この話の舞台
旧耐震・受水槽方式・EV1基の点検、外壁のひび
ひだまり船橋マンション(分譲マンション)|船橋市、駅徒歩12分|築45年(旧耐震)・RC造6階建て・24戸
到達目標と条件
目標1RC造の劣化(ひび割れ・鉄筋露出・中性化)と、新耐震=1981年6月1日が何を分けているかを言える。
| 項目 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|
| 中性化 | 二酸化炭素で進行、深さは平方根に比例 | |
| かぶり厚さ | 柱・耐力壁3cm以上、基礎6cm以上 | 施行令79条 |
| 新耐震判定 | 1981年6月1日・建築確認を受けた日で判定 | |
| アルカリ骨材反応 | 骨材膨張。鉄筋発錆とは別(頻出ひっかけ) | |
| エフロレッセンス | 白い粉。塩害の兆候ではない | |
| 診断法 | フェノールフタレイン法=中性化深さ測定 |
ひっかけ: アルカリ骨材反応は骨材膨張、鉄筋発錆ではない
くわしく(8項目)
- 月1回の巡回で、外壁のひび割れ幅・鉄筋の露出・錆汁を見る
- 中性化は大気中の二酸化炭素の侵入でアルカリ性が低下し、進行は時間の平方根に比例する
- 中性化が鉄筋まで届くと発錆・膨張し、コンクリートを内側から押し割る(爆裂)
- かぶり厚さ(施行令79条)は耐力壁以外の壁・床2cm以上、耐力壁・柱・はり3cm以上、直接土に接する部分4cm以上、基礎6cm以上
- 新耐震は1981年(昭和56年)6月1日施行で、判定は竣工日ではなく建築確認を受けた日
- アルカリ骨材反応は骨材とセメントのアルカリが反応し骨材が膨張する現象で、鉄筋の発錆とは別(頻出のひっかけ)
- エフロレッセンス(白い粉状の付着物)は塩害の兆候ではない
- 劣化診断はクラックスケール・反発度法・赤外線サーモグラフィ・電磁誘導法(鉄筋探査)・フェノールフタレイン法(中性化深さ測定)を使い分ける
目標2給水方式3つ(直結直圧・直結増圧・受水槽)と、排水のトラップ・通気管が何のためにあるかを言える。
| 項目 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|
| 給水方式 | 直結増圧は受水槽不要・中高層まで | |
| 簡易専用水道 | 10㎥超、清掃・検査とも年1回以上 | |
| 専用水道 | 100人超または20㎥超(数字入替注意) | |
| マンホール | 直径60cm以上の円が内接 | |
| 封水深 | 5cm以上10cm以下、二重トラップ禁止 | |
| クロスコネクション | 給水管は他配管と直接連結禁止 |
ひっかけ: 専用水道と簡易専用水道の数字を入れ替える出題に注意
くわしく(10項目)
- 直結直圧方式は配水管の水圧だけで直接給水し、おおむね3階までの低層向け
- 直結増圧方式は増圧ポンプで押し上げ、受水槽不要で中高層階まで直結する
- 受水槽方式は水を一度大気に開放するため清掃・検査が必要
- 簡易専用水道は受水槽の有効容量の合計が10㎥を超えるもの。清掃・検査とも年1回以上
- 専用水道は100人を超える者に給水、または1日最大給水量20㎥超(簡易専用水道の数字と入れ替えて出題される)
- 給水タンクのマンホールは直径60cm以上の円が内接できるものとする
- 排水トラップの封水深は5cm以上10cm以下。二重トラップは禁止
- 破封の原因は自己サイホン作用・誘導(吸出し・はね出し)作用・毛管現象・蒸発の4つ
- 特殊継手排水システムは通気立て管を併設せずに大流量を流せる方式
- 給水管は他の配管設備と直接連結してはならない(クロスコネクションの禁止)
目標3電気(単相3線式・借室電気室)とエレベーター保守(フルメンテナンス/POG)の違いを、お金の面から言える。
| 項目 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|
| 電圧区分 | 低圧600V以下、高圧600〜7000V | |
| 借室電気室 | 電力会社の設備、組合は自由に使えない | |
| 単相3線式 | 中性線+電圧線で100V/200V | |
| 保守契約 | フルメンテナンス=部品取替含む、POG=含まず | |
| 非常用EV | 高さ31mを超える建築物に義務、ロビー10㎡以上 | |
| 非常用照明 | 停電30分継続、LEDは2ルクス以上 |
ひっかけ: 非常照明のLED基準は2ルクス、一般は1ルクスで別
くわしく(9項目)
- 低圧は交流600V以下、高圧は600V超7000V以下、特別高圧は7000V超
- 借室電気室は電力会社の設備として扱われ、組合が自由に使うことはできない
- 単相3線式は中性線+電圧線1本で100V、電圧線どうしで200V。中性線欠相は異常高電圧の原因
- フルメンテナンス契約は保守・点検に加え劣化部品の取替え・修理まで含む
- POG契約は保守・点検と消耗品交換のみで、劣化部品の取替え・修理は含まない
- 地震時等管制運転装置は地震の加速度を検知し自動的に最寄り階に停止して戸を開ける
- 非常用エレベーターは高さ31mを超える建築物に設置義務、乗降ロビーは1基10㎡以上
- 非常用照明は停電時30分間継続点灯。照度は床面で1ルクス以上、LEDランプは2ルクス以上
- 住宅の居室は1時間に0.5回の換気能力が必要
覚える数字と条文
| 数字・条文 | 内容 |
|---|---|
| 新耐震は1981年6月1日。判定は建築確認の日で分かれる。 | |
| かぶり厚さは柱・はり・耐力壁が3cm以上(施行令79条)。 | |
| 封水深は5cm以上10cm以下(告示1597号)。 | |
| 受水槽10㎥超で簡易専用水道、清掃も検査も年1回以上。 |
実務の流れ
ひっかけ一覧
- 境目の数字を1つずらして出す(簡易専用水道10㎥超を20㎥超、マンホール60cmを45cm、非常用EV31m超を40m超に変える)。
- 同じ規定を、ある年は正しい記述、別の年は誤りの記述で出す(マンホール60cmはその典型)。
- 原因と結果を入れ替える(アルカリ骨材反応は骨材が膨張するのに鉄筋が発錆すると説明する、エフロレッセンスを塩害の兆候と誤認させる)。
- 『以上・以下』や向きを逆にする(排水横管の勾配は管径が大きいほど緩やかでよいのに『大きくとる』と逆に書く)。
- 『のみ・必ず』の言い切りで誤りを作る(通気弁は負圧部分のみ、なのに正圧・負圧の両方と広げる)。
- 法令の基準と実務目安を混同させる(ひび割れ幅0.3mm、給湯器の寿命10〜15年は実務目安であり法令上の基準ではない)。
