承認手順 | 監事監査→理事長が通常総会へ | 規約41条・59条 |
ひっかけ: 「正味財産」は貸借対照表では次期繰越金と呼ぶ
- 収支報告書は、会計年度(4月1日〜翌年3月31日)1年間の収入・支出・当期収支差額を表す
- 貸借対照表は、決算日(3月31日)時点の資産・負債・次期繰越金(正味財産)を表す
- 資産の部に来る科目は現金預金・未収入金・前払金・什器及び備品
- 負債・繰越金の部に来る科目は未払金・前受金・預り金
- 資産の部合計=負債・繰越金の部合計(左右が必ず一致する)
- 収支報告書の当期収支差額が、前期繰越金に加減されて貸借対照表の次期繰越金になる(2枚の接点)
- 決算案(収支報告書・貸借対照表の素案)を作るのは管理会社の基幹事務(標準管理委託契約書別表第1)
- 決算案は監事の会計監査(規約41条1項)を経て、理事長が通常総会に報告し承認を得る(規約59条)
- ひっかけ: 「正味財産」は本試験の貸借対照表の様式では次期繰越金と表記される(規約・委託契約書のどちらにも「正味財産」は登場しない)
目標2発生主義の4つの型(未収金・前受金・未払金・前払金)の仕訳を、月をまたぐ例で書ける。
| 型 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 未収金 | 当月収入だが未入金→資産計上 | |
| 前受金 | 翌月以降の収入を当月入金→負債計上 | |
| 未払金 | 当月費用だが未払い→負債計上 | |
| 前払金 | 翌期費用を当月払い→資産、月割り按分 | |
| 覚え方 | 「前」=先に動いた/「未」=まだ動かず | |
| 判定手順 | 前月→解消/当月→計上/翌月→前受・前払 | |
| 敷金 | 収入でなく預り金(負債) |
ひっかけ: 毎月次でも発生主義で計上、現金主義は誤り
- 未収金: 当月の収入だが未入金 → 当月は借方未収入金(資産)/貸方 収入、翌月入金で借方 現金預金/貸方 未収入金
- 前受金: 翌月以降の収入が当月に入金 → 当月は借方 現金預金/貸方前受金(負債)、翌月に借方 前受金/貸方 収入
- 未払金: 当月の費用だが未払い → 当月は借方 費用/貸方未払金(負債)、翌月支払いで借方 未払金/貸方 現金預金
- 前払金: 翌期の費用を当月に支払い → 当月は借方前払金(資産)/貸方 現金預金、翌月以降に借方 費用/貸方 前払金。期間で決まるものは月割りで按分
- 覚え方: 「前」がつく=お金が先に動いた(前受・前払)/「未」がつく=お金がまだ動いていない(未収・未払)
- 判定の手順: ①その月より前の分→未収金・未払金の解消、②その月の分→収入・費用、③その月より後の分→前受金・前払金
- 敷金は収入ではなく預り金(負債)。駐車場使用料の敷金などが典型例
- 什器備品(防犯カメラ等)の購入は資産計上。消耗品は購入時に費用
- 発注しただけでは仕訳をしない(完成・引渡し・検収など、役務・目的物の提供を受けた時点で計上)
- ひっかけ: 入金・支払いの月に全額を計上する現金主義の誤り(管理組合の会計は毎月次においても発生主義)
目標3管理費会計と修繕積立金会計を分ける理由と、予算の役割を言える。
| 項目 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 区分経理 | 管理費会計と積立金会計は区分して経理 | 規約28条4項 |
| 取崩し | 計画修繕等に限る | 規約28条1項 |
| 議決 | 総会の普通決議で決定 | 規約48条10号 |
| 理事会例外 | 災害等の応急修繕は理事会決議で可 | 規約54条2項 |
| 余剰金 | 翌年度の管理費に充当(積立金へは不可) | 規約61条1項 |
| 予算承認 | 通常総会で承認、2か月以内に招集 | 規約58条・42条 |
ひっかけ: 予算は前年度末でなく期首の通常総会で承認
- 管理費会計(日常の支出)と修繕積立金会計(将来の修繕)は、規約28条4項により区分して経理しなければならない
- 修繕積立金は28条1項各号(計画修繕・不測の事故による修繕・共用部分等の変更改良・調査・運用・その他)に限り取崩し可能
- 積立金の取崩し・借入れは規約48条10号により総会の議決事項(原則普通決議。47条3項・4項の特別多数決議の列挙に48条10号は含まれない)
- 例外: 災害等で総会開催が困難な応急的な修繕工事は、規約54条2項により理事会の決議で借入れ・取崩し可
- 駐車場使用料等は規約29条により修繕積立金として積み立てる
- 管理費に余剰が生じた場合は規約61条1項により翌年度の管理費に充当する(積立金に回すのは誤り)
- 予算は理事長が通常総会に提出し承認を得る(規約58条1項)。通常総会は規約42条3項により新会計年度開始後2か月以内に招集される
- 承認前でも、経常的でやむを得ない支出等は規約58条3項により理事会の承認で支出でき、後で当該予算による支出とみなす(58条4項)
- 予算の変更は58条2項により臨時総会で承認する
- 標準管理委託契約書9条(緊急時業務): 管理会社は承認を待てない緊急事態(地震・漏水等)に承認なく実施し、事後に書面で通知する
- ひっかけ: 「予算は前年度末の総会で承認」は誤り。承認は期首の通常総会(年度前に作るのは管理会社による予算案の素案のみ)
甲管理組合における以下の活動に関し、令和6年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。なお、積立保険料は、満期返戻金付きとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動甲管理組合は、保険期間を5年、保険料支払方法を年払いとする「修繕積立保険」に加入しており、令和6年3月1日に令和6年3月1日から令和7年2月末までの期間1年分の保険料1,440,000円を普通預金口座から支払った。なお、当該保険料の明細は、以下のとおりである。①危険保険料720,000円②積立保険料720,000円修繕積立保険料合計1,440,000円(単位:円)
正解: 4. 借方 支払保険料60,000・前払保険料660,000・保険積立金720,000/貸方 普通預金1,440,000
- ① × 危険保険料720,000円を按分せず全額3月の費用にしている。
- ② × 危険保険料まで含め全額を資産(保険積立金)としており、費用計上がない。
- ③ × 危険保険料は720,000÷12=60,000円のみ3月分。720,000円全額を費用にしている。
- ④ ○ 危険保険料60,000円を費用、残660,000円を前払保険料、積立保険料720,000円を保険積立金とする。
- 引っかけ: 数字のずらし(12か月按分の有無)。
- まとめ: 危険保険料は月割りで費用化、積立保険料(満期返戻金付き)は資産。
以下の表アは、甲管理組合の令和6年3月末日の決算において作成された一般(管理費)会計に係る未完成の貸借対照表(勘定式)である。表アを完成させるために、表ア中の(A)から(D)までに入る科目の組合せとして最も適切なものは、表イの1から4までのうちどれか。一般(管理費)会計貸借対照表令和6年3月31日現在表ア(単位:円)資産の部負債・繰越金の部科目金額科目金額現金預金300,000預り金100,000(A)100,000(C)300,000(B)200,000(D)100,000什器及び備品400,000次期繰越金500,000資産の部合計1,000,000負債・繰越金の部合計1,000,表イ資産の部負債・繰越金の部(A)(B)(C)(D)
正解: 4. (A)未収入金/(B)前払金/(C)未払金/(D)前受金
- ① × (A)未払金・(B)前受金はいずれも負債の科目。資産の部の(A)(B)には入らない。
- ② × (A)未収入金・(B)前受金は資産と負債が混在。(B)前受金は負債で資産の部に置けない。
- ③ × (A)未払金は負債科目。資産の部の(A)には入らない。(D)前受金は負債で整合。
- ④ ○ (A)未収入金・(B)前払金は資産、(C)未払金・(D)前受金は負債で部と一致。
- 引っかけ: 資産科目と負債科目の入れ替え(未収入金↔未払金、前払金↔前受金)。
- まとめ: 資産=未収入金・前払金、負債=未払金・前受金。金額も左右1,000,000円で一致。
会計等に関する理事長の次の説明のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。ア大規模修繕工事に必要な費用の借入は、総会の普通決議により行うことができますし、その償還は、積み立てられた修繕積立金を充てることができます。イ管理費に余剰が生じた場合には、その余剰は修繕積立金に充当します。ウ修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければなりません。エ駐車場使用料を管理費及び修繕積立金とは区分して経理をするためには、管理規約の改正が必要です。
正解: 1. 一つ
- ア ○ 規約48条10号は借入れ・取崩しを総会決議事項とし、規約28条3項は積立金での償還を認める。
- イ × 規約61条1項「余剰は翌年度の管理費に充当する」が正しい。修繕積立金への充当は誤り。
- ウ ○ 規約28条4項「修繕積立金は管理費と区分して経理しなければならない」そのもの。
- エ ○ 規約29条は使用料を積立金として積み立てると定め、異なる区分経理には規約改正が必要。 ※『規約改正が必要』は規約コメント29条関係の機械式駐車場の例外を踏まえた原則なので正しい
- 条文: 標準管理規約48条「次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない…十 規約第28条第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し」
- 条文: 標準管理規約28条3項「管理組合は、第1項各号の経費に充てるため借入れをしたときは、修繕積立金をもってその償還に充てることができる」
- 条文: 標準管理規約61条1項「収支決算の結果、管理費に余剰を生じた場合には、その余剰は翌年度における管理費に充当する」
- 条文: 標準管理規約28条4項「修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない」
- 条文: 標準管理規約29条「駐車場使用料その他の敷地及び共用部分等に係る使用料…は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる」
- 条文: 標準管理規約コメント29条関係「機械式駐車場を有する場合は、その維持及び修繕に多額の費用を要することから、管理費及び修繕積立金とは区分して経理することもできる」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(余剰の充当先=管理費↔修繕積立金)。
- まとめ: 不適切はイの一つ→選択肢①「一つ」。
マンション標準管理委託契約書によれば、管理会社は毎月何を組合に交付しなければならないか。
正解: 1. 毎月末日までに前月の会計の収支状況に関する書面
- ① ○ 標準管理委託契約書第10条2項・別表第1により、毎月末日までに前月の収支状況の書面を交付する。
- ② × 「3か月ごと」ではなく、契約書は「毎月末日までに」と定めている。
- ③ × 年1回の報告(標準管理委託契約書第10条1項)とは別に、毎月の収支状況の書面交付義務がある。
- ④ × 標準管理委託契約書第10条2項に明確な定めがある。
- 条文: 標準管理委託契約書10条2項「乙は、毎月末日までに、甲に対し、前月における甲の会計の収支状況に関する書面を交付しなければならない」
- 引っかけ: 数字のずらし(毎月↔3か月ごと)。
- まとめ: 管理会社は毎月末日までに前月の収支状況の書面を交付する(標準管理委託契約書10条2項)。
甲管理組合は、3月の請求書処理で、2月分の電気料8万円(未払金計上済み・4月支払)と、3月分の水道料5万円(未払い・4月支払)があった。3月分の仕訳として正しいものはどれか。
正解: 1. 借方 水道光熱費5万/貸方 未払金5万
- ① ○ 2月分は2月に計上済みで3月には出てこない。3月に新たに計上するのは3月分の水道料だけ。
- ② × 2月分電気料8万円まで3月の費用にしており、2月に計上済みの費用を重複させている。
- ③ × 支払い(現金預金)の記述があるが、この場面では未払金・支払いの情報が問題文にない。
- ④ × 2月分を8万円の費用として計上し直しており、二重計上になっている。
- 引っかけ: 期限の前後(2月分と3月分の取り違え)。
- まとめ: 2月分は2月に計上済み。3月に新たに計上するのは3月分の費用だけ。
甲管理組合における以下の活動に関し、令和6年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動令和6年3月31日に、組合員から管理費等合計3,000,000円を徴収し、甲管理組合の普通預金口座に入金をした。入金の内訳は以下のとおりである。①令和6年2月以前分管理費収入60,000円修繕積立金収入30,000円90,000円②令和6年3月分管理費収入120,000円修繕積立金収入60,000円180,000円③令和6年4月以降分管理費収入1,820,000円修繕積立金収入910,000円2,730,000円合計3,000,000円(単位:円)
正解: 3. 借方 普通預金3,000,000/貸方 未収入金90,000・管理費収入120,000・修繕積立金収入60,000・前受金2,730,000
- ① × 前受金を立てず、2月以前分・4月以降分もまとめて当月収入にしている。
- ② × 未収入金90,000円は計上するが、4月以降分2,730,000円を前受金にせず収入としている。
- ③ ○ 未収入金90,000円を回収消込、3月分180,000円のみ収入、4月以降分2,730,000円は前受金。
- ④ × 未収入金の回収(90,000円)を計上しておらず、3月収入額も①+②の合算になっている。
- 引っかけ: 期限の前後(いつの分かの区別)と主語の入れ替え(未収入金↔前受金)。
- まとめ: 過去分は未収入金の消込、当月分だけ収入、未来分は前受金。
以下の表アは、甲管理組合の令和5年3月末日の決算において作成された一般(管理費)会計に係る未完成の貸借対照表(勘定式)である。表アを完成させるために、表ア中の(A)及び(B)に入る科目と金額の組合せとして最も適切なものは、表イの1〜4のうちどれか。一般(管理費)会計貸借対照表令和5年3月31日現在表ア(単位:円)資産の部負債・繰越金の部科目金額科目金額現金預金300,000未払金200,000未収入金100,000(B)(A)什器及び備品400,000次期繰越金500,000資産の部合計1,000,000負債・繰越金の部合計1,000,表イ(単位:円)A資産の部B負債・繰越金の部科目金額科目金額
正解: 2. (A)前払金200,000/(B)前受金300,000
- ① × (A)は資産の部。前受金(負債)は入らず、金額の対応もA・Bで違う。
- ② ○ 差額計算からA=200,000(前払金)、B=300,000(前受金)と定まる。
- ③ × 科目の向きは合うが、金額がA300,000・B200,000で左右逆になっている。
- ④ × 科目がA前払金300,000・B前受金200,000で、③と同じく金額が逆。
- 引っかけ: 数字のずらし(A・Bの金額の入れ替え)。
- まとめ: 空欄は「資産・負債どちらの部か」と「左右合計が一致する」計算の両方で決まる。
以下の表は、A列に「管理費を充当することができる経費」、B列に「修繕積立金を取り崩すことができる経費」の具体例をそれぞれアからウとしてまとめ、示しているが、標準管理規約(単棟型)によれば、A列及びB列ともに適切なものは、アからウのうちいくつあるか。A列B列管理費を充当することができる経修繕積立金を取り崩すことができ費る経費マンション周辺の清掃活動に要すア各住戸の玄関扉の改良工事の費用る費用住戸から発生した火災により変一定期間ごとに計画的に行うバルイ質・損傷した外壁等の修繕費用コニー床の防水工事費用機械式駐車場の一部を平置き駐車ウ管理計画認定制度の認定手数料場に変更する工事費用
正解: 2. 二つ
- ア A○B○ 周辺清掃は規約コメント27条関係②で管理費充当可。玄関扉改良は規約28条1項3号で取崩し可。
- イ A×B○ 火災修繕は規約28条1項2号「不測の事故」で積立金対象。管理費充当は誤り。防水は1号で適切。
- ウ A○B○ 認定手数料は通常管理費。平置きへの変更は規約28条1項3号の「変更」で積立金取崩し可。
- 選択肢: ①一つ×②二つ○(ア・ウ)③三つ×④なし×。イはA列が不適切で該当しない。
- 条文: 標準管理規約28条1項「積み立てた修繕積立金は、次の各号に掲げる特別の管理に要する経費に充当する場合に限って取り崩すことができる」
- 条文: 標準管理規約28条1項一号「一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕」
- 条文: 標準管理規約28条1項二号「不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕」
- 条文: 標準管理規約28条1項三号「敷地及び共用部分等の改良又は変更」
- 条文: 標準管理規約27条七号「清掃費、消毒費及びごみ処理費」
- 引っかけ: 条文の混同(規約28条1項各号のどれに当たるか)と主語の入れ替え(管理費↔積立金)。
- まとめ: 通常の維持管理は管理費、計画修繕・変更・不測の事故の修繕は積立金。
収支決算案(収支報告書及び貸借対照表)の素案を作成するのは、標準管理委託契約書上、管理会社の基幹事務である。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。標準管理委託契約書別表第1「事務管理業務」1基幹事務(1)による。
- ② × 「×」を選ぶと誤り。収支決算案(収支報告書及び貸借対照表)の素案作成は管理会社の基幹事務。
- 条文: 標準管理委託契約書別表第1「甲の会計年度終了後○月以内に、甲の会計区分に基づき、甲の前年度の収支決算案(収支報告書及び貸借対照表。)の素案を作成し、甲に提出する」
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 決算案の素案(収支報告書・貸借対照表)作成は管理会社の基幹事務。
甲管理組合は、3月に4月分の駐車場使用料4万円を受け取った。同時に3月分の使用料4万円も受け取った(合計8万円)。3月分の仕訳として正しいものはどれか。
正解: 2. 借方 普通預金8万/貸方 駐車場使用料収入4万・前受金4万
- ① × 4月分4万円まで3月の収入にしており、前受金を立てていない。
- ② ○ 3月分4万円だけが3月の収入。4月分4万円は前受金。
- ③ × 3月分4万円まで前受金にしており、当月分の収入を計上していない。
- ④ × 借方に前受金を置いており、収入・負債の向きが逆になっている。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(当月分↔翌月分)。
- まとめ: 当月分だけを収入にし、翌月分は前受金として分ける。
甲管理組合における以下の活動に関し、令和5年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動令和5年3月31日に、組合員から管理費等合計3,000,000円を徴収し、甲管理組合の普通預金口座に入金した。入金の内訳は以下のとおりである。①管理費入金内訳令和5年2月以前分120,000円令和5年3月分80,000円令和5年4月分2,200,000円2,400,000円②修繕積立金入金内訳令和5年2月以前分60,000円令和5年3月分40,000円令和5年4月分500,000円600,000円合計3,000,000円(単位:円)
正解: 2. 借方 普通預金3,000,000/貸方 未収入金180,000・管理費収入80,000・修繕積立金収入40,000・前受金2,700,000
- ① × 前受金を立てず、4月分2,700,000円まで含めて全額を3月の収入にしている。
- ② ○ 未収入金180,000円を消込、3月分(管理費80,000+積立金40,000)だけ収入、4月分は前受金。
- ③ × 未収入金は計上するが、4月分まで3月の収入(管理費2,280,000+積立金540,000)に含めている。
- ④ × 未収入金180,000円が200,000円になっており金額が違う。他の内訳も合わない。
- 引っかけ: 期限の前後(いつの分かの区別)と数字のずらし。
- まとめ: 過去分は未収入金の消込、当月分だけ収入、未来分は前受金という3分割が基本。
修繕積立金会計の貸借対照表と収支報告書の関係として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 管理費会計とは別に、修繕積立金会計として独立した貸借対照表・収支報告書を作る
- ① × 規約28条4項の区分経理に反して、管理費会計と合算した1枚の書類にしてしまっている。
- ② ○ 規約28条4項の区分経理により、管理費会計とは別に独立した決算書類を作る。
- ③ × 貸借対照表だけ分け、収支報告書は合算しており、区分経理が徹底されていない。
- ④ × 修繕積立金会計にも収支報告書は必要であり、区分経理の書類として作成する。
- 条文: 標準管理規約28条4項「修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(区分経理を一部だけ適用する誤り)。
- まとめ: 管理費会計と修繕積立金会計は帳簿・決算書とも別に作成する。
標準管理規約(単棟型)によれば、収支予算案はどこで承認を受けるか。
正解: 2. 新会計年度開始後2か月以内に開かれる通常総会
- ① × 承認の場は「前年度末」ではなく、規約58条1項は通常総会での承認と定める。
- ② ○ 規約58条1項で理事長が予算案を通常総会に提出、規約42条3項で通常総会は新年度開始後2か月以内。
- ③ × 予算の承認は理事会ではなく総会の決議事項(規約58条1項)。
- ④ × 監事は会計を監査する立場であり、予算を承認する機関ではない(規約41条1項)。
- 条文: 標準管理規約58条1項「理事長は、毎会計年度の収支予算案を通常総会に提出し、その承認を得なければならない」
- 条文: 標準管理規約42条3項「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない」
- 引っかけ: 基準のすり替え(予算「素案」の作成時期↔予算「承認」の時期)。
- まとめ: 予算の承認は年度開始後2か月以内の通常総会。素案作成は年度前の管理会社の基幹事務。
マンション管理業者に義務付けられている帳簿の保存期間として正しいものはどれか。
正解: 2. 5年
- ① × 保存期間は3年ではなく5年。
- ② ○ マンション管理適正化法施行規則により、帳簿は事業年度末日で閉鎖後5年間保存する。
- ③ × 保存期間は7年ではなく5年。
- ④ × 永久保存ではなく、5年という期限が定められている。
- 条文: 施行規則86条3項「マンション管理業者は、法第七十五条に規定する帳簿…を各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、閉鎖後五年間当該帳簿を保存しなければならない」
- 引っかけ: 数字のずらし(保存年数3・5・7年の混同)。
- まとめ: 帳簿は各事業年度末日で閉鎖し、閉鎖後5年間保存する。
甲管理組合は、3月に、2月に完了・引渡しを受けた工事の代金30万円(未払金計上済み)を支払い、さらに3月に新たに完了・引渡しを受けた工事の代金20万円(4月支払い予定)が発生した。3月分の仕訳として正しいものはどれか。
正解: 1. 借方 未払金30万・修繕費20万/貸方 現金預金30万・未払金20万
- ① ○ 2月完了分は未払金30万の支払い、3月完了分は修繕費20万の計上と未払金20万の発生。
- ② × 2月完了分(支払いのみ)まで修繕費として計上し直しており、二重計上になっている。
- ③ × 3月に新たに完了した工事の費用(修繕費20万)を計上しておらず、支払いの仕訳だけになっている。
- ④ × 2月完了分・3月完了分の金額と科目の対応が入れ替わっている。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(2月完了分↔3月完了分の取り違え)。
- まとめ: 2つの取引(過去の支払いと当月の発生)を分けて仕訳する。
甲管理組合は、令和6年3月分の管理費90,000円について、3月末までに入金がなかった。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 借方 未収入金90,000/貸方 管理費収入90,000
- ① × まだ入金されていないのに、借方を現金(現金預金)にしている。
- ② ○ 3月分の収入は発生主義により3月に計上。未入金なので相手科目は資産の未収入金。
- ③ × 借方・貸方が逆。これでは収入を取り消す仕訳になってしまう。
- ④ × 発生主義に反する。入金がなくても3月分の収入は3月に計上する。
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(現金主義↔発生主義)。
- まとめ: 未入金でも発生主義で当月の収入を計上し、相手科目は未収入金(資産)。
甲管理組合の経理担当者が「入金があった月にその全額を収入として計上すればよい」と説明した。この説明について最も適切なものはどれか。
正解: 2. 不適切である。発生主義により、いつの分の収入・費用かで計上する
- ① × 現金主義的な説明を「適切」としており、管理組合の会計は現金主義ではない。
- ② ○ 管理組合の会計は毎月次においても発生主義。現金の動きではなく、いつの分かで計上する。
- ③ × 管理費会計と修繕積立金会計で計上方法(発生主義か現金主義か)が変わるわけではない。
- ④ × 総会が承認しても、発生主義という会計処理の原則自体が変わるわけではない。