- 竣工日と建築確認日を混同させる(新耐震の判定は建築確認を受けた日)。
到達目標(教科書)
目標1RC造の劣化(ひび割れ・鉄筋露出・中性化)と、新耐震=1981年6月1日が何を分けているかを言える。
| 項目 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|
| 中性化 | 二酸化炭素で進行、深さは平方根に比例 | |
| かぶり厚さ | 柱・耐力壁3cm以上、基礎6cm以上 | 施行令79条 |
| 新耐震判定 | 1981年6月1日・建築確認を受けた日で判定 | |
| アルカリ骨材反応 | 骨材膨張。鉄筋発錆とは別(頻出ひっかけ) | |
| エフロレッセンス | 白い粉。塩害の兆候ではない | |
| 診断法 | フェノールフタレイン法=中性化深さ測定 |
ひっかけ: アルカリ骨材反応は骨材膨張、鉄筋発錆ではない
- 月1回の巡回で、外壁のひび割れ幅・鉄筋の露出・錆汁を見る
- 中性化は大気中の二酸化炭素の侵入でアルカリ性が低下し、進行は時間の平方根に比例する
- 中性化が鉄筋まで届くと発錆・膨張し、コンクリートを内側から押し割る(爆裂)
- かぶり厚さ(施行令79条)は耐力壁以外の壁・床2cm以上、耐力壁・柱・はり3cm以上、直接土に接する部分4cm以上、基礎6cm以上
- 新耐震は1981年(昭和56年)6月1日施行で、判定は竣工日ではなく建築確認を受けた日
- アルカリ骨材反応は骨材とセメントのアルカリが反応し骨材が膨張する現象で、鉄筋の発錆とは別(頻出のひっかけ)
- エフロレッセンス(白い粉状の付着物)は塩害の兆候ではない
- 劣化診断はクラックスケール・反発度法・赤外線サーモグラフィ・電磁誘導法(鉄筋探査)・フェノールフタレイン法(中性化深さ測定)を使い分ける
目標2給水方式3つ(直結直圧・直結増圧・受水槽)と、排水のトラップ・通気管が何のためにあるかを言える。
| 項目 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|
| 給水方式 | 直結増圧は受水槽不要・中高層まで | |
| 簡易専用水道 | 10㎥超、清掃・検査とも年1回以上 | |
| 専用水道 | 100人超または20㎥超(数字入替注意) | |
| マンホール | 直径60cm以上の円が内接 | |
| 封水深 | 5cm以上10cm以下、二重トラップ禁止 | |
| クロスコネクション | 給水管は他配管と直接連結禁止 |
ひっかけ: 専用水道と簡易専用水道の数字を入れ替える出題に注意
- 直結直圧方式は配水管の水圧だけで直接給水し、おおむね3階までの低層向け
- 直結増圧方式は増圧ポンプで押し上げ、受水槽不要で中高層階まで直結する
- 受水槽方式は水を一度大気に開放するため清掃・検査が必要
- 簡易専用水道は受水槽の有効容量の合計が10㎥を超えるもの。清掃・検査とも年1回以上
- 専用水道は100人を超える者に給水、または1日最大給水量20㎥超(簡易専用水道の数字と入れ替えて出題される)
- 給水タンクのマンホールは直径60cm以上の円が内接できるものとする
- 排水トラップの封水深は5cm以上10cm以下。二重トラップは禁止
- 破封の原因は自己サイホン作用・誘導(吸出し・はね出し)作用・毛管現象・蒸発の4つ
- 特殊継手排水システムは通気立て管を併設せずに大流量を流せる方式
- 給水管は他の配管設備と直接連結してはならない(クロスコネクションの禁止)
目標3電気(単相3線式・借室電気室)とエレベーター保守(フルメンテナンス/POG)の違いを、お金の面から言える。
| 項目 | 答え | 根拠 |
|---|---|---|
| 電圧区分 | 低圧600V以下、高圧600〜7000V | |
| 借室電気室 | 電力会社の設備、組合は自由に使えない | |
| 単相3線式 | 中性線+電圧線で100V/200V | |
| 保守契約 | フルメンテナンス=部品取替含む、POG=含まず | |
| 非常用EV | 高さ31mを超える建築物に義務、ロビー10㎡以上 | |
| 非常用照明 | 停電30分継続、LEDは2ルクス以上 |
ひっかけ: 非常照明のLED基準は2ルクス、一般は1ルクスで別
- 低圧は交流600V以下、高圧は600V超7000V以下、特別高圧は7000V超
- 借室電気室は電力会社の設備として扱われ、組合が自由に使うことはできない
- 単相3線式は中性線+電圧線1本で100V、電圧線どうしで200V。中性線欠相は異常高電圧の原因
- フルメンテナンス契約は保守・点検に加え劣化部品の取替え・修理まで含む
- POG契約は保守・点検と消耗品交換のみで、劣化部品の取替え・修理は含まない
- 地震時等管制運転装置は地震の加速度を検知し自動的に最寄り階に停止して戸を開ける
- 非常用エレベーターは高さ31mを超える建築物に設置義務、乗降ロビーは1基10㎡以上
- 非常用照明は停電時30分間継続点灯。照度は床面で1ルクス以上、LEDランプは2ルクス以上
- 住宅の居室は1時間に0.5回の換気能力が必要
鉄筋コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. アルカリ骨材反応とは、アルカリ反応性骨材と鉄筋が長期にわたる化学反応により、その鉄筋が発錆し膨張することで、コンクリートにひび割れを生じたり崩壊したりする現象をいう。
アルカリ骨材反応は骨材とセメント中のアルカリが反応し骨材が膨張する現象で、鉄筋の発錆は関係ない。「反応するのは鉄筋ではなく骨材」で切れる。1・2・3は正しい。
竣工後25年でコア採取による中性化深さが20mmだった場合、かぶり厚さ40mmの鉄筋に到達するまで25年時点から要する年数として、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 経過年数の平方根(√t)に比例するので約75年かかる。
深さが20mm→40mmと2倍になるには時間は2²=4倍必要。竣工から25年×4=100年、25年時点からは差の75年。
給水方式及び給水設備に関する次のア〜ウのうち、不適切なものはいくつあるか。ア: 直結増圧方式では逆流防止装置を設置する。イ: 給水タンクのマンホールは直径45cm以上の円が内接できるものとする。ウ: 直結直圧方式は水圧が最も低下する時期でも給水可能なように計画する。
正解: 1. 一つ
イが誤り(正しくは60cm以上)。ア・ウは正しいので不適切は「イだけ」=一つ。
衛生器具の排水トラップは、二重トラップとならないように設けなければならない。また、排水立て管の管径は、どの階においても最下部の管径と同一とする。
正解: 1. ○
告示1597号第3三ロは二重トラップの禁止を定める。排水立て管は最下部と同じ管径とし、途中で細くしない。
建築物への電力供給は供給電圧により「低圧」「高圧」「特別高圧」の3種類に分けられ、単相3線式では電圧線と中性線を使用することで100ボルトの電気機械器具が利用できる。
正解: 1. ○
低圧=交流600V以下、高圧=600V超7000V以下、特別高圧=7000V超。単相3線式は中性線+電圧線1本で100V、電圧線どうしで200V。
あなたは主任者。築45年のRC造マンションを巡回中、外壁に茶色いシミ(錆汁)と幅0.4mm程度のひび割れを見つけた。対応として最も適切なものはどれか。
正解: 2. 錆汁は鉄筋の発錆・膨張による爆裂の前兆の可能性があるので、位置・幅を記録し、必要に応じて打診・クラックスケールでの実測、コア採取やフェノールフタレイン法での中性化深さ測定を手配する。
錆汁は爆裂の前兆サイン。記録した上で必要な調査につなげるのが実務。アルカリ骨材反応と決めつけるのは誤り(骨材の膨張が原因で錆汁とは別のメカニズム)。
マンションの構造・部材に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 1つの建築物で高さが部分的に異なる場合には、原則として、各部分の高さに応じて異なる構造方法による基礎を併用しなければならない。
施行令38条2項は異なる構造方法による基礎の併用を原則禁止している(不同沈下防止のため)。「併用しなければならない」は真逆で誤り。1・2・4は正しい。
コンクリートの中性化に関する文章の空欄補充として、最も適切な語句の組合せはどれか。「中性化は、大気中の(A)がコンクリートに侵入し、アルカリ性が徐々に(B)していく現象である。中性化深さの進行は、時間の(C)に比例する。」
正解: 4. A=二酸化炭素、B=低下、C=平方根
A=二酸化炭素、B=低下、C=平方根(√t)。
マンションの受水槽に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 受水槽の有効容量は、1日予想給水量の3倍とすることが望ましい。
受水槽の有効容量は一般に1日予想給水量のおおむね1/2程度とするのが実務の考え方で、「3倍」は過大。
特殊継手を使用する排水システムは、それを使用しない場合に比べて許容排水流量が大きく、通気立て管を要しない排水通気方式である。
正解: 1. ○
Q34の裏返し(正しい定義バージョン)。特殊継手排水システムは通気立て管を必要としないのが特徴。
エレベーターに関する次の記述のうち、建築基準法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 非常用エレベーターは、高さ40mを超える建築物に設置が義務付けられている。
建築基準法34条2項は「高さ31メートルをこえる建築物」に非常用の昇降機の設置を義務付ける。「40m」は誤り。
あなたは主任者。理事会で「エレベーターの保守契約をPOG契約からFM契約に切り替えるべきか」を説明する。最も適切な説明はどれか。
正解: 1. 「FM契約は月々の支払いは高くなりますが、劣化部品の取替え・修理も含むため突発的な高額出費が抑えられ支出が平準化されます。経年に応じて比較検討しましょう。」
FM・POGの違いを踏まえ、建物の経年に応じた比較検討を促す説明が適切。保守契約の種類は法定されておらず組合が選択する事項。
マンションの構造・部材に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 建築基準法に定める「主要構造部」には、最下階の床は含まれない。
主要構造部の定義(建築基準法2条5号)は最下階の床等を除く。SRC造の耐火性がRC造より劣るという記述、基礎併用義務、免震建築物の長周期地震動検討不要はいずれも誤り。
アルカリ骨材反応は、コンクリート中の骨材とセメント中のアルカリ分が反応して骨材が膨張する現象であり、鉄筋の腐食とは直接の関係がない。
正解: 1. ○
アルカリ骨材反応は骨材とセメントの反応で骨材が膨張する現象。鉄筋の発錆・腐食は中性化・塩害によるもので別のメカニズム。
上水の給水設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 簡易専用水道とは、水槽の有効容量の合計が20㎥を超えるものをいう。
簡易専用水道の境目は10㎥超(水道法施行令2条)。「20㎥」は誤り。
新耐震基準に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 2. 新耐震基準への該当・非該当は、そのマンションが建築確認を受けた日で判定する。
判定は竣工日ではなく建築確認を受けた日。新耐震は大地震で倒壊させず人命を守ることが目標で「無損傷」までは求めない。木造住宅も2000年に基準の追加改正がある。
鉄筋コンクリート造のマンションの耐震改修の方法として、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 地震時にエキスパンションジョイント部のカバーが落下することを防止するため、そのカバーを両端で躯体に固定する。
エキスパンションジョイントのカバーは建物どうしが相対的に動くことを前提にしており、両端固定は動きを妨げ地震時に損傷を招く。片側は固定しないのが原則。
鉄筋コンクリート造マンションの劣化等調査方法に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 電磁誘導法により、コンクリートの塩化物イオン濃度を推定した。
電磁誘導法は鉄筋の位置・径・かぶり厚さを調べる方法。塩化物イオン濃度はコア採取・化学分析等で求める。
ひび割れの補修工法「シール工法」に関する文章の空欄補充として、最も適切な語句の組合せはどれか。「シール工法とは、(A)ひび割れの上に塗膜を構成させ、コンクリートの(B)や耐久性を向上させる工法である。」
正解: 2. A=微細な、B=防水性
シール工法は動きの小さい微細なひび割れに塗膜を構成して防水性・耐久性を向上させる、最も簡易な補修工法。動きの大きいひび割れには樹脂注入工法等を使う。
給水装置に関する次の記述のうち、水道法によれば、正しいものはどれか。