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(現金主義↔発生主義)。
- まとめ: 管理組合の会計は毎月次においても発生主義。現金が動いた月では決めない。
甲管理組合は、令和6年4月分の管理費100,000円を3月中に受け取った。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 借方 現金預金100,000/貸方 前受金100,000
- ① × 4月分をすでに3月の収入(管理費収入)にしてしまっている。
- ② ○ 4月分はまだ3月の収入ではないので、収入を計上せず負債の前受金として預かる。
- ③ × 借方・貸方が逆で、前受金を減らす仕訳になってしまう。
- ④ × 現金は動いているので仕訳が必要。発生主義でも入金の事実は記録する。
- 引っかけ: 期限の前後(入金月と収入計上月のずれ)。
- まとめ: 未到来の期間分を先に受け取ったら、収入にせず前受金(負債)で預かる。
管理組合における以下の①〜③の活動に関し、令和4年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動①令和4年1月に防犯カメラ更新工事をA社に3,500,000円で発注し、令和4年2月末日に更新が完了した。その代金は令和4年3月15日に普通預金から支払った。②給水ポンプに係る機器が故障したので、その修理を令和4年3月5日にB社に450,000円で発注した。令和4年3月10日にB社から完了報告があり、その代金は令和4年4月20日に普通預金から支払う予定である。③6年周期で実施される避難階段の錆止め塗布について、令和4年3月15日にC社に1,000,000円で発注し、錆止め塗布は令和4年4月15日から20日の間に実施し、その工事代金は完了月の月末に支払う契約となっている。(単位:円)
正解: 3. 借方 未払金3,500,000・修繕費450,000/貸方 普通預金3,500,000・未払金450,000
- ① × ①の防犯カメラ工事(2月完了済み)の費用を3月にもう一度修繕費として立て直している。
- ② × 現金主義的に3月の支払額を全額その月の費用にしており、2月完了分と3月完了分を分けていない。
- ③ ○ ①は2月完了済みで3月は未払金の支払いのみ。②は3月完了なので修繕費450,000・未払金450,000。
- ④ × ①を3月に器具備品として資産計上しているが、資産計上は完了した2月の処理。
- 引っかけ: 期限の前後(発注月・完了月・支払月の混同)。
- まとめ: 費用・資産の計上は「完了した月」、支払いはその後の月の処理として分ける。
管理組合の活動における以下の取引に関して、平成30年3月分の仕訳として最も適切なものは次のうちどれか。ただし、この管理組合の会計年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までとし、期中の取引においても、企業会計原則に基づき厳格な発生主義によって経理しているものとする。 > 取引:外壁の補修工事及び防犯カメラの設置について見積書を取得し、平成30年1月に、総会の決議を経た上で、甲社及び乙社に、それぞれ見積書記載の内容のとおり発注した。見積書の内容は以下のとおり。 > 甲社/外壁補修工事 250,000円:着工予定日 平成30年3月5日、工事完了・引渡予定日 平成30年3月15日、支払条件=引渡日の1か月後に指定口座に振込 > 乙社/防犯カメラ設置 3,500,000円(取付費含む):着手予定日 平成30年2月25日、設置完了・引渡予定日 平成30年3月5日、支払条件=着手時に手付金500,000円、残金は引渡日の10日後に指定口座に振込 > それぞれは見積書の期間のとおり行われ、予定の日に引渡しを受けたので、必要な支払について、見積書の支払条件のとおり、普通預金から振込により支払った。 選択肢: ``` 1 借方 什器備品 3,500,000 | 貸方 前払金 500,000 借方 修繕費 250,000 | 普通預金 3,000,000 | 未払金 250,000 2 借方 什器備品 3,500,000 | 貸方 普通預金 3,500,000 借方 修繕費 250,000 | 未払金 250,000 3 借方 修繕費 3,750,000 | 貸方 前払金 500,000 | 普通預金 3,250,000
正解: 1. 借方 什器備品3,500,000・修繕費250,000/貸方 前払金500,000・普通預金3,000,000・未払金250,000
- ① ○ 乙社は前払金500,000を消し什器備品3,500,000を計上、残金3,000,000を支払う。
- 甲社は3月完了・4月支払なので修繕費250,000・未払金250,000。
- ② × 乙社の前払金500,000の振替がなく、3,500,000円全額を3月の現金支払としている。
- ③ × 防犯カメラ(資産になるもの)まで修繕費にしており、資産と費用を区別していない。
- ④ × 甲社の外壁補修(修繕費になるもの)まで什器備品として資産計上している。
- 引っかけ: 条文(会計処理)の混同(資産計上と費用計上の区別)。
- まとめ: 防犯カメラは資産(什器備品)、外壁補修は費用(修繕費)。着手金は前払金でつなぐ。
甲管理組合における以下の活動に関し、令和5年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動令和5年4月1日以降、駐車場1区画につき月額使用料20,000円、敷金として当該使用料の2箇月分にて新規利用者5人に1区画ずつ貸し出すこととし、令和5年3月中に、甲管理組合の普通預金口座に合計300,000円の入金があった。その内訳は以下のとおりである。令和5年3月中の入金の内訳敷金200,000円令和5年4月分使用料100,000円合計300,000円(単位:円)
正解: 3. 借方 普通預金300,000/貸方 前受金100,000・預り金200,000
- ① × 敷金200,000円まで前受金にしており、預り金(返還義務のある科目)と区別していない。
- ② × 4月分使用料100,000円を3月の収入(駐車場使用料収入)にしてしまっている。
- ③ ○ 敷金200,000円は預り金、4月分使用料100,000円はまだ3月の収入にできず前受金。
- ④ × 敷金・使用料とも全額を3月の収入にしており、預り金も前受金も立てていない。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(預り金↔前受金・収入)。
- まとめ: 敷金=いずれ返す預り金、翌月分の使用料=前受金。どちらも収入ではない。
甲管理組合は、管理事務室用のコピー機(30万円、耐用年数のある備品)を現金で購入した。仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 1. 借方 什器及び備品30万/貸方 現金預金30万
- ① ○ 備品として長期間使用するものは資産計上(什器及び備品)。現金購入なので相手科目は現金預金。
- ② × 長期間使用する備品を消耗品費(一時の費用)にしており、資産計上していない。
- ③ × 現金で購入しているのに相手科目を未払金(未払いの負債)にしている。
- ④ × 備品の購入を修繕費(工事等の費用)として処理しており、科目が違う。
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(資産計上↔費用計上)。
- まとめ: 耐用年数のある備品は資産(什器及び備品)、現金購入なら相手科目は現金預金。
甲管理組合は、管理費会計の決算で生じた余剰金を修繕積立金会計へ繰り入れることを検討している。この繰入れについて最も適切なものはどれか。
正解: 3. 規約61条1項の原則(翌年度管理費に充当)と異なる扱いになるため、総会の決議が前提となる
- ① × 規約61条1項の原則(翌年度管理費に充当)と異なる処理を、理事会だけの判断で決められるとしている。
- ② × 理事長ひとりの判断で会計処理の原則を変えられるとしており、決定機関が違う。
- ③ ○ 規約61条1項の原則と異なる扱いなので、収支決算・予算にかかわる総会の議決が前提となる。
- ④ × 管理会社は会計事務を担うが、会計処理の方針を決める権限はない。
- 条文: 標準管理規約61条1項「収支決算の結果、管理費に余剰を生じた場合には、その余剰は翌年度における管理費に充当する」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(理事会・理事長・管理会社↔総会)。
- まとめ: 規約61条1項に直接の定めはないが、原則と異なる処理は総会の決定が前提と整理する。
補足: この処理そのものを直接定めた条文はなく、61条1項の原則と区分経理の趣旨から導いた整理。断定は避けている。
収支報告書に記載される「当期収支差額」の説明として最も適切なものはどれか。
正解: 1. その1年間の収入合計から支出合計を差し引いた額
- ① ○ 当期収支差額=当期の収入合計-支出合計。貸借対照表の次期繰越金の増減とつながる。
- ② × それは資産合計-負債合計で、貸借対照表の正味財産(次期繰越金)の説明であり収支差額ではない。
- ③ × それは前期繰越金の説明で、当期に生じた収支差額とは別の数字。
- ④ × 当期収支差額は決算の実績値であり、翌年度の予算額とは別物。
- 引っかけ: 条文の混同(収支報告書の項目↔貸借対照表の項目)。
- まとめ: 当期収支差額は収入-支出の実績。前期繰越金に足すと次期繰越金になる。
貸借対照表の「次期繰越金」の説明として最も適切なものはどれか。
正解: 1. 前期繰越金に当期収支差額を加減した額
- ① ○ 次期繰越金=前期繰越金+当期収支差額。収支報告書と貸借対照表をつなぐ数字。
- ② × 収入合計だけでは支出が反映されず、次期繰越金にはならない。
- ③ × 次期繰越金は決算の実績値であり、翌年度の予算額とは別物。
- ④ × 次期繰越金は管理費会計・修繕積立金会計それぞれの決算に出る数字で、積立金会計だけの話ではない。
- 引っかけ: 条文の混同(収支報告書の項目↔貸借対照表の項目)。
- まとめ: 次期繰越金=前期繰越金+当期収支差額。翌期の貸借対照表の正味財産にあたる。
新会計年度が始まったが、まだ収支予算案が総会で承認されていない。この間に経常的でやむを得ない支出をする場合、標準管理規約(単棟型)上の扱いとして最も適切なものはどれか。
正解: 3. 理事会の承認を得て支出でき、後に当該予算による支出とみなされる
- ① × 規約58条3項は経常的でやむを得ない支出は理事会承認で支出できると定めており、一切不可ではない。
- ② × 理事長の一存ではなく、理事会の承認が必要(規約58条3項)。
- ③ ○ 規約58条3項・4項により理事会の承認で支出でき、予算承認後は当該予算の支出とみなされる。 ※『理事会の承認を得て支出でき…みなされる』は規約58条3項・4項の例外規定どおりなので正しい
- ④ × 経常的な支出のために臨時総会を招集する必要はない(規約58条3項の趣旨)。
- 条文: 標準管理規約58条3項「理事長は、…会計年度の開始後、第1項に定める承認を得るまでの間に、以下の各号に掲げる経費の支出が必要となった場合には、理事会の承認を得てその支出を行うことができる」
- 条文: 標準管理規約58条4項「前項の規定に基づき行った支出は、第1項の規定により収支予算案の承認を得たときは、当該収支予算案による支出とみなす」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(理事長単独↔理事会の承認)。
- まとめ: 予算未承認間の経常的支出は理事会承認で可能。承認後は当該予算の支出とみなす。
収支決算案は、通常総会に報告される前に、標準管理規約(単棟型)上どのような手続きを経る必要があるか。
正解: 2. 監事の会計監査
- ① × 管理会社は決算案の素案を作るが、承認する立場ではない。
- ② ○ 規約59条により、収支決算案は監事の会計監査を経て通常総会に報告・承認される(規約41条1項)。
- ③ × 理事長の独断ではなく、監事の監査と総会の承認が必要。
- ④ × 手続きなしに総会へ報告することはできない。
- 条文: 標準管理規約59条「理事長は、毎会計年度の収支決算案を監事の会計監査を経て、通常総会に報告し、その承認を得なければならない」
- 条文: 標準管理規約41条1項「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(管理会社・理事長↔監事)。
- まとめ: 収支決算案は監事の会計監査を経て通常総会に報告・承認される(規約59条)。
理事長から「現金預金の残高は増えているのに、なぜ収支報告書の当期収支差額は赤字なのか」と質問された。説明として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 前受金の受入れなど、収入に計上されない現金の増加があったため