正解: 1. 受水槽方式のマンションでは、配水管の分岐から受水槽に直結している給水用具までが給水装置に該当する。
受水槽方式でも、配水管の分岐から受水槽の給水用具(ボールタップ等)までが給水装置に該当する。水道事業者は基準不適合の場合に給水停止ができる。
補足: 選択肢3・4は原文の数値表記だが本教材では公式解説上の正解肢(1)のみを断定し、他は要点のみ記載した。
給水圧力に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 給水設備は、各住戸の末端の水栓でも支障なく使用できるだけの圧力を確保できるように計画・設計する。
建物内で最も水圧が不足しやすい末端の水栓でも必要な圧力を確保できるように設計するのが基本的な考え方。圧力が高すぎるとウォーターハンマー等の原因になるため上限側の配慮も必要。
補足: 各水栓・器具ごとの必要最低圧力の具体的数値は原典未確認のため本教材では断定していない。
排水槽・排水ポンプに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 地階の排水など自然流下できない排水は、いったん排水槽にため、排水ポンプで揚水して排出する。
下水道本管より低い位置の排水は自然流下できないため、排水槽にため排水ポンプで揚水する。排水系統は種類ごとに分けるのが基本で、ポンプは故障時のバックアップとして2台設置が一般的。
給排水衛生設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 排水横管の必要最小こう配は、管径が大きくなるほど大きくなる。
Q39と同じ論点。「管径が大きくなるほど大きくなる」は誤り。
電気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 非常用の照明装置の照明器具にLEDランプを用いる場合は、床面において水平面照度で1ルクス以上を確保できるものとする。
告示1830号第四一により、LEDランプを用いる場合は2ルクス以上必要。「1ルクス以上」は誤り。
給湯設備に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. ガス給湯器の寿命はおおむね10〜15年が実務上の目安とされているが、法令で定められた交換周期ではない。
ガス給湯器の寿命(おおむね10〜15年)は業界の実務上の目安であり、法令上の交換義務期間ではない。ガイドラインの修繕周期一覧にも給湯器単体の項目はない。
理事会で「受水槽方式を撤去し、直結増圧方式に切り替えたい」という提案が出た。確認すべき条件として、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 直結増圧方式に切り替えれば、水道事業者への届出や協議は一切不要である。
直結増圧方式への切り替えは水道事業者との事前協議・届出・審査を経て初めて認められる。「一切不要」は誤り。
SRC造(鉄骨鉄筋コンクリート造)に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 鉄骨に対するコンクリートのかぶり厚さは、鉄筋に対するかぶり厚さと同じ数値でよいとされている。
施行令79条の3は鉄骨のかぶり厚さを5cm以上と定め、79条の鉄筋のかぶり厚さ(3cm等)とは数値が異なる。「同じ数値でよい」は誤り。
補足: 平成29年度問19は原文の数値がOCRで欠落しており再掲できなかったため、確認済みの条文から自作で構成した。
マンションの新耐震基準への該当・非該当を調べるときは、まず登記簿上の竣工年月日を確認すればよい。
正解: 2. ×
竣工年月日ではなく建築確認を受けた日で判定する。竣工まで数年かかることもあり、竣工年だけでは正確に判定できない。
次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 新耐震基準は昭和56年6月1日、木造住宅を中心とした基準の追加改正は平成12年(2000年)に行われた。
新耐震基準(1981年)と2000年基準(木造住宅中心の追加改正)は時系列・対象が異なる別の改正。
ア「躯体そのものを補強し地震力に対する強度・粘り強さを高める方法」、イ「建物と基礎の間に免震装置を設置し地震力を伝わりにくくする方法」、ウ「建物内にダンパー等の制振部材を組み込み振動エネルギーを吸収する方法」の組み合わせとして最も適切なものはどれか。
正解: 1. ア=耐震改修、イ=免震改修、ウ=制震(制振)改修
耐震=躯体を強くする、免震=装置で地震力を受け流す、制震=ダンパーで振動を吸収する。3つの違いは「どこで地震力に対処するか」で覚える。
区分所有建築物に関する次の記述のうち、耐震改修促進法及び区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。
正解: 1. 既存耐震不適格建築物である区分所有建築物の所有者は、耐震改修を行わなければならない。
既存耐震不適格建築物の所有者による耐震改修は原則「努力義務」であり、「行わなければならない」という法的義務ではない。
鉄筋コンクリート構造体の劣化現象とその発生原因として、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 酸・塩類による骨材のポップアウト
ポップアウトの主な原因は凍害またはアルカリ骨材反応であり、「酸・塩類」が原因という説明は誤り。
鉄筋コンクリートに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. アルカリ骨材反応とは、アルカリ反応性骨材と鉄筋が長期にわたって反応し、その鉄筋が発錆し膨張する現象をいう。
アルカリ骨材反応は骨材とセメントの反応で骨材が膨張する現象であり、「鉄筋」が発錆・膨張するという説明は誤り。
鉄筋コンクリート造マンションの劣化現象と推測される原因に関する記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. コンクリート表面に白い粉状のものが付着していたので、鉄筋に塩害が生じていると判断した。
表面の白い粉状の付着物はエフロレッセンス(白華現象)であり、鉄筋の塩害の兆候ではない。
フェノールフタレイン法に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 2. コンクリートの割裂面(断面)に薬液を噴霧し、アルカリ性の部分が赤紫色に呈色することを利用して中性化深さを測定する方法である。
フェノールフタレイン法(JIS A 1152準拠)は、露出させたコンクリート断面に薬液を噴霧し、アルカリ性が残る部分は赤紫色、中性化した部分は無色のままになることを利用して中性化深さを測る。
外壁の点検・補修に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. シーリング材の劣化は法令で交換周期が定められており、管理組合はその周期どおりに必ず打ち替えなければならない。
シーリング材の打ち替え周期は法令で一律に定められておらず、実務上は10年前後を目安に劣化状況を見ながら判断する。
給水設備の管理・点検に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 給水ポンプに空気が入るとポンプが空転して送水しなくなり、電流計・圧力計の値が正常値より高くなる。
給水ポンプに空気が入る(エア噛み)と、電流計・圧力計の値は正常値より低くなる。「高くなる」は誤り。
マンションの給水ポンプに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 給水ポンプを防振架台上に設置する場合、耐震ストッパを設けないこと。
防振架台上に設置する場合は、地震時のずれによる配管損傷を防ぐため耐震ストッパを設けるのが正しい実務。
次の記述のうち、水道法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 専用水道は、1日最大給水量30㎥以上で50人を超える者に居住用の水を供給するものをいう。
専用水道は「100人を超える」者への給水、または1日最大給水量が政令基準(20㎥)超。「30㎥以上・50人超」は数字が違う。
マンションの給排水設備に関する用語の説明として、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. バキュームブレーカとは、逆サイフォン作用による上水系統への逆流を防止するための止水弁をいう。
バキュームブレーカは負圧時に空気を取り入れ逆サイホン作用を断ち切る器具であり、水を堰き止める「止水弁」ではない。
給水管に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 給水管(飲料水の配管設備)は、給水の効率を上げるため、雑用水管など他の配管設備と直接連結してよい。
施行令129条の2の4第2項第1号は飲料水の配管設備とその他の配管設備とは直接連結させないこと(クロスコネクションの禁止)を定める。
排水トラップの封水に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 封水深は深ければ深いほど安全なので、上限は定められていない。
封水深は5cm以上10cm以下と上下両方に線が引かれている。深すぎると汚物が流れ切らず溜まるため「深いほど安全」ではない。
排水設備に関する用語の説明として、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 通気弁とは、排水通気管の端部に設ける可動弁で、排水通気管内に生じる正圧及び負圧を緩和する弁をいう。
通気弁は吸気機能だけを持ち、負圧になる部分にのみ設置する。正圧を緩和する機能は持たない。
排水通気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 特殊継手排水システムは、伸頂通気管と通気立て管を併設し、許容排水流量を大きくした方式である。
特殊継手排水システムは通気立て管を併設せずに伸頂通気だけで大流量を流せるようにした方式。「併設し」は誤り。
排水通気方式に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 伸頂通気管方式は、排水立て管の頂部をそのまま延長して大気に開放する、最も基本的な通気方式である。
ループ通気管方式は複数の器具排水管をまとめて1本の通気立て管に接続する方式で、器具ごとに独立させるわけではない。
台所からの雑排水管は油脂分により内部が徐々に狭くなるため、実務では年1回程度の高圧洗浄で洗浄することが多いが、これは法令上の義務ではなく実務慣行である。
正解: 1. ○
雑排水管の高圧洗浄は法定点検とは別物で、実務慣行としての定期清掃にとどまる。長期修繕計画作成ガイドラインにも定期清掃としての記載はない。
排水横管の最小勾配は、排水及び汚物等を速やかに排除するために、管径が大きくなるほど大きくとる。
正解: 2. ×
排水横管の必要最小勾配は、管径が大きくなるほど緩やか(小さく)でよいとされる。「大きくとる」は逆で誤り。
雨水排水設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 雨水排水管径の算定に用いる降水量は、各地域ごとの平均降水量を採用する。
雨水排水管の管径算定には、平均降水量ではなく地域の最大降水量(設計用の降雨強度)を用いる。
住宅用分電盤に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 分電盤内の漏電遮断器及び配線用遮断器は、電力会社の所有物である。
分電盤内の遮断器は住戸側(区分所有者側)の設備であり、電力会社の所有物ではない。
マンションの電気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 自家用電気工作物に該当する場合、設置者は必ず電気主任技術者を選任しなければならない。
外部委託承認制度により電気主任技術者を選任しないことも認められる場合があり、「必ず選任しなければならない」は誤り。
借室電気室に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 電力会社が高圧受電設備等を設置するために建物内に借りている一室で、電力会社の設備として扱われる。
借室電気室は電力会社の設備として扱われるため、管理組合側の判断で自由に使ったり物を置いたりすることはできない。
エレベーターに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 建築設備検査員資格者証の交付を受けている者は、昇降機について建築基準法12条3項の検査を行うことができる。