- ① × 現金の増減と収支差額が常に一致するという前提が誤り。発生主義では一致しないことがある。
- ② ○ 前受金や敷金などの預り金は現金は増えるが収入(収支差額)には反映されない。
- ③ × 質問は区分経理の混同の話ではなく、発生主義と現金の動きのずれの話。
- ④ × 収支報告書は発生主義の実績であり、現金の動きをそのまま表すものではない。
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(現金主義↔発生主義の混同)。
- まとめ: 前受金・預り金など収入にならない現金の増加があると、黒字でなくても現金は増える。
管理組合の活動における以下のア〜エの入金状況に関し、平成31年3月分のア〜エを合わせた仕訳として、最も適切なものは、次の1〜4のうちのどれか。なお、この管理組合の会計は、企業会計の原則に基づき、毎月厳格な発生主義によって経理しているものとする。(会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで) > ア 平成31年2月末日までに入金された管理費・修繕積立金:① 3月分管理費 1,300,000円/② 3月分修繕積立金 650,000円 計 1,950,000円 > イ 3月1日〜3月末日に入金された管理費:① 2月以前分 150,000円/② 3月分 200,000円/③ 4月分 1,200,000円 計 1,550,000円 > ウ 3月1日〜3月末日に入金された修繕積立金:① 2月以前分 70,000円/② 3月分 100,000円/③ 4月分 600,000円 計 770,000円 > エ 3月末日までに入金されていない管理費・修繕積立金:① 3月分管理費 60,000円/② 3月分修繕積立金 30,000円 計 90,000円 選択肢: ``` 1 借方 普通預金 2,320,000 | 貸方 管理費収入 1,550,000 | 修繕積立金収入 770,000 2 借方 前受金 1,950,000 | 貸方 管理費収入 2,760,000 借方 普通預金 2,320,000 | 修繕積立金収入 1,380,000 借方 未収入金 90,000 | 未収入金 220,000 3 借方 前受金 1,950,000 | 貸方 管理費収入 1,500,000 借方 普通預金 2,320,000 | 修繕積立金収入 750,000 借方 管理費収入 60,000 | 前受金 1,800,000 借方 修繕積立金収入 30,000 | 未収入金 310,000
正解: 4. 借方 前受金1,950,000・普通預金2,320,000・未収入金90,000/貸方 管理費収入1,560,000・修繕積立金収入780,000・前受金1,800,000・未収入金220,000
- ① × 前受金の取崩しと未収入金の計上を欠き、3月中の入金2,320,000円だけを収入にしている。
- ② × 3月収入額が管理費2,760,000・積立金1,380,000となり、4月分まで含めてしまっている。
- ③ × 管理費収入・修繕積立金収入を借方にも計上しており、金額の対応が崩れている。
- ④ ○ 前受金1,950,000取崩し、未収入金90,000計上。収入は管理費1,560,000・積立金780,000。
- 4月分1,800,000は前受金、過去分220,000は未収入金の消込で対応する。
- 引っかけ: 数字のずらし(複数の入金を合算する際の按分ミス)。
- まとめ: ア~エを「過去分(消込)・当月分(収入)・未来分(前受金)」に仕分けてから合算する。
管理組合の活動における以下の取引に関して、平成30年3月分の仕訳として最も適切なものは次のうちどれか。ただし、この管理組合の会計年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までとし、期中の取引においても、企業会計原則に基づき厳格な発生主義によって経理しているものとする。 > 取引:平成30年4月20日に、マンション管理業者を通じて、以下の内訳の請求書が管理組合宛に届いたので、同年4月30日に普通預金から振込により支払った。 > ① 2月分委託業務費 1,200,000円/② 3月分電話料 15,000円/③ 3月分電気料 175,000円/④ 2月分管理事務室用コピー機リース料 20,000円 合計 1,410,000円 選択肢: ``` 1 借方 通信費 15,000 | 貸方 普通預金 190,000 借方 水道光熱費 175,000 | 2 借方 通信費 15,000 | 貸方 未払金 190,000 借方 水道光熱費 175,000 | 3 借方 通信費 15,000 | 貸方 未払金 190,000 借方 水道光熱費 175,000 | 委託業務費 1,200,000 借方 前払金 1,220,000 | リース料 20,000
正解: 2. 借方 通信費15,000・水道光熱費175,000/貸方 未払金190,000
- ① × 3月時点ではまだ支払っていないのに、貸方を現金(普通預金)にしている。
- ② ○ 3月分は電話料15,000・電気料175,000のみ。未払いなので相手科目は未払金190,000。
- ③ × 2月分の委託業務費・リース料まで3月に貸方計上しており、計上済みの費用を重複させている。
- ④ × 現金主義的に、支払った4月に1,410,000円全額を計上している。
- 引っかけ: 期限の前後(請求・支払の月と、費用が発生した月の混同)。
- まとめ: 何月分の費用かで計上月を決める。届いた月・払った月は関係ない。
上の問題の未収入金90,000円が4月20日に入金された。4月の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 1. 借方 現金預金90,000/貸方 未収入金90,000
- ① ○ 収入は3月に計上済みなので、4月は資産(未収入金)を現金預金に振り替えるだけ。
- ② × 4月にもう一度管理費収入を計上しており、3月分と合わせて二重計上になる。
- ③ × 借方・貸方が逆で、未収入金を増やす仕訳になってしまう。
- ④ × 4月に管理費収入を計上し直しており、これも二重計上。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(収入計上のタイミングと入金のタイミングの混同)。
- まとめ: 収入計上は3月済み。4月は「未収入金→現金預金」の振替のみ。
未収入金は、貸借対照表上、負債・繰越金の部に計上される。
正解: 2. ×
- ① × 「○」を選ぶと誤り。未収入金は資産の部の科目であり、負債・繰越金の部ではない。
- ② ○ 「×」が正しい。未収入金は「まだ受け取っていないが収入計上済みの権利」で資産の部に計上する。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(資産の科目↔負債の科目)。
- まとめ: 未収入金は資産。対になる未払金・前受金・預り金は負債。
上の問題の前受金100,000円は、4月になった時点でどのように処理するか。
正解: 1. 借方 前受金100,000/貸方 管理費収入100,000
- ① ○ 4月になったので前受金(負債)を取り崩して収入に振り替える。
- ② × 借方・貸方が逆で、前受金を増やす仕訳になってしまう。
- ③ × 現金はすでに3月に受け取り済み。4月にもう一度現金を計上する必要はない。
- ④ × 4月になれば収入計上の要件を満たすので、前受金を取り崩す仕訳が必要。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(借方・貸方の取り違え)。
- まとめ: 期間が到来したら前受金を取り崩し、収入に振り替える。現金は動かさない。
前受金は、まだお金を受け取っていないが、将来受け取る権利を表す科目である。
正解: 2. ×
- ① × 「○」を選ぶと誤り。それは未収入金の説明で、前受金の説明ではない。
- ② ○ 「×」が正しい。前受金は「お金は既に受け取ったが、まだ役務・期間が到来していない」負債科目。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(未収入金の定義↔前受金の定義)。
- まとめ: 未収入金=まだ受け取っていない権利(資産)、前受金=先に受け取った義務(負債)。
甲管理組合は、令和6年3月分の清掃費60,000円の請求書を受け取ったが、支払いは4月になる予定である。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 借方 清掃費60,000/貸方 未払金60,000
- ① × まだ支払っていないのに、貸方を現金(現金預金)にしている。
- ② ○ 3月に発生した費用は3月に計上し、未払いの義務は負債の未払金で持つ。
- ③ × 借方・貸方が逆で、未払金を減らす仕訳になってしまう。
- ④ × 発生主義に反する。請求書が来ていて費用は発生しているので3月に計上する。
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(現金主義↔発生主義)。
- まとめ: 支払いがまだでも当月の費用は当月に計上し、相手科目は未払金(負債)。
上の問題の未払金60,000円を4月に支払った。4月の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 1. 借方 未払金60,000/貸方 現金預金60,000
- ① ○ 費用は3月に計上済み。4月は負債(未払金)を消して現金を減らすだけ。
- ② × 4月にもう一度清掃費を計上しており、3月分と合わせて二重計上になる。
- ③ × 借方・貸方が逆で、未払金を増やす仕訳になってしまう。
- ④ × 4月に清掃費を計上し直し、未払金も貸方に立てており、二重計上かつ向きも誤り。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(費用計上のタイミングと支払のタイミングの混同)。
- まとめ: 費用計上は3月済み。4月は「未払金→現金預金」の振替のみ。
管理会社への委託業務費について、2月分の請求書が4月に届き4月に支払った場合、その金額は4月分の仕訳で計上する。
正解: 2. ×
- ① × 「○」を選ぶと誤り。2月分の費用は2月にすでに計上済みのはずである。
- ② ○ 「×」が正しい。4月は未払金の解消(支払い)だけを計上し、費用を再計上しない。
- 引っかけ: 期限の前後(請求書が届いた月・支払った月と、費用が発生した月の混同)。
- まとめ: いつの分かで計上月を決める。届いた月・払った月では決めない。
甲管理組合は、令和6年3月1日に、4月1日から翌年3月31日までの1年分の火災保険料120,000円を一括で支払った。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 借方 前払保険料120,000/貸方 現金預金120,000
- ① × 保険期間は4月からで、3月時点では1円も費用が発生していないのに全額を費用にしている。
- ② ○ 保険期間は4月からなので3月の費用はゼロ。全額をいったん前払保険料(資産)にする。
- ③ × 3月分の費用10,000円を計上しているが、保険期間はまだ始まっておらず3月分の費用はない。
- ④ × 支払額120,000円のうち10,000円しか計上しておらず、金額が合わない。
- 引っかけ: 数字のずらし(保険期間の開始月を3月と勘違いする按分ミス)。
- まとめ: 保険期間が始まる前の支払いは、期間が来るまで全額を前払保険料(資産)にする。
上の問題の前払保険料は、翌4月にどう処理するか(1か月分=10,000円として)。
正解: 1. 借方 支払保険料10,000/貸方 前払保険料10,000
- ① ○ 毎月、月割り(120,000÷12=10,000円)で前払保険料から費用に振り替える。
- ② × 借方・貸方が逆で、前払保険料を増やす仕訳になってしまう。
- ③ × 1か月分のはずが12か月分120,000円をまとめて費用にしている。
- ④ × 支払いは3月に済んでいるのに、4月にもう一度現金を払った仕訳にしている。
- 引っかけ: 数字のずらし(1か月分と12か月分の取り違え)。
- まとめ: 前払保険料は毎月10,000円ずつ、月割りで費用(支払保険料)に振り替える。
甲管理組合は、令和6年3月1日に、3月1日から翌年2月末までの1年分の修繕積立保険料1,200,000円(危険保険料600,000円・積立保険料600,000円、満期返戻金付き)を支払った。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか(毎月次発生主義)。
正解: 4. 借方 支払保険料50,000・前払保険料550,000・保険積立金600,000/貸方 普通預金1,200,000
- ① × 危険保険料600,000円を按分せず全額3月の費用にしている。
- ② × 危険保険料まで含め全額を資産(保険積立金)にしており、費用計上がない。
- ③ × 危険保険料600,000円を按分せず全額3月分の費用にしている点が誤り。
- ④ ○ 危険保険料50,000円(600,000÷12)を費用、残550,000円を前払保険料、積立分は保険積立金。
- 引っかけ: 数字のずらし(12か月按分の有無)。
- まとめ: 危険保険料は月割りで費用化、積立保険料(満期返戻金付き)は資産。
甲管理組合は、3月31日に組合員から管理費等合計200万円の入金を受けた。内訳は、2月以前分5万円、3月分15万円、4月以降分180万円である。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 借方 普通預金200万/貸方 未収入金5万・管理費収入15万・前受金180万
- ① × 前受金を立てず、2月以前分・4月以降分もまとめて当月収入にしている。
- ② ○ 未収入金5万を消込、3月分15万だけ収入、4月以降分180万は前受金。
- ③ × 3月分の収入を20万にしており、実際の3月分15万より過大(5万を余計に含めている)。
- ④ × 未収入金5万を借方にも計上しており、200万全額をさらに収入にする二重計上。
- 引っかけ: 数字のずらし(3月分と過去分の合算ミス)。
- まとめ: 過去分は未収入金の消込、当月分だけ収入、未来分は前受金。
甲管理組合は、平成31年3月中に管理費等の入金を受けた。内訳は、2月以前分(未収入金の回収)10万円、3月分30万円、4月分(前受金)60万円である。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 1. 借方 普通預金100万/貸方 未収入金10万・管理費収入30万・前受金60万
- ① ○ 未収入金10万円の消込、3月分30万円だけ収入、4月分60万円は前受金。
- ② × 前受金も未収入金の消込もなく、100万円全額を3月の収入にしている。
- ③ × 未収入金10万円を借方にも計上する不要な仕訳が入り、貸方の管理費収入も90万円とずれている。
- ④ × 3月分の収入をまったく計上せず、100万円全額を前受金にしている。
- 引っかけ: 期限の前後(いつの分かの区別)。
- まとめ: 過去分は未収入金の消込、当月分だけ収入、未来分は前受金という3分割が基本。
甲管理組合は、令和6年2月に外壁補修工事(50万円)が完了・引渡しを受け、代金は令和6年4月に支払う契約である。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 4. 仕訳をしない
- ① × 完了・引渡しは2月であり、費用と未払金はすでに2月に計上済み。3月に立て直す必要はない。
- ② × 支払いは4月であり、3月時点ではまだ支払っていない。
- ③ × 費用計上(2月済み)も支払い(4月予定)も3月には発生していない。
- ④ ○ 完了・引渡しは2月なので費用・未払金は2月計上済み。支払いも4月なので3月は何もしない。
- 引っかけ: 期限の前後(完了月・支払月と、仕訳を問われている月の取り違え)。
- まとめ: 3月に発生も支払いもない取引は、3月に何も仕訳しない。
甲管理組合は、防犯カメラ設置工事(乙社、350万円)について、令和6年2月に着手金50万円を支払い、3月に設置が完了・引渡しを受け、残金300万円を3月中に振り込んだ。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 1. 借方 什器備品350万/貸方 前払金50万・普通預金300万
- ① ○ 2月の着手金50万は前払金として計上済み。3月引渡しで什器備品350万を計上し、
- 前払金を消し残金300万を支払う。
- ② × 前払金50万の振替がなく、350万円全額を3月の現金支払としている。
- ③ × 什器備品(資産になるもの)を修繕費(費用)にしており、資産と費用を区別していない。
- ④ × 前払金50万を消さずに残しており、什器備品も300万円しか計上していない。
- 引っかけ: 数字のずらし(前払金の振替漏れ)。
- まとめ: 着手金は前払金でつなぎ、引渡し時に全額を資産(什器備品)へ振り替える。
甲管理組合は、駐車場の新規利用者から、令和6年3月中に敷金(使用料2か月分)6万円と4月分使用料3万円、合計9万円の入金を受けた。3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。
正解: 3. 借方 普通預金9万/貸方 預り金6万・前受金3万
- ① × 敷金・使用料とも全額を収入にしており、預り金も前受金も立てていない。
- ② × 敷金6万円まで前受金にしており、預り金(返還義務のある科目)と区別していない。
- ③ ○ 敷金6万円は預り金、4月分使用料3万円はまだ3月の収入にできず前受金。
- ④ × 4月分使用料3万円まで預り金にしており、前受金であるべき部分を混同している。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(預り金↔前受金)。
- まとめ: 敷金=いずれ返す預り金、翌月分の使用料=前受金。どちらも収入ではない。
駐車場の敷金として受け取った金銭は、退去時に返還義務があるため、収入としてではなく預り金(負債)として計上する。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。敷金は退去時に返す義務のある預り金(負債)で、収入ではない。
- ② × 「×」を選ぶと誤り。敷金を駐車場使用料収入のような収入科目にしてはならない。
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 返還義務のある金銭は収入ではなく預り金(負債)で処理する。
消耗品(コピー用紙など)を購入した場合も、什器備品と同様に資産計上しなければならない。
正解: 2. ×
- ① × 「○」を選ぶと誤り。消耗品を什器備品と同様に資産計上する必要はない。
- ② ○ 「×」が正しい。消耗品は短期間で使い切るので購入時に費用(消耗品費)として計上する。
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(資産計上↔費用計上)。
- まとめ: 長期間使う備品は資産、短期間で使い切る消耗品は費用として区別する。
修繕積立金会計の残高は、管理費会計の資金繰りのために自由に流用することができる。
正解: 2. ×
- ① × 「○」を選ぶと誤り。修繕積立金会計を管理費会計の資金繰りに自由に流用することはできない。
- ② ○ 「×」が正しい。規約28条4項の区分経理により、管理費と修繕積立金は別会計として扱う。
- 条文: 標準管理規約28条4項「修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(区分経理の原則を「自由に流用可」と逆にする)。
- まとめ: 管理費と修繕積立金は混同・流用できない別会計。
発生主義の原則の下では、請求書が届いた月や代金を支払った月ではなく、その費用が発生した(役務の提供を受けた)月に費用を計上する。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。発生主義では、費用が発生した(役務の提供を受けた)月に費用を計上する。
- ② × 「×」を選ぶと誤り。請求書が届いた月や支払った月を基準にするのは現金主義的な誤り。
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 計上の基準は「いつの分か」。請求・支払のタイミングは関係ない。
収支報告書の「当期収支差額」がマイナス(赤字)であっても、現金預金の残高が増えることがある。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。未収入金の回収や前受金の受入れなど、収入以外の現金の動きがある。
- ② × 「×」を選ぶと誤り。収支差額と現金の増減は発生主義のもとでは必ずしも一致しない。
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 収支差額(発生主義)と現金の増減(現金主義的な数字)は別物として扱う。
貸借対照表の資産の部合計と、負債・繰越金の部合計の関係として正しいものはどれか。
正解: 2. 資産の部合計と負債・繰越金の部合計は必ず一致する
- ① × 資産が必ず大きいとしているが、貸借対照表は左右が一致する構造。
- ② ○ 資産=負債+次期繰越金(正味財産)という会計の基本構造により、両者は必ず一致する。
- ③ × 一致しなくてよいとしているが、貸借対照表は左右が常に一致するように作られる。
- ④ × 修繕積立金会計に限らず、管理費会計の貸借対照表単独でも左右は一致する。
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 貸借対照表は「資産=負債+次期繰越金」で必ず左右一致する。
貸借対照表の資産の部に計上される科目の組み合わせとして正しいものはどれか。
正解: 1. 現金預金・未収入金・前払金・什器及び備品
- ① ○ 資産の部は現金預金・未収入金・前払金・什器及び備品。
- ② × 未払金・前受金・預り金はいずれも負債の科目で、資産の部には入らない。
- ③ × 前受金・預り金という負債の科目が混ざっている。
- ④ × 未払金という負債の科目が混ざっている。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(資産の科目↔負債の科目)。
- まとめ: 資産=現金預金・未収入金・前払金・什器備品、負債=未払金・前受金・預り金。
「次期繰越金」は本試験の貸借対照表の様式上の表記であり、講座で言う「正味財産」と同じ意味で使われる。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。試験の貸借対照表の様式では「次期繰越金」と表記される。
- ② × 「×」を選ぶと誤り。標準管理規約・標準管理委託契約書に「正味財産」という語は登場しない。
- 引っかけ: 条文の混同(講座の言い方↔試験の様式の表記)。
- まとめ: 講座でいう「正味財産」は、試験の様式では「次期繰越金」と表記される。
次のうち、貸借対照表の負債・繰越金の部に計上される科目はどれか。
正解: 3. 前受金
- ① × 未収入金は資産の部の科目。
- ② × 前払金は資産の部の科目。
- ③ ○ 前受金は負債・繰越金の部の科目。
- ④ × 什器及び備品は資産の部の科目。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(資産の科目↔負債の科目)。
- まとめ: 負債は未払金・前受金・預り金。資産は未収入金・前払金・什器備品・現金預金。
次のうち、貸借対照表の資産の部に計上される科目はどれか。
正解: 2. 前払金
- ① × 未払金は負債・繰越金の部の科目。
- ② ○ 前払金は資産の部の科目。
- ③ × 前受金は負債・繰越金の部の科目。
- ④ × 預り金は負債・繰越金の部の科目。
- 引っかけ: 主語の入れ替え(資産の科目↔負債の科目)。
- まとめ: 資産は現金預金・未収入金・前払金・什器備品。負債は未払金・前受金・預り金。
修繕積立金会計の収入には、駐車場使用料など規約29条に基づく積立てが含まれる。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。規約29条により、駐車場使用料等はその管理費用に充てるほか積立金として積み立てる。
- ② × 「×」を選ぶと誤り。駐車場使用料は修繕積立金会計の収入に含まれる。
- 条文: 標準管理規約29条「駐車場使用料その他の敷地及び共用部分等に係る使用料…は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる」
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 使用料は費用に充てた残りを、規約29条により修繕積立金として積み立てる。
「予算は前年度末の総会で承認される」という説明は、標準管理規約(単棟型)に照らして正しい。
正解: 2. ×
- ① × 「○」を選ぶと誤り。標準の形では、予算は年度が始まってから(期首の通常総会で)承認される。
- ② ○ 「×」が正しい。前年度末にあるのは管理会社による予算案の素案の作成にとどまる。
- 条文: 標準管理規約58条1項「理事長は、毎会計年度の収支予算案を通常総会に提出し、その承認を得なければならない」
- 条文: 標準管理規約42条3項「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない」
- 引っかけ: 基準のすり替え(素案の作成時期↔承認の時期)。
- まとめ: 素案は年度前、承認は新年度開始後2か月以内の通常総会(規約58条1項・規約42条3項)。
補足: design.md 初稿の誤りと同種のひっかけ(Fable審査メモで訂正済み)。
標準管理規約(単棟型)によれば、通常総会はいつまでに招集しなければならないか。