昇降機の定期検査を行えるのは一級・二級建築士又は昇降機等検査員であり、建築設備検査員は昇降機以外の建築設備の検査区分。
エレベーターに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 近年の地震による閉じ込め事故多発を契機に、施行令等の改正で新築建物のエレベーターには地震時管制運転装置を設けなければならないこととなった。
地震による閉じ込め事故多発を受け、施行令等の改正で地震時等管制運転装置の設置が求められるようになった。標準管理委託契約書はFM・POGを限定していない。
エレベーターの保守契約に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. POG契約では、大きな部品が突然故障しても追加費用は一切発生しない。
POG契約では劣化した大きな部品の取替え・修理は契約の範囲外で、そのつど別途費用が発生する。
非常用照明装置及び誘導灯に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 4. 非常用照明装置は、停電時の予備電源として蓄電池を用いる場合、充電を行うことなく30分間継続して点灯するものでなければならない。
非常用照明装置は建築基準法、誘導灯は消防法の設置基準による(1は逆)。誘導灯にもLEDは使用できる。照度は「床面において」測る。
LEDランプに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. LEDランプは、電気用品安全法の規制の対象外となっている。
LEDランプも電気用品安全法の規制対象であり、「対象外」は誤り。
住宅の居室の換気に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 住宅等の居室の必要有効換気量は、床面積に天井高さを乗じたものの0.5倍(1時間あたり0.5回の換気)である。
施行令20条の8第1号イ(1)により、住宅等の居室はn=0.5(1時間あたり0.5回の換気)。その他の居室はn=0.3で係数が異なる。24時間換気はシックハウス対策として位置づけられる。
共同住宅の避難に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 共同住宅の各住戸からの避難経路は、原則として2方向以上(二方向避難)を確保する考え方がとられている。
共同住宅では一方の経路がふさがれても避難できるよう二方向避難の確保が基本の考え方。隔て板・避難ハッチ前の物置きは巡回で確認すべき項目。
結露・断熱に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
正解: 1. 冬季、北側外壁に面した室内側で温度差により水蒸気が水滴化する現象を結露といい、断熱性能の不足が主な原因の一つである。
結露は室内外の温度差が大きい断熱不足部位で水蒸気が冷やされて水滴化する現象。換気不足はむしろ結露・カビを助長する。
建築基準法施行令79条の鉄筋のかぶり厚さに関する次の組み合わせのうち、最も適切なものはどれか(大臣が定めた構造方法・認定を受けた部材を用いる場合を除く)。
正解: 1. 耐力壁以外の壁・床=2cm以上、耐力壁・柱・はり=3cm以上、直接土に接する部分=4cm以上、基礎=6cm以上(捨コンクリート部分を除く)
施行令79条の数値は「土や水に近いところほど厚くする」という理由で並ぶ。2cm<3cm<4cm<6cmの順。基礎は捨コンクリートの部分を除いて6cm以上。
建築基準法第2条及び同法施行令第1条の用語の定義に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 「建築物」とは、土地に定着する工作物のうち、屋根及び柱若しくは壁を有するもの(これに類する構造のものを含む。)などをいい、建築設備を含まない。
建築基準法2条1号により「建築物」には建築設備を含むと明記されており、「建築設備を含まない」とする選択肢1は誤り(不適切、正解)。
竣工後25年の時点で、コア採取によりコンクリートの中性化深さを測定したところ20mmであった場合に、この中性化が、かぶり厚さ40mmの鉄筋に到達するまで、竣工後25年時点から要する年数として、最も適切なものはどれか。
正解: 3. 中性化深さは経過年数の平方根(t)に比例するので、鉄筋に到達するまで約75年かかる。
コンクリートの中性化深さは経過年数の平方根に比例する(√t則)とされる。竣工後25年で中性化深さ20mmであれば係数k=20/√25=4となり、かぶり厚さ40mmに達する経過年数tはt=(40/4)^2=100年。25年経過時点から鉄筋到達までの追加所要年数は100-25=75年で、選択肢3が正解。
コンクリートのひび割れの補修に関する次の記述のうち、「コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針2013」(公益社団法人日本コンクリート工学会)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 外気温の変動による挙動が大きいひび割れ幅0.5mmの補修に、ポリマーセメントペーストによる注入工法を適用した。
「コンクリートのひび割れ調査、補修・補強指針2013」(日本コンクリート工学会)では、外気温変動等による挙動が大きいひび割れには可とう性のある材料・工法を用いる必要があり、挙動の大きいひび割れにポリマーセメントペーストのような硬質な材料による注入工法を適用するのは不適切とされる(選択肢3が正解)。
補足: 指針の工法選定の詳細なマトリクスを一次情報で逐語確認できておらず、「挙動が大きいひび割れには可とう性材料を用いる」という一般的な理解に基づく説明である。
マンションの塗装部分の汚れや付着物の除去方法に関する次の記述のうち、「建築保全標準・同解説JAMS4−RC補修・改修設計規準」(一般社団法人日本建築学会)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. カビについては、ワイヤブラシでかき落とした後に、水洗いした。
「建築保全標準・同解説JAMS4-RC補修・改修設計規準」(日本建築学会)では、カビの除去についてワイヤブラシでかき落とすなど下地を傷める物理的除去ではなく、薬剤による殺菌・漂白洗浄等が基本とされ、「ワイヤブラシでかき落とした後に水洗い」とする選択肢2は不適切(正解)と考えられる。