正解: 2. 新会計年度開始後2か月以内
- ① × 「開始前」としており、規約42条3項は「開始後」2か月以内と定めている。
- ② ○ 規約42条3項「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集」による。
- ③ × 期間が3か月になっており、正しくは2か月以内。
- ④ × 規約42条3項に明確な期限(2か月以内)の定めがある。
- 条文: 標準管理規約42条3項「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2か月以内に招集しなければならない」
- 引っかけ: 数字のずらし(1・2・3か月の混同)と期限の前後(開始前↔開始後)。
- まとめ: 通常総会は新会計年度開始後2か月以内に招集(規約42条3項)。
予算未承認の間に理事会の承認を得て支出した経費は、後日、予算案の承認を得たときに当該予算による支出とみなされる。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。規約58条4項は、後日承認された予算による支出とみなすと定めている。 ※『当該予算による支出とみなされる』は規約58条4項のみなし規定どおりなので正しい
- ② × 「×」を選ぶと誤り。理事会承認による支出は無効にならず、事後に予算内支出として扱われる。
- 条文: 標準管理規約58条4項「前項の規定に基づき行った支出は、第1項の規定により収支予算案の承認を得たときは、当該収支予算案による支出とみなす」
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 予算未承認間の理事会承認支出は、承認後に当該予算の支出とみなされる(規約58条4項)。
修繕積立金を取り崩すことができるのはどのような場合か、標準管理規約(単棟型)28条1項の趣旨として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 計画修繕・不測の事故による修繕・共用部分等の変更改良など、同項各号に定める特別の管理に要する経費に充てる場合に限る
- ① × 理事会が随時判断できるとしているが、規約28条1項は取崩し事由を限定列挙している。
- ② ○ 規約28条1項は計画修繕・不測の事故の修繕・変更改良等、各号に定める経費に限って取崩しを認める。 ※『…に限って』は規約28条1項が取崩し事由を限定列挙している規定どおりなので正しい
- ③ × 管理費会計の赤字補填は規約28条1項の各号に含まれない取崩し事由。
- ④ × 区分所有者の過半数の希望だけでは足りず、規約28条1項各号の事由と総会決議が必要。
- 条文: 標準管理規約28条1項「積み立てた修繕積立金は、次の各号に掲げる特別の管理に要する経費に充当する場合に限って取り崩すことができる」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(限定列挙を「いつでも可」に広げる誤り)。
- まとめ: 修繕積立金の取崩しは規約28条1項各号に限定列挙された事由のときだけ。
修繕積立金の取崩し・借入れは、標準管理規約(単棟型)上どの機関の決議事項か(原則)。
正解: 2. 総会
- ① × 修繕積立金の取崩し・借入れは理事会単独の決議事項ではない(規約48条10号)。
- ② ○ 規約48条10号により総会の議決事項(原則として普通決議)。
- ③ × 理事長単独で決められる事項ではない。
- ④ × 管理会社は会計事務を担うが、取崩し・借入れを決議する機関ではない。
- 条文: 標準管理規約48条「次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない…十 規約第28条第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(理事会・理事長・管理会社↔総会)。
- まとめ: 修繕積立金の取崩し・借入れは規約48条10号により総会の決議事項。
災害等により総会の開催が困難な場合の応急的な修繕工事に関して、標準管理規約(単棟型)上、理事会の決議で行えるものはどれか。
正解: 2. 応急的な修繕工事の実施と、それに充てるための資金の借入れ・修繕積立金の取崩し
- ① × 「どのような取崩しも」としているが、規約54条の例外は災害等による応急的な修繕工事に限られる。
- ② ○ 規約54条1項15号・2項により、応急的な修繕工事の実施とそのための借入れ・取崩しを理事会が決議できる。 ※『理事会が決議できる』は規約48条にかかわらず認められる規約54条2項の例外なので正しい
- ③ × 規約54条の例外は応急修繕に限られ、通常総会の開催自体を省略できるわけではない。
- ④ × 修繕積立金会計の廃止のような事項は、規約54条の例外規定の対象ではない。
- 条文: 標準管理規約54条1項十五号「災害等により総会の開催が困難である場合における応急的な修繕工事の実施等」
- 条文: 標準管理規約54条2項「規約第48条の規定にかかわらず、理事会は、前項第十五号の決議をした場合においては、当該決議に係る応急的な修繕工事の実施に充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩しについて決議することができる」
- 引っかけ: 原則と例外の入れ替え(例外の範囲を必要以上に広げる誤り)。
- まとめ: 理事会だけで決議できるのは「災害等による応急修繕とそのための資金調達」に限る。
監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。規約41条1項そのもの(監事は業務執行・財産状況を監査し総会に報告)。
- ② × 「×」を選ぶと誤り。監事の監査・報告義務は規約41条1項に明記されている。
- 条文: 標準管理規約41条1項「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない」
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 監事は業務執行・財産状況を監査し、その結果を総会に報告する(規約41条1項)。
標準管理規約(単棟型)によれば、管理費に余剰が生じた場合の扱いとして正しいものはどれか。
正解: 2. 翌年度における管理費に充当する
- ① × 規約61条1項は「余剰は翌年度における管理費に充当する」と定めており、修繕積立金への充当ではない。
- ② ○ 規約61条1項そのもの。「余剰は翌年度の管理費に充当する」。
- ③ × 区分所有者への返還は規約61条1項に定められていない。
- ④ × 管理会社への報酬に回すことは規約61条1項の趣旨に反する。
- 条文: 標準管理規約61条1項「収支決算の結果、管理費に余剰を生じた場合には、その余剰は翌年度における管理費に充当する」
- 引っかけ: 主語の入れ替え(余剰の充当先=管理費↔修繕積立金)。
- まとめ: 管理費の余剰は翌年度の管理費に充当する(規約61条1項)。積立金に回すのは誤り。
駐車場使用料等を管理費及び修繕積立金とは別に区分して経理するには、原則として管理規約の改正が必要である。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。規約29条は使用料を積立金として積み立てると定めている。
- これと異なる区分経理には、規約に別段の定め(改正)が必要(規約コメント29条関係)。 ※『原則として』は規約コメント29条関係の機械式駐車場の例外を前提とした言い回しなので正しい
- ② × 「×」を選ぶと誤り。区分経理の変更には原則として規約改正が必要。
- 条文: 標準管理規約29条「駐車場使用料その他の敷地及び共用部分等に係る使用料…は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる」
- 条文: 標準管理規約コメント29条関係「機械式駐車場を有する場合は、その維持及び修繕に多額の費用を要することから、管理費及び修繕積立金とは区分して経理することもできる」
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 規約29条と異なる区分経理をするには、原則として規約の改正が必要。
マンション管理業者は、管理組合の会計帳簿を作成する義務はあるが、保存期間の定めはない。
正解: 2. ×
- ① × 「○」を選ぶと誤り。帳簿の作成義務だけでなく、保存期間(5年間)も定められている。
- ② ○ 「×」が正しい。帳簿は5年間の保存義務がある。
- 条文: 施行規則86条3項「マンション管理業者は、法第七十五条に規定する帳簿…を各事業年度の末日をもって閉鎖するものとし、閉鎖後五年間当該帳簿を保存しなければならない」
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 会計帳簿には作成義務に加え、5年間の保存義務がある。
甲管理組合は、令和6年3月中に管理費等300万円の入金を受けた。内訳は、2月以前分12万円、3月分18万円、4月以降分270万円である。3月分の仕訳のうち、貸方に計上される「前受金」の金額はいくらか。
正解: 3. 270万円
- ① × 12万円は2月以前分で、これは未収入金の消込にあたる金額(前受金ではない)。
- ② × 18万円は3月分の当月収入で、前受金には当たらない。
- ③ ○ 4月以降分270万円がまだ到来していない期間の収入であり、前受金となる。
- ④ × 300万円は入金合計であり、その中には過去分・当月分・未来分が混在している。
- 引っかけ: 数字のずらし(前受金と他の内訳の取り違え)。
- まとめ: 前受金になるのは「未到来の期間分」だけ。過去分・当月分と混同しない。
上の問題の入金のうち、「未収入金」を減少させる金額はいくらか。
正解: 1. 12万円
- ① ○ 2月以前分12万円は既に計上済みの未収入金の回収にあたる。
- ② × 18万円は3月分の当月収入であり、未収入金の消込ではない。
- ③ × 270万円は4月以降分で前受金になる金額であり、未収入金の消込ではない。
- ④ × 過去分12万円が未収入金の回収に該当するため、0円は誤り。
- 引っかけ: 数字のずらし(未収入金と他の内訳の取り違え)。
- まとめ: 未収入金を減らすのは「過去に収入計上済みの分」の入金だけ。
未収入金が多額に残っている場合、収支報告書上は黒字でも、現金預金の残高がそれほど増えていないことがある。
正解: 1. ○
- ① ○ 「○」が正しい。収入として計上していても現金として未回収なら現金は増えていない。
- ② × 「×」を選ぶと誤り。未収入金が多いと黒字でも現金の増加は小さいことがある。
- 引っかけ: 引っかけ無し(素直な知識問題)。
- まとめ: 収支差額(発生主義の黒字)と現金の増減は別物。未収入金の多寡で差が出る。
管理組合の会計等に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 管理組合の会計処理に関する細則の変更は、総会の特別多数決議を経なければならない。
使用細則等(会計処理に関する細則を含む)の制定・変更・廃止は標準管理規約上、総会の普通決議事項とされ、規約自体の設定・変更・廃止に必要な特別多数決議(47条3項)とは異なる。よって「特別多数決議を経なければならない」とする選択肢4は不適切(正解)。予算成立前のやむを得ない支出、駐車場使用料の積立金への充当、管理費余剰の翌年度充当はいずれも正しい。
以下の表アは、甲管理組合の令和4年3月末日の決算において作成された一般(管理費)会計に係る未完成の貸借対照表(勘定式)である。表アを完成させるために、表ア中の(A)及び(B)に入る科目と金額の組合せとして最も適切なものは、表イの1〜4のうちどれか。一般(管理費)会計貸借対照表令和4年3月31日現在表ア(単位:円)資産の部負債・繰越金の部科目金額科目金額現金預金1,000,000未払金300,預り金200,000(A)(B)未収入金500,000次期繰越金1,500,什器及び備品500,000資産の部合計2,100,000負債・繰越金の部合計2,100,表イ(単位:円)A資産の部B負債・繰越金の部科目金額科目金額
正解: 4. 仮払金100,000仮受金100,000
資産の部合計・負債及び繰越金の部合計をそれぞれ2,100,000円に一致させるには、資産の部に仮払金100,000円、負債・繰越金の部に仮受金100,000円を計上する必要がある。仮払金は資産、仮受金は負債として整理されるため、選択肢4が正解。
管理組合における以下の①〜③の活動に関し、令和4年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動令和4年3月中の管理組合の普通預金の入金の内訳は、次の①〜③の通りである。①令和4年2月以前分管理費収入250,000円修繕積立金収入70,000円駐車場使用料収入10,000円専用庭使用料収入3,000円計333,000円②令和4年3月分管理費収入350,000円修繕積立金収入100,000円駐車場使用料収入20,000円専用庭使用料収入6,000円計476,000円③令和4年4月以降分管理費収入2,600,000円修繕積立金収入750,000円駐車場使用料収入70,000円専用庭使用料収入15,000円計3,435,000円合計4,244,000円(単位:円)
正解: 4. (借方)(貸方)普通預金4,244,000未収入金333,000管理費収入350,000修繕積立金収入100,000駐車場使用料収入20,000専用庭使用料収入6,000前受金3,435,
発生主義のもと、当月(3月)分の収入476,000円は当月の収益として計上し、2月以前分の入金333,000円は既に計上済みの未収入金の回収として処理し、4月以降分の入金3,435,000円は前受金として計上する。よって(借方)普通預金4,244,000/(貸方)未収入金333,000・管理費収入350,000・修繕積立金収入100,000・駐車場使用料収入20,000・専用庭使用料収入6,000・前受金3,435,000となる選択肢4が正解。
管理組合における以下の①〜③の活動に関し、令和4年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動①令和4年1月に防犯カメラ更新工事をA社に3,500,000円で発注し、令和4年2月末日に更新が完了した。その代金は令和4年3月15日に普通預金から支払った。②給水ポンプに係る機器が故障したので、その修理を令和4年3月5日にB社に450,000円で発注した。令和4年3月10日にB社から完了報告があり、その代金は令和4年4月20日に普通預金から支払う予定である。③6年周期で実施される避難階段の錆止め塗布について、令和4年3月15日にC社に1,000,000円で発注し、錆止め塗布は令和4年4月15日から20日の間に実施し、その工事代金は完了月の月末に支払う契約となっている。(単位:円)
正解: 3. (借方)(貸方)未払金3,500,000普通預金3,500,000修繕費450,000未払金450,000
①防犯カメラ更新工事は令和4年2月末に完成しており既に未払金計上済みのものを3月に支払ったとみて、未払金3,500,000/普通預金3,500,000。②給水ポンプ修理は3月10日に完了報告を受けており発生主義により3月中に費用計上、支払いは4月のため未払金として、修繕費450,000/未払金450,000。③錆止め塗布は4月実施予定であり3月時点では未発生のため仕訳計上しない。よって選択肢3が正解。
次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、修繕積立金を取り崩して充当することができるものとして最も適切なものはどれか。
正解: 1. 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に要する経費に充当する場合
標準管理規約28条1項は、修繕積立金を取り崩して充当できる場合を限定列挙しており、「建替え等に係る合意形成に必要となる事項の調査に要する経費」はその一つであるため選択肢1が正解。すべり止めの補修費・火災保険料・パソコン購入費のような経常的な経費は原則として管理費から充当すべきもので、修繕積立金の取崩し対象ではない。
総会又は理事会の決議に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 役員活動費の額及び支払方法を決めるにあたっては、理事会の決議で足りる。
役員活動費の額及び支払方法は必要経費に関する事項であり、標準管理規約上は理事会の決議のみでなく総会の決議事項とされる。修繕積立金の保管・運用方法、管理費等・使用料の額と賦課徴収方法は総会決議事項(48条)。災害等で総会開催が困難な場合の応急修繕に伴う資金借入れは、理事会が応急的に決議できる例外がある(54条2項)。
次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、適切なものはいくつあるか。ア敷地及び共用部分等の一部に広告塔や看板等を第三者に設置させる場合は、総会の決議を経なければならない。イ管理組合は、駐車場区画の位置等による利便性・機能性の差異や、特定の位置の駐車場区画を希望する者がいる等の状況に応じて、駐車場使用料について柔軟な料金設定を行うことも考えられる。ウ管理組合は、町内会等との渉外業務に要する費用に管理費を充当することができる。エ管理組合は、共用部分と構造上一体となった専有部分の配管の清掃等に要する費用については、「共用設備の保守維持費」として管理費を充当することができる。
正解: 4. 四つ
広告塔等の第三者設置は総会決議事項(ア)、駐車場使用料は位置等に応じ柔軟な料金設定が考えられる(イ)、町内会等との渉外業務費用への管理費充当は可能(ウ)、共用部分と構造上一体の専有部分配管の清掃等費用は「共用設備の保守維持費」として管理費充当が可能(エ)。いずれも標準管理規約及びコメントの内容として適切。
以下の表アは、甲管理組合の令和5年3月末日の決算において作成された一般(管理費)会計に係る未完成の貸借対照表(勘定式)である。表アを完成させるために、表ア中の(A)及び(B)に入る科目と金額の組合せとして最も適切なものは、表イの1〜4のうちどれか。一般(管理費)会計貸借対照表令和5年3月31日現在表ア(単位:円)資産の部負債・繰越金の部科目金額科目金額現金預金300,000未払金200,000未収入金100,000(B)(A)什器及び備品400,000次期繰越金500,000資産の部合計1,000,000負債・繰越金の部合計1,000,表イ(単位:円)A資産の部B負債・繰越金の部科目金額科目金額
正解: 2. 前払金200,000前受金300,000
資産の部合計1,000,000円のうち判明分(現金預金300,000+未収入金100,000+什器備品400,000=800,000)との差額200,000円が資産側の(B)にあたり、資産項目である前払金200,000円が入る。負債・繰越金の部合計1,000,000円のうち判明分(未払金200,000+次期繰越金500,000=700,000)との差額300,000円が負債側の(A)にあたり、負債項目である前受金300,000円が入る。
甲管理組合における以下の活動に関し、令和5年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動令和5年3月31日に、組合員から管理費等合計3,000,000円を徴収し、甲管理組合の普通預金口座に入金した。入金の内訳は以下のとおりである。①管理費入金内訳令和5年2月以前分120,000円令和5年3月分80,000円令和5年4月分2,200,000円2,400,000円②修繕積立金入金内訳令和5年2月以前分60,000円令和5年3月分40,000円令和5年4月分500,000円600,000円合計3,000,000円(単位:円)
正解: 2. (借方)(貸方)普通預金3,000,000未収入金180,000管理費収入80,000修繕積立金収入40,000前受金2,700,
発生主義により、令和5年2月以前分(管理費120,000円・修繕積立金60,000円、計180,000円)は未収入金の回収として処理し、3月分(管理費80,000円・修繕積立金40,000円)を当月の収入に計上し、4月分(2,200,000円+500,000円=2,700,000円)は前受金として処理する。借方普通預金3,000,000円、貸方は未収入金180,000円・管理費収入80,000円・修繕積立金収入40,000円・前受金2,700,000円となる。
甲管理組合における以下の活動に関し、令和5年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動令和5年4月1日以降、駐車場1区画につき月額使用料20,000円、敷金として当該使用料の2箇月分にて新規利用者5人に1区画ずつ貸し出すこととし、令和5年3月中に、甲管理組合の普通預金口座に合計300,000円の入金があった。その内訳は以下のとおりである。令和5年3月中の入金の内訳敷金200,000円令和5年4月分使用料100,000円合計300,000円(単位:円)
正解: 3. (借方)(貸方)普通預金300,000前受金100,000預り金200,000
敷金200,000円は将来返還すべき預り金として処理し、令和5年4月分使用料100,000円は3月中の入金であるため前受金として処理する(発生主義)。借方普通預金300,000円、貸方は前受金100,000円・預り金200,000円となる。
長期修繕計画作成ガイドラインに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 修繕積立基金又は一時金の負担がある場合は、これらを修繕積立金会計とは区分して管理する。
修繕積立基金又は一時金の負担がある場合、これらは修繕積立金会計と区分せず修繕積立金会計に繰り入れて管理するのが標準的な整理であり、「区分して管理する」とする記述は誤り。不測の事故・災害の復旧費用や建替え調査等の経費への充当、長期修繕計画作成費用の管理費・修繕積立金いずれからの充当も可能である点は長期修繕計画作成ガイドラインの内容として適切。
次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、管理組合が修繕積立金を充当できる費用として適切なものはいくつあるか。ただし、規約に別段の定めはないものとする。ア外灯設備の管球の交換に要した費用イ一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕工事を前提に専門家に建物診断を委託した費用ウ新たに整備された公共下水道に汚水を直接放流するので、不要となった浄化槽を解体し、その場所にプレイロットを新設するのに要した費用エ排水管取替え工事において、共用配管と構造上一体となった専有部分である配管の工事に要した費用
正解: 2. 二つ
外灯管球の交換等の日常的な保守費用は管理費で対応すべき経常的費用であり修繕積立金の充当対象ではない(ア)。計画的な修繕工事を前提とした建物診断委託費(イ)、共用部分と構造上一体となった専有部分配管の工事費用(エ)は修繕積立金を充当できる。浄化槽撤去とプレイロット新設のような設備の変更に要する費用も修繕積立金充当が認められる例とされる(ウ)。
管理組合の活動に係る税務の取扱いに関する次の記述のうち、不適切なものはいくつあるか。ア消費税法上、消費税の納税義務者は事業者とされ、法人格を有しない管理組合及び管理組合法人も納税義務者となる。イ消費税法上、管理組合が、組合員との駐車場使用契約に基づき収受した使用料は、不課税取引として課税対象とはならない。ウ消費税法上、管理組合の収入のうち、修繕積立金に係る預金から生じた受取利息は、課税取引として課税対象となる。エ法人税法上、管理組合法人が、その共用部分を看板設置のために事業者に賃貸することは、収益事業に該当する。
正解: 1. 一つ
正解は1(不適切なものは一つ)。人格のない社団である管理組合も消費税の納税義務者となる(ア)点、管理組合法人が第三者に共用部分を賃貸して看板設置料を得る行為は法人税法上の収益事業(不動産貸付業)に該当する(エ)点は、いずれも実務上確立した扱いである。区分所有者に対する駐車場使用料は対価性があり原則として消費税の課税取引となる(イの「不課税」は誤りと考えられる)一方、修繕積立金に係る預金利息は消費税法上「非課税取引」に分類される。この論点(イ・ウのいずれが公式解答上の唯一の誤りとされているか)は国税庁の質疑応答事例等の一次情報で確認できておらず、確信が持てない。
補足: 消費税における駐車場使用料と受取利息の取扱いの細部は、今回の調査(WebSearch/WebFetchの利用制限により一次情報への到達が不十分)では完全に裏付けが取れていない。
以下の表アは、甲管理組合の令和6年3月末日の決算において作成された一般(管理費)会計に係る未完成の貸借対照表(勘定式)である。表アを完成させるために、表ア中の(A)から(D)までに入る科目の組合せとして最も適切なものは、表イの1から4までのうちどれか。一般(管理費)会計貸借対照表令和6年3月31日現在表ア(単位:円)資産の部負債・繰越金の部科目金額科目金額現金預金300,000預り金100,000(A)100,000(C)300,000(B)200,000(D)100,000什器及び備品400,000次期繰越金500,000資産の部合計1,000,000負債・繰越金の部合計1,000,表イ資産の部負債・繰越金の部(A)(B)(C)(D)
正解: 4. 未収入金前払金未払金前受金
正解は4。貸借対照表は資産の部と負債・繰越金の部の合計が一致するよう作成される。資産の部には未収入金・前払金のような将来入金予定・既払費用が、負債の部には未払金・前受金のような未払い債務・前受けした収入が計上される。表アの金額バランスから、資産側(A)(B)にはそれぞれ未収入金・前払金、負債側(C)(D)には未払金・前受金が入る組み合わせが妥当であり、選択肢4「未収入金・前払金・未払金・前受金」が該当する。