補足: JAMS4-RC指針原文でのカビ除去方法の記載を一次情報で確認できておらず、一般的な建築保全の知見に基づく推測を含む。
住戸セントラル給湯方式の熱源機器及び配管に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 自然冷媒ヒートポンプ給湯機とは、貯湯タンクを設ける必要がなく、冷媒として二酸化炭素を用い水を昇温させた後、湯を直接、必要箇所へ供給できる給湯機である。
自然冷媒ヒートポンプ給湯機(CO2冷媒、いわゆるエコキュート等)は貯湯タンクに湯を蓄える方式が基本であり、「貯湯タンクを設ける必要がない」とする選択肢1は誤り(不適切、正解)。
換気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 換気効率の指標の一つである「空気齢」は、その数値が小さいほど、その地点に供給される空気が汚染されている可能性が高い。
空気齢は数値が小さいほど新鮮な空気に近い(供給された空気が短時間でその地点に到達している)ことを示す指標であり、数値が小さいほど汚染されている可能性が高いとする選択肢3は逆であり誤り(不適切、正解)。居室の換気に有効な開口部面積は床面積の20分の1以上(建築基準法28条2項)とする選択肢2は正しい。
エレベーターに関する次の記述のうち、建築基準法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 火災時などの災害時に消防隊が人の救助活動及び消火活動に利用するための非常用エレベーターは、高さ40mを超える建築物に設置が義務付けられている。
非常用エレベーターの設置義務は高さ31mを超える建築物に生じる(建築基準法34条2項)。「高さ40mを超える」とする選択肢3は誤り(不適切、正解)。
次の建築基準法第1条の規定の(ア)から(ウ)に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。(目的)第1条この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する(ア)基準を定めて、国民の(イ)、健康及び財産の保護を図り、もつて(ウ)の増進に資することを目的とする。(ア)(イ)(ウ)
正解: 2. 最低の生命公共の福祉
建築基準法1条(目的)は「この法律は、建築物の敷地、構造、設備及び用途に関する最低の基準を定めて、国民の生命、健康及び財産の保護を図り、もって公共の福祉の増進に資することを目的とする。」と定めており、(ア)最低の(イ)生命(ウ)公共の福祉が入る。
鉄筋コンクリート造のマンションの劣化等調査方法に関する次の記述のうち、「コンクリートのひび割れ調査,補修・補強指針2022」(公益社団法人日本コンクリート工学会)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 電磁誘導法により、コンクリートの塩化物イオン濃度を推定した。
電磁誘導法は主に鉄筋の位置やかぶり厚さの推定に用いられる手法であり、コンクリート中の塩化物イオン濃度の推定には用いられない(塩化物イオン濃度は電位差滴定法等の分析による)。クラックスケールによるひび割れ幅測定、反発度法(シュミットハンマー等)による圧縮強度推定、赤外線サーモグラフィによるタイル浮き探査はいずれも一般的な調査手法として適切。
補足: 「コンクリートのひび割れ調査,補修・補強指針2022」原典そのものは未確認で、一般的なコンクリート診断の知見に基づく判断のため確信度は高くない。
マンションの壁面タイル(高さh)の剥落による事故の危険性のある範囲(R)として、「建築保全標準・同解説JAMS2−RC点検標準仕様書」(一般社団法人日本建築学会)によれば、最も適切なものはどれか。ただし、壁面直下の通路では人が常時往来し、かつ強固な構造の屋根等の落下物防御施設や植込み等による立入を制限するものはないものとする。hR
正解: 1. R=h/2
壁面タイル等の剥落による危険範囲は、落下物防御施設等がない場合、一般に壁面の高さの2分の1(R=h/2)とされる目安が用いられる。
補足: 「建築保全標準・同解説JAMS2-RC点検標準仕様書」の原典は未確認であり、業界基準の記憶に基づく判断のため確信度は高くない。
給水方式及び給水設備に関する次の記述のうち、不適切なものはいくつあるか。ア水道直結増圧方式では、建物内の水が水道管に逆流しないように、逆流防止装置を設置する。イ建築基準法により、給水タンクに保守点検用のマンホールを設置する必要がある場合には、そのマンホールは、直径45cm以上の円が内接することができるものとしなければならない。ウ水道直結直圧方式は、使用水量変動などによる水圧条件が最も低下する時期にでも給水可能なように計画する。
正解: 1. 一つ
受水槽等の保守点検用マンホールは、有効内径60cm以上の円が内接する大きさとする必要があるとされ、45cm以上とする記述(イ)は誤り。水道直結増圧方式での逆流防止装置の設置(ア)、水道直結直圧方式での水圧変動を見込んだ計画(ウ)は適切な記述である。
補足: マンホール径の基準の一次資料(告示等)を今回確認できておらず、一般的な設備知識に基づく判断のため確信度は高くない。
ガス設備及び給湯設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 密閉燃焼式のガス機器の強制給排気方式(FF方式)とは、ファンにより屋外より燃焼用空気を取り入れ、自然換気力により排気する方式をいう。
密閉燃焼式ガス機器の強制給排気方式(FF方式)は、給気・排気ともにファンを用いて機械的に行う方式であり、「自然換気力により排気する」とする記述は誤り(自然排気を伴うのはFE方式等)。他の選択肢(潜熱回収型給湯機の中和処理、湯待ち時間の定義、深夜電力温水器の説明)はいずれも適切な記述である。
電気設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 建築基準法により、設置が義務付けられる非常用の照明装置の照明器具にLEDランプを用いる場合は、常温下で床面において水平面照度で1ルクス以上を確保することができるものとしなければならない。
非常用の照明装置にLEDランプを用いる場合の水平面照度基準は、白熱灯等の1ルクス以上とは異なり2ルクス以上を確保する必要があるとされ、「1ルクス以上」とする記述は誤り。供給電圧による低圧・高圧・特別高圧の区分、単相3線式の説明、非常用照明の蓄電池30分間点灯の要件は適切な記述である。