甲管理組合における以下の活動に関し、令和6年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。なお、積立保険料は、満期返戻金付きとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動甲管理組合は、保険期間を5年、保険料支払方法を年払いとする「修繕積立保険」に加入しており、令和6年3月1日に令和6年3月1日から令和7年2月末までの期間1年分の保険料1,440,000円を普通預金口座から支払った。なお、当該保険料の明細は、以下のとおりである。①危険保険料720,000円②積立保険料720,000円修繕積立保険料合計1,440,000円(単位:円)
正解: 4. (借方)(貸方)支払保険料60,000普通預金1,440,000前払保険料660,000保険積立金720,000
正解は4。発生主義の原則により、令和6年3月1日に支払った1年分の修繕積立保険料1,440,000円のうち、危険保険料720,000円(月額60,000円)は当期(3月分のみ=60,000円)を支払保険料として費用計上し、残り11か月分(660,000円)は前払保険料として資産計上する。積立保険料720,000円は満期返戻金付きの積立部分であり、支払時点で全額を資産(保険積立金)として計上する。したがって借方は支払保険料60,000円・前払保険料660,000円・保険積立金720,000円、貸方は普通預金1,440,000円となる。
甲管理組合における以下の活動に関し、令和6年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動令和6年3月31日に、組合員から管理費等合計3,000,000円を徴収し、甲管理組合の普通預金口座に入金をした。入金の内訳は以下のとおりである。①令和6年2月以前分管理費収入60,000円修繕積立金収入30,000円90,000円②令和6年3月分管理費収入120,000円修繕積立金収入60,000円180,000円③令和6年4月以降分管理費収入1,820,000円修繕積立金収入910,000円2,730,000円合計3,000,000円(単位:円)
正解: 3. (借方)(貸方)普通預金3,000,000未収入金90,000管理費収入120,000修繕積立金収入60,000前受金2,730,
正解は3。発生主義の原則により、令和6年2月以前分(既に収益計上済みの滞納分90,000円)は未収入金の回収として処理し、令和6年3月分(当月分の管理費収入120,000円・修繕積立金収入60,000円)は当期の収益として計上し、令和6年4月以降分(2,730,000円)は前受金(負債)として処理する。したがって借方は普通預金3,000,000円、貸方は未収入金90,000円・管理費収入120,000円・修繕積立金収入60,000円・前受金2,730,000円となる。
以下の表は、A列に「管理費を充当することができる経費」、B列に「修繕積立金を取り崩すことができる経費」の具体例をそれぞれアからウとしてまとめ、示しているが、標準管理規約(単棟型)によれば、A列及びB列ともに適切なものは、アからウのうちいくつあるか。A列B列管理費を充当することができる経修繕積立金を取り崩すことができ費る経費マンション周辺の清掃活動に要すア各住戸の玄関扉の改良工事の費用る費用住戸から発生した火災により変一定期間ごとに計画的に行うバルイ質・損傷した外壁等の修繕費用コニー床の防水工事費用機械式駐車場の一部を平置き駐車ウ管理計画認定制度の認定手数料場に変更する工事費用
正解: 2. 二つ
正解は2(A列・B列ともに適切なものは二つ=ア・ウ)。標準管理規約28条1項は修繕積立金を取り崩せる場合を限定列挙しており、火災など不測の事故による修繕費用も同項に含まれる(取崩し対象)ため、これを管理費で充当するとするイのA列は誤り。ア(清掃活動費用は管理費充当、玄関扉の計画的な改良工事費用は修繕積立金取崩し対象)、ウ(認定手数料は管理費充当、機械式から平置きへの変更工事費用は敷地及び共用部分等の変更として修繕積立金取崩し対象)は、いずれもA列・B列とも標準管理規約27条・28条の内容に沿う。
会計等に関する理事長の次の説明のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。ア大規模修繕工事に必要な費用の借入は、総会の普通決議により行うことができますし、その償還は、積み立てられた修繕積立金を充てることができます。イ管理費に余剰が生じた場合には、その余剰は修繕積立金に充当します。ウ修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければなりません。エ駐車場使用料を管理費及び修繕積立金とは区分して経理をするためには、管理規約の改正が必要です。
正解: 1. 一つ
正解は1(不適切なものは一つ)。標準管理規約29条により、駐車場使用料はその管理に要する費用に充当し、残額は修繕積立金として積み立てる旨が既に規約上定められているため、区分経理をするために別途規約改正が必要とまでは言い切れず、エの記述はやや不正確と考えられる。ア(大規模修繕費用の借入は総会の普通決議で可、償還は修繕積立金を充当)、イ(管理費の余剰は修繕積立金に充当)、ウ(修繕積立金は管理費と区分経理)は標準管理規約の内容に沿う。
補足: エの「規約改正が必要」との断定の当否について、標準管理規約のコメント等での明確な裏付けを今回完全には確認できていない。
次の記述のうち、消費税法によれば、管理組合が当課税期間において、必ず消費税の課税事業者となるものはいくつあるか。ア基準期間における甲管理組合の敷地の一部貸出による組合員以外の第三者からの賃料収入は980万円、その他、組合員以外の第三者からの駐車場使用料収入は120万円であり、特定期間における当該敷地の一部貸出による組合員以外の第三者からの賃料収入は460万円、その他、組合員以外の第三者からの駐車場使用料収入は42万円であったが、特定期間における甲管理組合採用の職員に対する給与等支払額は1,050万円であった。イ基準期間における乙管理組合の全収入は2,974万円であり、その内訳は、管理費等収入が2,400万円、駐車場使用料収入が550万円(組合員以外の第三者からのもの120万円を含む。)、専用庭使用料収入が24万円であったが、基準期間以降についても同額の収入構成であった。ウ基準期間における丙管理組合の課税売上高は980万円であり、特定期間における課税売上高は1,050万円であったが、特定期間における丙管理組合採用の職員に対する給与等支払額は550万円であった。エ基準期間における丁管理組合の課税売上高は850万円、特定期間における課税売上高は1,450万円であったが、特定期間における丁管理組合採用の職員に対する給与等支払額は1,250万円であった。
正解: 1. 一つ
基準期間又は特定期間の課税売上高が1,000万円を超えると課税事業者となるが、特定期間については課税売上高に代えて給与等支払額により判定でき、いずれか一方が1,000万円以下であれば納税義務は免除される(消費税法9条・9条の2)。また土地(敷地)の貸付け(地代)は貸付期間1か月未満又は駐車場等施設利用を伴う場合を除き非課税取引である。丁管理組合のみ、特定期間の課税売上高・給与等支払額の双方が1,000万円を超え、必ず課税事業者となると考えられる。
補足: 消費税法の基準期間・特定期間判定は個別の取引区分(非課税となる土地の貸付け等)の当てはめにより結論が左右されるため、確定的な断定は避けた。
以下の表は、甲管理組合の令和7年3月末日の決算において作成された一般(管理費)会計に係る誤った勘定式の貸借対照表である。貸借対照表の資産の部及び負債・繰越金の部に計上されている、合わせて9つの科目のうち、不適切な科目はいくつあるか。一般(管理費)会計貸借対照表令和7年3月31日現在(単位:円)資産の部負債・繰越金の部科目金額科目金額現金預金1,000,000未払金232,000未収入金220,000前払金45,000預り金60,000仮払金15,000前払保険料12,000次期繰越金1,500,000什器及び備品500,000資産の部合計1,792,000負債・繰越金の部合計1,792,000
正解: 3. 三つ
資産の部と負債・繰越金の部の合計はいずれも1,792,000円で形式上は一致しているが、一般(管理費)会計の貸借対照表として計上される科目としては、決算時点で残高が残ること自体が本来不適切な仮払金・仮受金相当の処理や、固定資産・前払費用の計上区分など、標準的な会計処理と整合しない科目が含まれていると考えられる。
補足: 貸借対照表の9科目のうちどの3科目が具体的に不適切とされているかについて、一次情報(マンション管理業協会等の会計処理基準)で確証を得られなかったため、断定を避けた。
甲管理組合の以下の活動に関し、令和7年3月分の仕訳として最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されている。なお、消費税及び地方消費税は考慮しないものとする。(甲管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動令和7年3月31日に、次の内容の諸費用350万円を普通預金から支払った。①管理委託費(令和7年4月分)250万円②水道光熱費(令和7年2月分)36万円③修繕費(令和7年4月工事実施予定、3月末着手金支払分)64万円合計350万円(単位:円)
正解: 2. (借方)(貸方)前払費用2,500,000普通預金3,500,000未払金360,000前払金640,000
発生主義のもとでは、まだ発生していない4月分管理委託費と未実施の4月工事着手金は「前払」(資産)として計上し、既に発生済みの2月分水道光熱費の支払いは、既に未払金として計上済みの負債の取崩しとして処理する。この整理と一致するのは選択肢2(前払費用2,500,000/未払金360,000/前払金640,000、貸方普通預金3,500,000)。
甲管理組合における以下の活動に関し、令和7年3月分の仕訳として、最も適切なものはどれか。ただし、会計処理は毎月次において発生主義の原則によって処理されているものとする。(管理組合の会計年度:毎年4月1日から翌年3月31日まで)活動ア令和7年2月末日までに普通預金口座に入金された管理費・修繕積立金(内訳)①令和7年3月分管理費2,700,000円②令和7年3月分修繕積立金700,000円合計3,400,000円イ令和7年3月1日から3月末日までに普通預金口座に入金された管理費(内訳)①令和7年2月以前分120,000円②令和7年3月分30,000円③令和7年4月分2,800,000円合計2,950,000円ウ令和7年3月1日から3月末日までに普通預金口座に入金された修繕積立金(内訳)①令和7年2月以前分40,000円②令和7年3月分10,000円③令和7年4月分950,000円合計1,000,000円エ令和7年3月末日までに普通預金口座に入金されていない管理費・修繕積立金(内訳)①令和7年3月分管理費30,000円②令和7年3月分修繕積立金10,000円合計40,000円(単位:円)
正解: 4. (借方)(貸方)普通預金3,950,000管理費収入2,760,000前受金3,400,000修繕積立金収入720,000未収入金40,000前受金3,750,000未収入金160,000
発生主義会計では、2月末までに前受けしていた3月分(前受金3,400,000円の取崩し)と、3月末時点で未収の3月分(未収入金40,000円の計上)をあわせて当月の管理費収入2,760,000円・修繕積立金収入720,000円として認識し、4月分の入金は前受金3,750,000円として繰り延べ、2月以前分の回収は未収入金160,000円の取崩しとして処理する(選択肢4が整合)。
会計年度が5月1日から翌年4月30日までと管理規約で規定されている管理組合における理事長の行為に関する次の記述のうち、標準管理規約(単棟型)によれば、不適切なものはいくつあるか。ア理事長は、通常総会の期日を、当該会計年度開始後の6月17日として招集した。イ理事長は、監事の会計監査を経ずに、通常総会において収支予算案を提出し、承認を得た。ウ理事長は、5月1日以降、通常総会で収支予算案の承認を得るまでの間に、理事会の承認を得て、毎月10日払いの管理員人件費を5月10日に支払った。エ理事長は、通常総会において収支予算案の承認を得たが、その後収支予算を変更する必要が生じたため、理事会の承認を得て収支予算を変更し、次年度の通常総会で報告した。
正解: 1. 一つ
収支予算の変更は原則として総会(臨時総会)の決議事項であり、理事会の承認のみで変更し次年度の通常総会で事後報告すれば足りるとするエは不適切。通常総会の会計年度開始後2か月以内の招集(ア)、予算承認に監事監査を要しない点(イ)、予算未承認の間の経常的費用支払を理事会承認で行う点(ウ)はいずれも標準管理規約の規定・実務と整合する。
補足: 収支予算の変更(エ)について、理事会の承認のみで変更できる場合があるか、標準管理規約の明文で確証を得られなかったため、断定を避けた。