補足: LEDランプの照度基準の根拠告示を今回確認できておらず、確信度は高くない。
建築基準法において、建築物の容積率の算定に当たり、その全部又は一部の床面積を算入しないこととされている次の建築物の部分のうち、共同住宅及び老人ホーム等においてのみ適用されるものはどれか。
正解: 2. 共用の廊下又は階段の用に供する部分
正解は2。建築基準法52条6項2号は「共同住宅又は老人ホーム、福祉ホームその他これらに類するもの」の共用の廊下又は階段の用に供する部分の床面積を容積率算定上不算入とする旨を明記しており、共同住宅・老人ホーム等に限定した規定である。選択肢1(エレベーターの昇降路)、3(防災用備蓄倉庫)、4(宅配ボックス設置部分)はいずれも建築物の用途を問わず不算入となる一般的な規定である。
コンクリートの中性化に関する次の文章の(A)から(C)までに入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。中性化は、大気中の(A)がコンクリートに侵入し、コンクリートのアルカリ性が徐々に(B)していく現象である。この中性化深さの進行は、時間の(C)に比例して進行し、鉄筋に到達することによって鉄筋の発錆の危険が増大するとされている。(A)(B)(C)
正解: 4. 二酸化炭素低下平方根
正解は4。コンクリートの中性化は、大気中の二酸化炭素がコンクリートに侵入し、アルカリ性が低下(進行)していく現象であり、中性化深さは時間の平方根に比例して進行するとされる。
鉄筋コンクリート造のマンションのコンクリート壁の劣化の補修に関する次の記述のうち、「建築保全標準・同解説JAMS4−RC補修・改修設計規準」(一般社団法人日本建築学会)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 4. 塩害によりコンクリートが浮きかかって生じたひび割れに対し、樹脂注入工法を選定した。
正解は4(最も不適切)。塩害により鉄筋が腐食してコンクリートに「浮き」が生じている場合は、浮いた劣化部分を除去したうえで断面修復を行う工法が適切であり、ひび割れ内部への樹脂注入工法は挙動のない微細なひび割れの補修が主目的であって、浮きを伴う劣化への対処としては適切でないと考えられる。選択肢1(挙動のあるひび割れへのUカットシール材充填)、2(挙動のない幅0.2mm未満のひび割れへのシール工法)、3(中性化による浮きへの断面修復)はいずれも劣化の種類・程度に対応した工法として整合的である。
補足: 「建築保全標準・同解説JAMS4-RC補修・改修設計規準」の該当条文自体は今回一次情報で直接確認できておらず、一般的な劣化補修工法の考え方に基づく推定である。
次の記述のうち、水道法によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 専用水道は、寄宿舎等の自家用水道等で、1日最大給水量30m3以上で、50人を超える者にその居住に必要な水を供給するものをいう。
正解は2(最も不適切)。水道法3条6項・同法施行令1条2項により、専用水道とは、寄宿舎等の自家用水道等で、居住に必要な水を100人を超える者に供給するもの、又は1日最大給水量が20㎥を超えるもの(のいずれか)をいう。選択肢2の「1日最大給水量30㎥以上で、50人を超える者」という数値は正しい基準(100人超又は20㎥超)と異なる。選択肢1(給水装置の定義)、3(簡易専用水道の水槽有効容量10㎥超)、4(簡易専用水道の定義)は水道法の規定に沿う。
エレベーターに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 建築基準法に基づき建築設備検査員資格者証の交付を受けている者は、昇降機について建築基準法第12条第3項に規定する検査を行うことができる。
建築基準法12条3項に基づく特定建築設備等(昇降機)の定期検査を行うことができるのは「昇降機等検査員」であり、「建築設備検査員」は換気・排煙・非常用照明等の建築設備を対象として昇降機は含まれない(建築基準法施行規則6条の6)。
次の記述の(A)及び(B)に入る語句の組合せとして、最も適切なものはどれか。「建築保全標準・同解説(JAMS)鉄筋コンクリート造建築物」(一般社団法人日本建築学会)によれば、コンクリートのひび割れの補修工法として、シール工法、樹脂注入じゅうてん工法、Uカットシール材充填工法、表面被覆工法がある。このうちシール工法とは、(A)ひび割れの上に塗膜を構成させ、コンクリートの(B)や耐久性を向上させる工法である。AB
正解: 2. 微細な防水性
「建築保全標準・同解説(JAMS)」によれば、シール工法は微細で進行性のないひび割れを対象に、その上に塗膜を構成させてコンクリートの防水性等を向上させる工法である。A=微細な、B=防水性の組合せ(選択肢2)が正しい。
鉄筋コンクリート構造体の劣化現象とその発生原因として、「建築保全標準・同解説(JAMS)鉄筋コンクリート造建築物」(一般社団法人日本建築学会)によれば、最も不適切なものはどれか。
正解: 2. 酸・塩類による骨材のポップアウト
骨材のポップアウトは主に凍結融解作用やアルカリ骨材反応などの反応性骨材が原因で生じる劣化現象であり、「酸・塩類による骨材のポップアウト」という組合せは誤り。乾燥収縮によるひび割れ、凍結融解作用によるスケーリング、中性化による鉄筋腐食はいずれも一般的な劣化現象として妥当。
排水設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 1. 排水横管の最小勾配は、排水及び汚物等を速やかに排除するために、管径が大きくなるほど、大きくとる。
排水横管の最小勾配は、管径が大きくなるほど流速を確保しやすくなるため、一般に緩やか(小さく)とるのが原則であり、「管径が大きくなるほど大きくとる」とする①は誤り。
建築設備に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
正解: 3. 直結増圧方式による給水方式では、給水立て管の頂部に排気弁のみを設置する。
直結増圧方式の給水立て管頂部には、吸気・排気の両機能を有する吸排気弁を設置するのが一般的であり、「排気弁のみ」を設置するとする③は誤り。必要有効換気量(床面積×天井高さ×0.5)や排水トラップの封水深(5〜10cm)、感震遮断機能付住宅用分電盤の勧告的位置付けは内線規程等の記述として妥当。